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【業態作りの超基礎知識】プロダクトアウトとマーケットインの考え方【飲食店経営の全てが学べる_#3】

このnoteでは、飲食店経営の全てを体系的に学べる様に、時系列で書いています。現在は「業態づくり」に関してです。業態づくりの中でも本日はプロダクトアウトとマーケットインの考え方についてです。


プロダクトアウトってなに?

今日はプロダクトアウトとマーケットインなんですけど、まず言葉自体がわからないと思うので、簡単に説明していきたいと思います。

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プロダクトアウトとはいわゆる自分視点であることが強いんですけど、まず自分がやりたいもの、もしくはできるものというような形で、業態自体が決まっていてその業態をどうやって世の中に提供していくかというような考え方のことをプロダクトアウトと言います。

自分がやりたいこと作りたいものというのが決まっているような状態で業態を作ることをプロダクトアウトと言います。


マーケットインってなに?

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もう一つのマーケットインとは何かというと、市場がどれくらいあるか。もしくはどれくらい伸びるかという、マーケットの視点から業態を考えて、その業態自体を世の中に提供していくこと。

いわゆる消費者視点、市場規模視点みたいな形です。自分以外の周りに視点を当てて業態を開発することをマーケットインと言います。僕自身はマーケットインで業態を作ることが多くて、プロダクトアウトでは業態を作りません。

ただ、プロダクトアウトは絶対ダメというわけでもなくて、人の考え方とか社長のスタイルによって変わってくると思うんですけど、僕自身はマーケットから考えて業態づくりをしていきます。

今僕たちがやっている日本酒原価酒蔵という業態は、前回書いたんですけど市場規模が約1兆円という居酒屋の市場に該当していて、その居酒屋市場の中でもさらにニッチな日本酒専門居酒屋というポジショニングなんですね。

そのポジショニングであれば既存の日本酒居酒屋をリプレイスできるなと思ったので、居酒屋市場の中のすごくニッチなところを攻める戦略を考えました。


マーケットイン観点で作ったファストフード焼き肉

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で、それとは別に僕2016年の2月にファストフード焼き肉というのを実はオープンしていて潰してしまっているんですけど...

その業態というのは1兆円ちょっとの焼き肉マーケットの市場に対して、いわゆるファストフードで食べる焼き肉店がその当時なかったのです。

その市場であればもしかしたら市場規模に対しての価格帯や所得層というのを考えたときに、300~400店舗いや、1,000店舗という数字も見えるのではないか?という風に、市場から考えてファストフード焼き肉をオープンしました。

僕自身は今のような形で、マーケットインの考え方で業態を開発することが多いです。

もちろんうまくいくかどうかは別にして、どの視点で、自分がやりたいことを優先してやるのか、市場に対してマッチする業態を考えてやるのかという形で、業態づくりでも2つの考え方があるのです。


プロダクトアウト思考での危険な例

プロダクトアウトって具体的にどんなことを言っているかというと、さっきも言った通り自分がやりたい業態なのですが、例えば、猫がめちゃくちゃ好きだったとします。ここで何をやりたいかなと考えたときに、猫カフェ作りたいみたいな発想に至ったとします。

可愛い猫がたくさんいて、そういうカフェを作りたいという人がいたとして。もしかしたらそのお店って当たるかもしれないし、猫好きが集まるようになるかもしれないんですけど、猫カフェができるマーケットって限られているわけじゃないですか。

猫カフェが成立する"駅(商圏)"というのは限られているわけです。それも収益が立つかどうかという視点で考えると、かなり限られてきます。なので、目標セットをするときに例えば100店舗展開したい人が猫カフェをやっちゃいけないわけです。

ただ、猫が好きな人が猫カフェを1店舗やる分には、別に誰が困るわけでもないし猫好きが集まるかもしれないので、絶対間違いということは無いんですけど...僕自身はプロダクトアウトでは作らないです。

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もう一つ別の例を挙げると、サッカーがめちゃくちゃ好きだからスポーツバーをやろうみたいな。そんなに市場あるわけないので、サッカーの試合の日程とか観たい試合とかで、そんなに需要が多いわけじゃないじゃないですか。なので市場がないわけです。

ただ、その人自身は楽しいかもしれないから間違っていないかもしれません。ただ市場がないから僕自身はやらないです。このように自分視点で何がしたいとか何ができるかという視点で業態を作っていく考え方をプロダクトアウトと言います。

目標によっては正しいとか正しくないとか決まるんですけど、自分がやりたいことというのは成功した後にいくらでもできるので、まず市場がしっかりあるところで差別化を図って勝負した方が僕はいいと思っています。

よく自分のやりたいことをやり始めちゃう人いるんですけど、やりたいことじゃなくて利益が出ることをまずやりましょう。関わってくれる人がたくさんいるので、自分のやりたいことの前に周りを守るために利益を出さないと何も始まらないので、そこは僕は勘違いしちゃいけないと思っています。

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マーケットインのマクロ/ミクロの視点

次にマーケットインの考え方なんですけど、マーケットインの考え方には2つの視点があって、マクロ視点とミクロ視点があります。いわゆるマーケットインでさっき言った通り、マーケットの視点で考えるとどれくらいの市場規模があるからどれくらいの店舗展開できるよねっていうのを業態によって考えていくことができると思っています。

例えば僕たちが日本酒専門店で言うと今20店舗くらいなんですけど、この20店舗って何店舗展開するかなと考えたときに、おそらく60~70件くらいの展開の余地が残されていると思っています。

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これはすなわち、自分が例えば300店舗展開するんだったら僕自身は日本酒専門店以外の市場を取らないと300店舗もできないわけです。

なので市場規模をしっかり考えて、市場にこの業態を当てたらこのくらいのマーケットが取れる可能性あるよねというように、市場規模から逆算して考えていくのもマーケットインの中でもマクロ視点の考え方と思っています。

次にマーケットインの中でもミクロ視点の考え方なんですけど、駅Aがあるとして、その駅Aでどのような業態があるかとかどのような市場なのかを考える視点です。

例えば日本酒専門店が何店舗あるのかとか、焼肉屋が何店舗あるのか、焼き鳥屋が何店舗あるのか。ここの市場にこの業態を当てたらもしかしたらうまくいくかもしれないという形で、小さなマーケットに対して業態を考えて当てていくというのは、マーケットインの中でもミクロの視点だと思っています。

なので皆さんがまずオープンするときにやらないといけないのは、(もちろん遠い将来を目指して市場規模が大きい所で勝負するのも大事ですが)まず1店舗目に成功するためには、小さな駅でどのような業態が他にあって、その業態をどういう風に上回ればそのお店が繁盛店になるのかということを考えていければ良いと思います。

今日皆さんにお話したのは、プロダクトアウトとマーケットインの考え方です。どっちが正しいということは無いんですけど、あなたの脳のスタイルとかスタンスとか価値観とかがどっちの考え方にあるのか?を認識し、考えて業態づくりをしてもらえればなと思います。

ぜひプロダクトアウトとマーケットイン覚えてください。本日はここまでです。ありがとうございました!


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