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2020年12月の記事一覧

映画「シェイプ・オブ・ウォーター」をdTVで見ました。愛の物語だった。

発話障害がある女性イライザと、半魚人のような水の中で生活する異形の存在との出会い、愛がともなう心の交友、二人の旅立ちまでを描いている。時代背景は1960年代、冷戦の頃。

あらすじを書いてしまえは、これだけのことである。イライザと異形の存在の交流は科学施設でなされる。この場面はバレないのかと緊張感を持ってみられる。異形の存在がいるところにイライザが無断で入る場面は「こんな簡単に入れるの?」と思った

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映画「ブレードランナー ファイナルカット」をPrime Videoで見ました。世界観が素晴らしい。

人類の大半は宇宙に行っている時代。人間たちに反逆し地球に逃げてきた四人のレプリカントがいた。その四人を警察の専任捜査官「ブレードランナー」である、デッカード(デッカードはすでに引退していたが、この件を捜査していた捜査官が負傷したため強制的に復帰させられた)が追う物語。

このあらすじだけで、ワクワクしますね。

デッカードがレプリカントたちを追うわけだが、最初のヘビを使ったダンサーを行なっているレ

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映画「ワンダーウーマン 1984」を見てきた。アクションは大切だ。

始まりは何かの競技大会のの描写がいきなり始まる。ダイアナ(ワンダーウーマン)の子供の頃の出来事のようだ。よく動いていてとても良かった。話のつかみは素晴らしいね。なんのためにやっているのか、よくわからないけど競走というのは緊張感持ってみられるから飽きないね(ずっと続けられたら飽きるだろうけど)。その後の強盗を捕まえるアクションも良かった。

出だしはなかなか惹きつけられる映像でしたので、そのあと展開

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映画「タクシードライバー」をPrime Videoで見ました。人物の魅力を考える。

ベトナム戦争の後遺症からか不眠症を患うトラヴィスの物語。タクシードライバーとして車を回していく姿を映しながら、マンハッタンの街を見せていく。

物語らしい物語はない。トラヴィスがタクシードライバーとして働き始め、ある娼婦の少女を救う(救った事は救ったが、少女が望んだわけではない。少女との初めての出会いでは、逃げたかったようなので心の心奥では望んでいたかもしれない)を描いている。

物語らしいものが

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映画「フューリー」をNetflixで見ました。ある戦車の生涯。

第二次大戦後期、フューリーという名の戦車が壊れるまでを、車長ドンと新入りクルーのノーマンを中心に、乗員とともに語られる。

物語としては、フューリーという戦車が壊れるまでの時間の中で、新入りクルーのノーマンの戦場経験を経ての変化を軸に、戦車での戦闘が描かれている。最初はノーマンを認めないクルーたちとの対立があるが、ノーマンは次第に認められて行く。車長のダンが主人公ではあるが彼自身に劇中での変化はな

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映画「オンリー・ゴッド」ををPrime Videoで見ました。タイトルの由来は母のことかな?

若い娼婦(ではないのか? でも似たような仕事をしている)を暴行し殺した男は、警官に連れてこられた女の父親に殺される。弟のジュリアンは、母の希望を叶えるために復讐に参加する(この母は、兄弟が行っていた麻薬売買の主のようだ)。制服警官を私的に従える、元警官チャンに挑むも歯が立たず敗北する。母はチャンに殺される。

感想にいつも書いているような、先を期待させて見せる映画ではなかった。多分なくはないのだろ

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映画「ドライヴ」をNetflixで見ました。無駄な映像がない気がする。

物語は、昼は自動車工場で働き(映画のカースタントも)、たまに強盗の逃し屋を行っている、車の運転がすごく上手い寡黙な男(名前が出てこない)が、同じアパートに住む女性に恋をする。女性の夫は刑務所にいて、戻ってくるが借金を持っている。主人公の男は、恋する女性に被害をもたらせないために、女性の夫の強盗の手助けをするも、失敗。はめられたと知り、はめた人間を殺して行く(女性のため)。

強盗や暴力など劇中で行

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映画「ノーカントリー」ををNetflixで見ました。語りから始まる物語。

冒頭は語りから始まります。けっこう長いです。「冒頭で話していたことは、この映画のテーマだったのだろう」と映画の途中で気付きます。

麻薬取引の争いあとの現場で、モスは残された大金を見つけ、盗みます。そのお金を取り戻すために、殺し屋シガーが追う物語です。

シガーの人物描写は、何を考えているのかわからず異常的なところを感じさせます。空気ボンベで人を殺すという、奇妙な道具の使い方からも異常性を強調して

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映画「ブルーサンダー」をNetflixで見ました。憎まれ役の作り方。

「ブルーサンダー」という古い映画を見ました。最近何を基準に映画を見ているかというと、「押井守の映画50年50本」という本を参考に、Netflixやアマゾンプライムにある映画を見ています。この本の中に「ブルーサンダー」もあったのです。

オリンピックを控えたロサンゼルス。テロ対策、警備強化を目的に秘密裏にロサンゼルス市警察に配備された攻撃ヘリコプター(通称「ブルーサンダー」)のテストパイロットに選ば

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映画「ボーン・アルティメイタム」をNetflixで見ました。「人間とは」と考えさせられる。

「ボーン」シリーズの完結編。未だ断片的な記憶しか取り戻していないボーンが、記憶を取り戻すまでの物語。

原作はロバート・ラドラムの「最後の暗殺者」。読んだという記憶はあるけど、内容は全く覚えていない……。

今作もアクション、アクションしながら、なんか上手いこと次へ行く道を手に入れていく。そこに違和感がないのが、すごいと思う。

CIAに電話盗聴され追われる(一時期話題なったエシュロン。いまでもあ

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映画「セブン」をNetflixで見ました。迫られた選択がテーマを浮かびあがらせている。

「七つの大罪」をもとに殺人が行われていく。七日後に引退を控えているウィリアム・サマセットと、この都市に赴任してきたばかりの新人刑事デビッド・ミルズが猟奇殺人犯を追う物語。

ビデオレンタルで新作の時見たと思う。映画の内容はほとんどすぐ忘れる私ではあるが、この映画のラストシーンはずっと覚えていた。

「七つの大罪」をモチーフにしていくということは、七つは確実に犯罪が劇中で犯されることはほぼ確定してい

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