カンボジア日記第108号(選手との向き合い方)
សួស្តី!
学校の部活動と違い、クラブチームでの指導は自分の考えだけで行えません。
上の意見をトレーニングに反映させたり、クラブとして目指すサッカーにアジャストさせていく必要があります。
幸い、クラブとして目指すサッカーと自分現在信じているプレースタイルは似通っているのでそこでの齟齬は少ないです。
しかし、コーチたち一人一人の前提知識や信条とするものはそれぞれ違ってきます。
自分が参考にしているトレーニング理論を相手が知っているわけでないこともありますし、逆も然りだと思います。
それがトレーニングの構築においてストレスとなることもあります。
自分の語学力が乏しいので尚更です。
相手にもプロチームで仕事をしているというプライドがありますし、自分が日本の現場で見させてもらったものや様々な講習会で勉強してきたことと違う意見もありますが、私の立場としてはまず受け止める必要があります。
しかし、そこにばかり気を遣ってしまうと誰に対してトレーニングするのか、最も向き合わなくてはならない本質からズレてきてしまいます。
明日は練習の予定なのですが、
子どもたちは
「明日は8時からですよね?」
といったように度々聞いてきてくれました。
練習を楽しみにしていてくれているようです。
カンボジアの子どもたちは育成年代から整った練習ができていないので、そこに対する純粋な喜びがあると思うのですが、そう思ってくれている選手たちがいることが自分にとって本当にありがたいです。
彼らに対してどれだけ良いものを提供し、選手が成長するために尽力できるかが指導者の魅力であり、面白さです。
選手やチームの成長と共に自分自身も成長していくことができ、たくさんの感動を共有することができます。
そのためには、常に選手、子どもたちのことを考えながら活動しなくてはいけません。
上の評価や他の指導者から自分がどう見られるかということも大切ですが、そこに目を向けてしまっては練習が上手くいきません。
練習を楽しみにしてくれている目の前の選手ととことん向き合いながら、どんどん成長していく選手に負けないよう自分も研鑽に努めていきます。
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