英語を自由自在に扱えるその日まで
どんなに良質な英語を読み重ねても、やはり、自分で英語をアウトプットする経験がない限り、英語を使いこなせるようにはなりません。
英語を指導する「英語講師」として、そして、日本の魅力を海外に伝えるための「鉄道パーサー」として、私はもっと英語を自由自在に扱えるようなりたい。そう強く思います。
最近つくづく痛感するアウトプット不足。
それを補うために、最近始めたことがあります。
最近始めたこと
それは翻訳です。
鉄道の仕事をしているので、日々様々な場所を訪れます。
休憩中に街中をぶらぶらしながら、街の広報誌などが見つかるので、それをいくつか持ち帰ります。そこに書かれているのは、もちろん日本語なのですが、これを自力で英語にしていくのです。
例えば、福島県のいわき市でもらった「広報いわき」の1ページ目には、近くにある「小名浜港」について書かれていました。本文をじっくり眺めながら、英訳していきます。
上記では、まず「世界有数の」という表現で頭を悩ませることになります。ここは使いやすい"one of the 複数形"を用いました。ただ"the largest trade countries"には、まだしっくりきていません。tradeに対するコロケーションがlargeで良いのかという点や、そもそもtrade countries で通じるのかという疑問が残ります。
「海上輸送」という語のように、日本語はやたらと漢字を使った名詞化を好む傾向があるので、まずはそこを解きほぐします。英語にしやすいように動詞化し「海で運ぶ」、さらにより具体化するために「船で運ぶ」と変換します。ただ「運ぶ」という動詞をmoveにすべきかcarryにすべきか、はたまたtransportにすべきか悩ましいところです。そこで私は「運ぶ」という過程ではなくて「やってくる」という結果に着目し、自信をもって使える"come"を採用しました。
日本語はやたらと一文を長くしたがる傾向がありますが、英語は「一意一文主義」ですから、情報を整理することから始めます。まずは、小名浜港に長い歴史があること。次に、その歴史は江戸時代にまでさかのぼれること。最後に、今となっては石炭輸送で知られているということです。それぞれを英語に変えていきます。江戸時代に行われていた上納米の説明は、関係副詞のwhenを使って表現しました。本来であれば「基礎が築かれた」などの部分も英語に落とし込むべきですが、重要なのは、自分の可能な範囲で要点を掴んで英語化することです。そのため、面倒な箇所はあえて省いて楽をしています。
まとめ
このように、自主的な翻訳の練習を始めたはいいのですが、やはりその内容は実にハードで時間のかかる作業です。しかし、翻訳を重ねる中で、様々な発見があります。この表現は正しいのだろうかと不安になることもあれば、これは我ながらうまい表現だぞと自信が持てることもあります。また、英訳するためには、日本語の文章を詳しく読み込まなければなりません。普段何気なく使っている表現も、突き詰めて考えるよく意味を知らなかったりするものです。調べながら、何度も読み返していくうちに、日本語の文章の「わかったつもり」も解消されていいます。英語を自由自在に扱えるその日まで、引き続き勉強を重ねていきたいと思います。
それではまた👋
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