見出し画像

リフティングは100回できればいい


時々選手や保護者からこんな質問をされる。

「リフティングは何回できればいいですか?」


難しい質問…

リフティングは回数が大事ではないし、
技が大事なわけでもないし…

色んな部位でできることは
多少必要かもしれないけど…



だが今回は〝あえて〟回数を言いたい。


リフティングは【100回】できればいい。


理由はこれから詳しく説明する。



リフティングができると身につく技術的要因は

①リズム感
②コーディネーション能力
③空間認知能力
④ボールを捉える感覚

だと考えている。



しかし、前提として

リフティングが上手い=サッカーが上手い

ではない。

これは頭に入れておいてほしい。

そんなわけがないと思う方は
バルセロナ入団会見で見せたデンベレの
リフティングを見ていただきたい。

世界のトッププロとは思えないボール扱いである。

しかしデンベレは左右両足を使うドリブルから
試合では数々のゴールやアシストを決める。

元スペイン代表のエース、フェルナンドトーレスも
リフティングが下手で有名。

我らが元日本代表、内田篤人も
自身でリフティングが苦手と公言している。


しかし、
彼らが〝いい選手〟であることは間違いない。


一方でメッシやネイマールは
リフティングも抜群に上手い。

彼らはもちろんサッカーも上手い。


このことから、
サッカーが上手い選手には
リフティングが上手い人もそうでない人もいる

という事実が世界基準から考えても理解できる。



極論、
サッカーが上手くなりたければ
リフティングができるようになれ!

の理論はそこまで「関係ない」のである。



しかし、冒頭で
リフティングは【100回】できればいいと書いた。


その理由を説明していく。


この記事を読んでいる中学生や高校生、
小学校高学年の人は
既に【100回】できる人も多いだろう。

その人たちは
回数を更新するリフティングはもう十分だ。

次は体の色々な部位を使って
ボールと楽しみながら
リフティングすることにシフトしていこう。

インサイドやアウトサイド、頭や肩、
高く上げてコントロールリフティングなど
ここからは自分の工夫とアイデアで
たくさんボールと遊ぼう。



しかし、まだ【100回】ができないそこの君。

君たちはまず【100回】できるようになろう。


そこに年齢は関係ない。
小学校低学年でもまずは【100回】という
明確な数字を目指すことが大切である。


理由はたくさんある。

リフティング100回を目指すことで…

・その過程で1000回以上(それ以上)
 ボールと触れ合うことができる
・ボールに触れる時間を増やすことができる
ボールの特性や回転などを理解することができる
目標を達成するという気持ちが芽生える
諦めないメンタルが身につく
集中力が身につく
継続する習慣がつく
努力の楽しさを覚える

というように、
リフティング100回を目指す過程で
〝リフティングが100回できる〟こと以上に
得られる付加価値がたくさんあるのだ。

これが「サッカー初心者」や
「小学校低学年」なら尚更効果は高い。


このことから
「リフティングは【100回】できるようになれ」
と僕は選手達に言っている。

もちろん100回以上を目標(例えば1000回)に
することも構わないが
リフティングをそんなにやりすぎても
その頑張りに比例する
絶大なサッカー上達の効果は
得られないと個人的には思うので
【100回】を目安として取り組んでほしい。


そしてその【リフティング100回】は
どんなに初心者でも「練習すればできる」ことで
同時に「目標を成し遂げる」快感を体感できる。


何度も釘を刺しておくが、
リフティングが上手いから
サッカーが上手くなるわけではない。

実際に僕が関わっているHKDの選手達は
リフティングができない子の方が
他チームに比べて多いと感じる。

理由はシンプルで
リフティングの練習を
チーム練習でほとんどやらないから。

やっても5分〜10分。

だからこそ、
リフティングは100回できるようになってほしい。

なぜならチーム練習でやらないということは
個人的に取り組む必要があるからだ。

個人的に取り組む=自分で時間を見つけて取り組む
ことに繋がる。

そこで「努力すること」とか「継続すること」、
「達成する楽しさ」が身につけられる
〝きっかけ〟を育めるかもしれない。

もちろん、強制ではない。

何度も言うがリフティングは
できなくたって問題ない。

でもリフティングを算数で例えるなら
〝掛け算の九九〟みたいなもので
できるに越したことはないし
できればいずれ便利なことも多い。

しかし掛け算の九九も
できないから生きていけないわけではない。

九九ができないのなら
足し算や引き算、割り算を使えばいいだけ。

でも九九ができればとても便利である。

それと、九九は最初は覚えるのが大変だが、
リフティングと同じように
「誰でもやればできるようになるもの」だし
一度覚えた後は頭の中で自動的に出てくるだろう。

リフティングもそんな感覚と似ていて
最初は100回を達成するのは大変だけど
100回ができればサッカーの試合でも
色々なシーンで役に立つということだ。

でもどこで役に立つかはわからない。


九九と同じように
試合(日常)の中で〝咄嗟に出る〟のである。



リフティングはサッカーにおいて
そのような意味がある。

これから頑張ろうと思った君は
まず【100回】を目標に頑張ろう。

【100回】同じ動きを続けられるのは
すごい集中力と努力の賜物だ。

だけどいきなり【100回】を目指すのではなく、
10回ずつ記録を更新していく方法でも構わない。

自分のペースで楽しく
ボールに触れ合って目標を達成しよう。



とは言え、こんなことを書いておきながら
僕は大人になって気づいたことがある。


リフティングが上手い人が
サッカーが上手い

のではなく、

サッカーが上手い人は当たり前に
リフティングが〝できる〟

ことに。


今までお伝えしたこととは
矛盾しているかもしれないがこれが本質である。






リフティングを頑張るサッカー少年、
まずは【100回】という明確な目標を目指そう!


最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?