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10年使ったモノ

年末のnoteで、2021年に買ってよかったものを、アウターパンツジュエリーシューズバッグ革靴家具の7つのカテゴリーに分けて紹介した。

元来私はモノが好きで、お店に行くことも、そこでモノを買うことも、かなりの頻度でおこなっている。部屋がすぐ散らかるのは、極度の片付け下手ということもさることながら、その物量がかなり影響しているのではないか、と思料している(…という言い訳)。


当然、新しくモノを買うということは、使わなくなるモノも出てくることを意味している。新しくスニーカーを買うのは、新たな足が生えてきたからではなく、単純にそのスニーカーが欲しいと思ったからであり、結果的に1足あたりの登場回数は減るか、使わなくなるスニーカーが出てくる。そういうことだ。


「一生モノです」

というのは販売員のキラーワードにも、購入者の買う理由にもなりうるが、だいたいにおいて「一生モノ」を理由に購入されたものが一生モノとなるケースはレアだ。私がそのことに気がついたのは、「一生モノ」を理由に一生分近くの買い物をした後だった。

とは言いつつ、「一生モノ」を理由に購入したモノは、どこかテンションが上がる。そこには「予算オーバーであることは明々白々だが素晴らしいものを買った」という素敵なニュアンスが込められている。よって、「一生モノ」を理由に買い物をしながら、大人の階段を一歩ずつ登っていく、というのが、「一生モノ」との正しい付き合い方なのだろう、と最近私は考えている。とすると、私はそれなりに大人の階段を登ってきたことになる。本当かなぁ。


さて、一生、とまではいかなくとも、10年使い続けたモノはあるだろうか。

10年「所有していた」モノではない、10年「使い続けた」モノだ。

10年「所有していた」モノは結構あるのではないだろうか。若い時に奮発して買ったジュエリーなんかは、身につける頻度は極端に減ってはいるものの手元には残していたり、捨てられないでそのまま10年ほど眠っているモノはきっとあるはず。香水も、10年前に買ったものが戸棚の奥にひっそりいらっしゃる、なんてことは“あるある”であろう。

そういったものではなく、10年間、ほぼずっと現役で活躍してくれたモノは、どれくらいあるだろうか。

あれこれ考えてみたが、ほとんど思いつかなかった。

今はもう手元にないが、大学生の頃まで使っていたタンタンのペンケースは10年以上現役選手だった。それに関しては、こちらの記事に書いている。

しかし、今手元にあるもので、10年前からずっと使い続けているものは、ない。あれだけ買い物のたびに、「一生モノだから」と言ってきたはずなのに…


ただ、たった1つだけ、この10年間ほぼ毎日使っているものがある。

それが、こちら。

Grand Seikoの自動巻き時計、SBGH005。2008年か2009年に発売され、今はもう廃盤となってしまっている。


新卒で外資系の金融機関に入る前に、この機会にいい時計を買おうと思い、品揃えの良さそうな時計屋を調べ、そちらに向かった。その日は買う予定はなかったが、なかなか押しの強い店員さんが、ぐいぐい色々な商品をすすめてきた。

こんな雰囲気の中で買い物するのもなあ…と思った矢先、ふと、目に入った時計があった。店員さんが私にオススメしてきた商品よりももう一段高いモノだったが、「あ、きれい」と思った。

それが、10年連れ添っている、上の写真のGrand Seikoだ。私は2012年4月に社会人になったので、その数ヶ月前(たぶん年末)に購入したこの時計、間違いなく10年使い続けている。

休日も含めて、時計をつけない日はほとんどない。今も昔も。


この10年、全く浮気心が芽生えなかったわけではない。モノが好きな私、たまに時計屋さんも覗くし、ヴィンテージ時計にも興味はある。

ただ、そんなちょっとした浮気心が、毎度泡沫のように消えるのは、Grand Seikoへの愛が一途であることの証であるように思う。実際、それくらい気に入っているし、特段次の時計が欲しいとも思わない。

考えてみれば、この10年で1番大きな買い物でもあった。社会に出て10年も仕事をすれば、もっと高級なものを買っていてもおかしくなかったのだろうが、如何せん私は3年半で社会人生活から逃れるようにフランスに渡り、そこで貯金を食い潰して貧乏学生をしていたのだ。高価なモノが買えるはずもなかった。


今のところは、時計を買い替える予定も願望もない。

もしかしたらこの時計が、本当の「一生モノ」になるかもしれない…そんな気もする。

なったらなったで素敵な話だし、もし別の時計を買ったとしても、それは私が大人の階段をまた一段登った証拠ことを意味する。どちらにしたって、私にとっては豊かなことだ。


10年間、使い続けたモノはありますか?まだ生まれて1年ちょっとのçanomaの香水も、この先10年使い続けてくれる人が出てきたら、とてもとても、嬉しいのです。


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