もう25年以上も前のことだが、今でも折に触れて思い出される出来事がある。それは私の人生における「後悔」の一番最初の記憶であり、また今までで一番頻繁に思い返された事でもある。 その一方で、私はこの出来事について今まで誰かに語ったことは一度もないし、3年以上毎日書き続けているこのnoteでもそれについて触れてこなかった。なぜそうしなかったのかと問われると、ひとつはそれが他人にとっては取るに足らない出来事であろうと思われたからであるが、それにも増して、それを語ることが私にはとても
9日間の出張明けの今日は、溜まった仕事をこなしつつ、一日中話しっぱなしだった。午前中に長めの電話会議でブランドの説明を延々とするところから始まり、お昼に豚汁を作った後は、電話を何本かかけ、çanomaの取扱店のひとつである駒場の「SOMBRELO」であれこれ世間話をし、デザイナーの友人とドライブをして羽田空港近くまで行った。そして、道すがら見つけたジョナサンでドリンクバー片手にあれこれ喋っていた。 デザイナーの友人も私も、直近はポップアップ続きで人と喋ることにはうんざりして
9日間に及ぶ長い長い出張の最終日、私は福岡空港付近で車を借りて、友達を迎えに久留米方面に向かった。 7時半にホテルを出て、8時前に空港近くの駐車場に車を取りに行く予定だったが、思いの外道が渋滞していて、到着が8時ちょっと過ぎになってしまった。 久留米での待ち合わせは9時だった。Googleマップ上では高速で40分、下道でも50分ちょっとだったのでまだぎりぎり間に合う時間ではあった。エンジンを入れてナビを入力、あまり余裕がないのでそのまま出発した。 ふとナビの到着予定時刻
「世界観」という言葉がイマイチ好きになれない。 フレグランスブランドのファウンダーであることを知ると、「フレグランスって、世界観が大事だよね」と気軽に口にする人は少なくない。そう言いたくなる気持ちはわからないでもないが、「世界観」という言葉の意味するところをきちんと規定した上でその言葉を発している印象を受けたことは残念ながら一度もなかった。「世界観」という“それっぽい言葉”を使いながらも、実際のところは「わかりやすさ」とか「マスっぽさ」程度の意味合いでしかないのではないか、
京都伊勢丹での「サロンドパルファン2024」が大盛況のうちに終了した。撤収作業を終えた私は、京都駅を20時前に出る博多行の新幹線に乗った。明日は福岡で仕事だ。少し仮眠をとって、頂き物のプリンを食べて(とても美味しかった)、今このように筆をとった次第。新幹線はもうすぐ福山に到着する。 さて、博多に到着する前に書き上げられるか… 昨年以上の盛り上がりを見せたから、きっと来年も京都サロンドパルファンは開催されるはず…!そしてçanomaも呼んでもらえるはず…!お越しいただいた皆
京都伊勢丹での「サロンドパルファン2024」は今日で5日目。本をホテルに忘れてきた私は、ランチのビーフカツレツを待ちながらこの記事の執筆をはじめた。時刻はお昼1時。お腹はペコペコ。 朝からçanomaのブースをめがけて来てくださる方が多くいた。お昼過ぎくらいに一度落ち着きを見せたが、これからまた増えてくるのだろうか。 店頭サポートに入ってくれている伊勢丹の社員さんたちとあれこれ話すのが脚が疲れる店頭での小さな癒しとなっている。フレグランス四方山話を新鮮なリアクションと共に
京都伊勢丹「サロンドパルファン2024」は4日目が終了した。 残すところあと2日。この土日が最大の盛り上がりを見せるはず。そう、ここからが本番なのだ。 今のところ昨年以上の盛り上がりだ。さて、どんな週末になるのやら…ちょっとドキドキ。 今回は京都伊勢丹の社員さんが出展者の休憩時間中にブースをケアする体制を整えてくれているので、安心して途中で休むことができている。せっかくそういう段取りになっているのだから、と私もしっかりランチとおやつの2回、休憩を取るようにしている。
京都伊勢丹で開催中の「サロンドパルファン2024」は3日目が終了した。 残すところあと3日、これから本番の金土日。今のところ昨年以上に多くの方にお越しいただいていることもあり、ひとりでの接客に少し不安を覚えるが、最後までしっかりとひとりひとりに対応しようと思う。 今日の営業終了後は、ホテル近くの居酒屋で軽く夕飯を食べ、近所のコインランドリーまで溜まっていた洗濯物をしに行った。最寄りのコインランドリーの洗濯機は全て稼働中だったので、そこからさらに少し歩いたところにあるもうひ
京都伊勢丹での「サロンドパルファン2024」2日目が終了後、私は地下鉄に乗り、ホテルと反対側の五条あたりへと向かっていた。 正直疲れていた。「サロンドパルファン」の2日目は初日と比べると来場者数自体は少なかったが、çanomaのブースにめがけてきてくださっている方はそれなりの数いて、ひとりひとりにきちんと対応しているとあっという間に時間が過ぎた。気付かぬうちに集中していたので、終わってからはじめてどっと疲労を感じたようだ。 そもそも慣れない店頭接客を朝10時から夜8時まで
京都伊勢丹での「サロンドパルファン2024」が始まった。 今日は初日ということもあり、平日にも関わらず多くのお客さんにお越しいただいた。 先日行われた名古屋三越での「サロンドパルファン」と比較すると、京都の方が過去行われた同イベントに来場してくれた方々の戻りが多かったように感じられた。名古屋も京都も「サロンドパルファン」という形では今年で2回目になるが、一昨年に大阪LUCUAで行われた同様のイベントのおかげで、京都は実質2.5〜3回目という状態になっているのだろう。改めて
起床した直後から憂鬱な気分だった。 昨日はロードバイクで久しぶりに100キロ弱走ったこともあって、身体のあちこちが軽い筋肉痛。全身には倦怠感もある。 朝8時の新幹線に乗るために早起きをしなければならなかったが、昨日の就寝時刻は何時だったっけ。いずれにしても、睡眠不足は否めない。 溜まっているメール、気の重い連絡、細々した雑務、明日からの京都伊勢丹での「サロンドパルファン2024」の設営(設営って、苦手なの。撤収は、もーっと苦手)…憂鬱になる理由はいくらでもあった。布団か
親愛なる母へ こんにちは。お元気ですか。 あなたの旅立ちから1年半ちょっとが経過しました。その間このnote上で何通かお手紙を出していますが、届いていますでしょうか?届いていたらいいのですが。 毎度“言い訳がましく”書きますが、私は心のどこかで、あなたがこの手紙を読んでいることを信じています。天国はきっと私たちの想像を超えたところなのでしょうから、Wi-FiとかBluetoothとか、そういったものは常識的に存在しているかもしれません。 それに、これらの手紙は今となっ
あるものが「ある人生」と「ない人生」では、大きな差が出ることがある。香水のある人生とない人生、読書のある人生とない人生、映画のある人生とない人生、推しのある人生とない人生… どちらの方が幸せ、という訳ではないだろう。出会わなかった方がよかった、というものだってきっとあるはずだ。私にしたって、もし香水(とか眼鏡とか読書とか陸上とかロードバイクとか…)との出会いがなかったら、もっと“平凡な人生”を歩んでいて、それはそれで今よりも幸せだったかもしれない。 ただ残念なことに、我々
帰り道の電車の中、この部分を読んでいた私は、ふと「召命」という言葉を正しく理解しているのかが気になった。実は私の中で「勅命」とごっちゃになっているように思ったのだ。 家に到着後すぐに広辞苑を広げた。このように書かれていた。 私は「召命」を「運命付けられること」のように漠然としか捉えていなかったが、実際はもっと限定的な意味合いを持っていたようだ。 そういえば、高校の英語の授業で「職業」を表す単語を覚える際、professionやoccupationに混ざって、上の引用部に
「それで、御社は何かブランドのテーマとかコンセプトは掲げていらっしゃるのですか?」 そう質問された時、私はうんざりを通り越してガッカリした。それは私が直前まで説明していた内容だった。 そのミーティングは開始早々から暗雲が立ち込めていた。先方からのリクエストでセッティングしたものなのに、なんと「çanoma」というブランド名すらきちんと知らなかったのだ。 その後もチグハグな会話が続いた。 「お茶と関係のあるブランドなんですよね?」 ブランド名の由来からなのか、ほうじ茶
今朝は早い時間からオンラインミーティングがあった。新商品に関する勉強会だったが、すでにお客さんからの反応がいいことがうかがい知れた。いい傾向だ。 その後は11時からの丸の内と16時からの日本橋でのミーティングのために家を出た。朝10時過ぎの電車は思いがけず混んでいた。朝早くから仕事をしていたので、通勤ラッシュなんてもうとっくに終わっているものだと思っていた。 丸の内でのミーティングは“丸の内っぽいビル”の17階で行われた。立派な会社の立派なオフィスに赴くは久しぶりのことで