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耳をすませば「じょうねつー」

仙台に到着した。寿司、明日からの藤崎でのポップアップの設営、牛タン、ランニング、サウナ、蕎麦、メロンパンを経て、私は今ホテルの一室でこのnoteの執筆に取り掛かった。サウナでポカポカした上に疲労と満腹で今すぐ寝たいが、これを書き上げないことには就寝できない。さぁ頑張って書こう。

今日はそんなわけで平和に過ぎていった。これといって大きな事件もなければ、深く掘り下げた思考もない。ということで、ここでは牛タンを食べている時に隣から耳に入ってきた話と、友人から聞いた話を書いていこうと思う。


まずは牛タン屋での話。

ブランドを立ち上げてからというもの、一番訪れている都市は仙台なのではないかと思う。はじめて百貨店で行ったポップアップも仙台の藤崎だったし、取扱店も他の年に比べると多い。

はじめて仙台に来た時に友人に教えてもらって伺ったのが『牛たん料理 閣 ブランドーム本店』だった。当時から有名店だったが最近はそれに拍車がかかり、いついっても長蛇の列だったので諦めていた。

それが今日はオープンの3分ほど前に店頭に行くと7、8人程度しかならんでいなかったので、1回転目ですんなり入ることができた。牛タン定食と牛タンのタタキを注文し、堪能した。

私の左隣には20歳前後くらいと思われる若いカップルの男の子がいた。彼女が牛タン定食を注文する中、彼は「欧風たんカレー」と、それとは別にご飯を注文した。きっと思いがけず高いと感じたのだろう。お腹を満たすための一番“コスパ”のいい選択を捻り出したのだと思う。

「それ、何カレー?」

と彼女が尋ねたのに対し、彼は

「CoCo壱のカレーではないことはわかる」

と答え、少しの間の後

「俺カレーの種類とか詳しくないからよくわかんない」

と照れながら続けていた。

きっと誰でも、どうしようもなくくだらないことを口にしてばつが悪くなる経験をしてきているはず。そんな遠い日のことを、思いがけない形で思い出させてくれた。

優しい彼女は彼に牛タンを一切れあげた。彼はそれを後生大事に食べていた。

きっと彼にも躊躇することなく牛タン定食を注文できる日が訪れるはずだが、一番安いカレーに追加のご飯を頼んだ、今日という日を忘れないでほしいな、とおじさんは勝手に思っている。


次は友人から聞いた話。

その友人は写真関連の仕事をしている。その日は5歳の男の子の些か早い七五三の撮影だった。

親御さんによると、軽い自閉症があるとのこと。「こっちにおいで」と呼んでも、その時に他のことをやっていると嫌がって来てくれず、なかなか難しい撮影となった。

ただ、時間の経過とともにその男の子も心を開き始めたようだ。最終的にはとてもいい撮影になったらしい。

彼が何かをしている時、急に「じょうねつー!」と声が出ることがあった。「これをしよう」と提案しても、そういう時は「今こっちで“じょうねつ”してるからダメ」と断られてしまう。

どうやら楽しい時に「じょうねつ」という言葉が出るらしい。親御さんに「じょうねつ」の出所を尋ねたが、ここ最近気に入って使っていることは知っていたものの、どこで覚えてきたのかは不明とのことだった。

私の友人はこの「じょうねつ」がとても気に入り、親御さんに「今度私も使ってみます」と伝えた。

私もともて素敵だと思う。使ってみたいな、「じょうねつ」。

じょうねつ…。うん、なんかいい。楽しい時ことと「情熱」が隣り合わせになっている感じが好印象だ。


明日から来週10日火曜日まで店頭接客が続く。嫌なことがないわけではないが、基本的には私は接客が好きだし、意義のある仕事だと捉えている。

楽しい6日間になるといいな。仙台、東北の方、ぜひ藤崎まで足を運んでくださいね。


じょうねつー!!!


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