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中禅寺湖一周ラン(上) 「スシ食いねェ!」編

夕食のデザートで出た、ガトーショコラとイチゴアイスを同時に口に入れると、お菓子のアポロの味がするなぁ…などとくだらないことを考えながら、私はその日一日のことを思い出していた。

私は今、日光は中禅寺湖のほとりにある「中禅寺金谷ホテル」のディナーの席でこの文章を綴りはじめた。ひとつ前の記事で、「どこかに行く」ということだけは告知していたが、日光に行くことにしたのだ。

自然に触れられて、身体が動かせて、そこまで人が多くないところ…で思いついたのが日光だった。なんだかんだで今回で4回目の訪問になる。

中禅寺湖を一周、トレイルランニングしようと思った。全長およそ25km。長すぎず短すぎずのちょうどよい距離だと感じた。

実は10年ほど前に中禅寺湖の南側をなぞるルートは走ったことがあった。それがçanomaのフレグランス『7-18 浮舟』のインスピレーションソースになっている。その時は途中で大雨が降り、岩でゴツゴツした路面が滑りに滑り、大苦戦した。本来ならば一周ぐるっと走りたかったのだが、それもあって南側半分しか走れなかった。

今回はそれのリベンジマッチをしようと思ったのだ。


東武日光駅に到着したのが9時ごろ。周辺を少しだけ散策したのち、コンビニでポカリスエットと小さなスニッカーズを2つ購入。中禅寺湖のトレイルランニングが一筋縄ではいかないことを知っている私は、用意に余念がない。ちなみにシューズはアシックスのトレイルランニング用のシューズ『GEL-TRABUCO 12』、リュックはサロモンの『ACTIVE SKIN 12』を採用。抜かりない。

出発およびゴールは宿泊先の中禅寺金谷ホテル。東武日光駅からはバスで1時間ほどだ。荷物を預かってもらい、出発したのが11時半ごろ。中禅寺湖トレイルランニング、はじまりはじまり。


ここから先は地図を見ながらの方がわかりやすいが、中禅寺湖案内に使えるいい地図が見つからなかった。ので、Googleマップでリストを作成した。下記のリンクを見ながらぜひ読んでいただきたい。リストには番号と簡単な説明を追加している。

中禅寺湖案内

また、今回は内容が盛りだくさんになりそうなので、いくつかの記事にわけて投稿する予定だ。3つくらいで収まるといいな、と思っている。

ということで、長くなりそうだけどぜひ読んでください。


「① 中禅寺金谷ホテル」から「② 鮨くろさき」まで

先述の通り、ホテルを11時半に出発した。「腹が減っては戦はできぬ」の言葉に従い、まずはランチに向かうことにした。中禅寺湖の東の端あたりが飲食店が多い。中でも今回狙っていたのが「鮨くろさき」。本当は夕飯で行きたかったのだが、予約で満席だったため、ランチという一縷の望みにかけてみた。

ウォーミングアップもかねて、ホテルからは舗装された車道脇の道を走ることにした。4km少しの道のりを走り始めた私は、早速不安に駆られる。

身体がすこぶる重い。体調の問題ではない。物理的に重いのだ。

どのくらい太ったのかを知るのが怖く、体重計には久しく乗っていない。ただ、お腹をつまめば相当量の肉が指と指の間にいらっしゃることから、私の想像を遥かに超えた体重になっているはずだ。

こんな身体で、足場の悪い道を25kmも走れるのだろうか…不安は大きくなるばかりだった。

さらに悪いことに、走り出してすぐに右足のヒラメ筋内側あたりに微妙な違和感を抱いた。これがひどくなったら、途中で遭難してしまうのではないか…?今のうちに引き返そうかな…?とひどく弱気になっていた。

ただ、半分過ぎた頃から少しずつリズムを取り戻し始める。右足のヒラメ筋も気にならない。よし、これならいける。自信がほんの少し湧いてくる。

あっという間に4kmを走り終え、鮨屋の前に到着する。走ることへの不安はだいぶ解消された私に、新たな不安が。ランニングシューズにタイツとショートパンツ、スポーティーなジャケットの私が、鮨屋に入って大丈夫だろうか…?追い返されるかもしれない…などと考えながら恐る恐る暖簾をくぐる。

「いらっしゃい、ひとり?カウンターね」

元気な女性の声。お茶を持ってきた際、「ヒゲ、いいね、めちゃくちゃカッコいいよ」と一言。

この服装でも特に問題なさそう。よかった。

私で寿司屋は満席になった。その後もひっきりなしにお客さんが来ていた。人気店なのだろう。

その理由は鮨を一口食べてわかった。とても美味しいのだ。鮮度が抜群だったり創意工夫がある、というよりも、きちんといいネタを仕入れ、丁寧に提供する、というベーシックな仕事なのだが、そのレベルが高い。どのネタもよかったが、特に雲丹が素晴らしかった。

その上、接客が気持ちいい。地元の常連だろうが外国人観光客だろうが、分け隔てなく、しっかりと丁寧でありながらフレンドリーに対応していた。

12時半ごろに「気をつけてね」の言葉を贈られながらお店を出る。元気をもらった。ここからの20km強の道のり、しっかり走れそうだ。


と、すでにかなり長くなったので、今回はここまで。まだちょっと走って鮨食っただけだけど…

次回からはちゃんと走ります。乞うご期待!


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