緊張感、ゼロ…？
香水好きの皆様は、三越伊勢丹グループが運営する「Parfun」という香水コミュニティがあることをご存じだろうか？
https://www.mistore.jp/shopping/feature/shops_f3/parfun_sp.html
メンバー内で情報交換ができたり、オンライン座談会やオフラインの勉強会に参加できる、らしい。
上記のことをよく知らぬまま、私は本日、オフラインの勉強会にçanomaのブランド紹介をするべく登壇してきた。20名弱の参加者を前に、1時間ちょっと話し続けた。事前に簡単な資料は準備していたものの、参加者の反応を見ながらなんとなく“帳尻”を合わせればいいか、などと軽い気持ちで臨んだわりには、うまい具合に時間きっかりで話したいことを話し切ることができた。
話の巧拙はさておき、いつの頃からか人前に出て話すことに全く抵抗がなくなった。ほぼ緊張しないし、なんなら笑いのひとつやふたつは取りたいなぁ、とさえ思う。昔はそういうタイプではなかったはずなのに。
どういうきっかけでそうなったのかはよくわからないが、多分特定のきっかけはなく、私は自然と、年齢を重ねることを通して緊張しなくなっていっただけなのだと思う。
ただ、不思議なもので、お店で店員に商品の在処を尋ねたり、レストランで予約名を告げたりするのは苦手なのだ。それに限っては昔も今も変わらない。根本的には人見知りなのだろう。
ところで。
今日は不眠に悩まされている人の話を聞いた。その方は昔からとにかくうまく寝付けないそうだ。
私はその方とは打って変わって、とにかく寝つきに関しては抜群にいい。いつでもどこでも寝られる。飛行機の中でも6、7時間はザラに眠りこけるし、疲れているときに5分間だけの仮眠をとることもある。時差ボケ等により眠れない日もないことはないが、通常モードであれば入眠までの時間は限りなく短い。感覚的には1分以内に眠ってしまっていることもままある。
「眠れない、って、どういう感じなんですか？」
眠れないことのほとんどない私は、その方に尋ねてみた。
「なんというか、常に興奮している感じなんですよね。スイッチをオフにできない、というか。渡辺さんは、オンとオフの切り替えが上手なんでしょうね、きっと」
この話を聞いたときに、ピンときた。
何の苦労もなくスッと入眠できるのも、人前で抵抗なくペラペラと喋れるのも、実は同じ理由なのではないか、と。
私はそもそも、いつ何時も興奮状態にないのだ。
つまり、私はオンとオフの切り替えが上手なのではなく、常にオフの状態なのだと思う。
普段からオフ、あるいはオフに近い状態だから、入眠においてオンをオフにするという手間がなく、そのまま自動的に睡眠へと誘われるのだ。また、人前に出て話すのも、スイッチをオンにして気合を入れて話しているというよりかは、友達と会話をしているのとあまり変わらない感覚で喋っているから、いってしまえばオフのような状態なのだろう。
比較的温厚な方だと思うし、どちらかというとのんびり日々を過ごしていたいと願っている。緊張する場面も少ない。そう、私は常に電源が入っていない状態の、「オフ人間」である。
どのようにして「オフ人間 渡辺裕太」が生まれたかについては、仮説がある。私は元来、ストレス耐性が低い。それもあって、サラリーマン生活がうまくいかなかったし、今の仕事においても、トラブルが発生すると全てを放り投げて南の島国に逃避したくなってしまう。
オンの状態だとそういったものにより敏感になってしまうので、常に電源をオフにして、そういったストレスから自身を守ろうとしていると思料される。
本当であれば仕事中はもう少しオンの状態であった方がいいのだろうが、不眠に悩まされている人がオンからオフへの移行に難があるように、私はスイッチがどこにあるのかもよくわからず、常にオフの状態で過ごしているのだ。おかげでよく眠れる。
今後の私の生活の充実は、もしかしたら日中のどこかでオンの状態を作ることかもしれない。熱中できる何かによって、多少の興奮状態がある方が、きっと生活は豊かなのだろう。
いい読書ができている時は睡眠の質も含めて快適に生活ができているのは、あるいはうまい具合にスイッチが入っている状態ができているからかもしれない。
それにしても…私のやる気スイッチはどこにあるのだろう。それを探すために、新しいことに挑戦するフェーズなのだろうか。そんな気もする。
そろそろ、スイッチを押す時なのかもしれない。
楽しいこと、やりたいな。
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