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第23回:たった一人を熱狂させる/失敗上手にはかなわない

こんにちは、株式会社TO YOUの岩下です。

第1回から第4回で「たった一人を熱狂させる」という弊社コンセプトと渋谷・神泉で営業しているセレクトショップR for Dにどう落とし込んでいったのか、という全体像をお話してきました。

第1回:たった一人を熱狂させる
第2回:たった一人を熱狂させる/R for Dの場合
第3回:たった一人を熱狂させる/R for Dの仕組み(前編)
第4回:たった一人を熱狂させる/R for Dの仕組み(後編)

第5回目では私の自己紹介もしましたので、第6回以降はもう少しディテールに注目してミクロに切り分けたテーマを取り扱っていきたいと思います。
テーマ設定は気まぐれです。

せっかくなので続けたいなと思っていますが、どこまで持つのか。
毎日1つ文章を書くことを続けるというのは結構大変なことなのだと毎日感じます。でもやっぱり反応をいただけると頑張れる気がするので、ぜひスキやフォローなどお願いします。

第23回のテーマは「失敗上手にはかなわない」です。

上手に失敗できるというのは非常に便利なスキルです。スキルなので意識して練習すれば身につけられると思います。

◼️失敗の量を増やす
◼️失敗の質をあげる

◼️失敗の量を増やす
失敗の量を増やす、これはチャレンジや試行錯誤の量を増やすこととほぼ同義です。会社であればビジョンやビジネスモデルに組み込みたいレベルで重要だと思います。失敗を許容できない環境では失敗の量は増えません。

成功しても褒めてくれないのに、失敗したら叱られるなら、チャレンジも試行錯誤もしない方がいいと判断されてしまうからです。それでもチャレンジも試行錯誤もやめられない止まらない人は、会社にとって非常に貴重な人材ではありますが、その人のことだけ考えるなら失敗を許容できる環境に行った方が活躍し、評価されることでしょう。つまり経営側から考えるなら、それじゃそんな人は定着しないと考えた方が自然だということです。

◼️失敗の質をあげる
質も失敗が失敗で終わるか成功に繋がるかにとって大きな影響があります。何にも考えないで練習したってうまくはならないのです。事前に仮説があり、事後に分析をするから失敗は意味があります。

失敗大歓迎の会社やチームであっても、そこには実際には暗黙のルールがあります。次に繋がる可能性を感じさせる失敗かどうかが問われるのです。
なぜなら失敗それ自体は目的ではないからです。失敗は手段であり、最終的にめざすゴールに辿り着くために理にかなっているから失敗は許容されるのです。

エジソンが電球のフィラメントに最適な素材として竹を見つけ出すまでにした数多の失敗(彼はそれを成功と呼んだそうですが)はゴールに辿り着くための手段であり、それは探し出す価値があるものだという確信があったから許容されたのだと思います。

と考えると、失敗させる価値のある人になれるかどうかが一つのターニングポイントかもしれません。

どんな人になら失敗するかもしれなくてもやらせてみようと思えるか。

それはきっと、21*19を計算するときにまず概算で20*20の近くだから400くらいだなとあたりをつけられる人であり、20*19は380だからそれに19を足して399だなと考えてミスを減らせる人であり、要はチャレンジや試行錯誤をするときに何かしら考えを振り絞って工夫をする癖が付いている人だと思います。

私は「自分で判断する」という癖をつけたくて、しばらくの間天気を予測するトレーニングをしていました。

ルールは簡単です。朝iPhoneで天気予報を見る前に、今日の雲の動き方や肌に感じる湿度、季節などから自分で今日の天気と気温を予想するだけです。

そして自分の予想にもとづいて、今日傘を持って出かけるかどうかを決めます。

そのあとに天気予報を見てみます。いわば答え合わせです。

このトレーニングのいいところは、お金も時間もかからないことと失敗したところでちょっと雨に濡れるだけということです。だからほんのちょっとのリスクで、ほんのちょっとの判断をすることにしました。ほんのちょっとの判断が出来ないひとが、突然仕事で大きなリスクを伴う大きな判断をできるわけがない。

おもしろかったのは、2週間も続けると気温は肌感覚だけで誤差プラスマイナス1度におさまるくらい精度が出るようになることです。3回に1回はぴったりで残りの2回はプラスマイナス1度くらいの精度です。真夏の30度超えてからの1度の違いなどは本当に敏感にわかるようになります。日常生活でこれ以上の精度はあまり必要ありません。

雲は西から東に動くものだと気づけば、西の空模様と雲の動きの速さ(風の強さ)から、数時間後の天候の変化を大まかに予測できるようになります。雨が降る前には湿度も上がるでしょう。風が強ければ雨雲も流れるので、同じ場所で長く雨が降ることは少ないです。カフェで少しの雨宿りをすればやり過ごせる。こうなると、もはや今日の天気について天気予報をみる必要はほとんどありません。

このくらいまでできるようになると、むしろ今日の天気のために天気予報を見るのはなんだかおかしく思えてきます。顔を上げて窓の外を見ればわかるから。目の前にたっぷりと生の1次情報があるのに、誰かがまとめた2次情報を取りにスマホの画面を覗き込むなんてもったいない。

こういうのは失敗を受け止めるための練習なのかもしれません。スキーでは転び方を、柔道では受け身を最初に習いますが、これも上手に失敗するためのスキルですね。

失敗について考えるとき、1994年サッカーW杯決勝のPKのことを思います。

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ロベルト・バッジオ本人は「PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持った者だけだ」と言っていますが、私からすれば「PKを外すことができるのは、PKを蹴ることを任された者だけだ」です。

W杯の決勝でイタリア代表の10番を背負ってブラジル相手に延長戦の末、勝負を決着させるPKを蹴ることができるのは世界でたった一人なのです。その重圧に彼は勝てなかったかもしれないけれど、それでもそのときベストな選択として世界最高の舞台でPKを任されている時点で、十分に偉大で尊敬すべきことのように思います。

PKを任せてもらえる人になりたい。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

株式会社TO YOUでは、それぞれの「たった一人を熱狂させる」を実現したいビジネスパートナーを募集しています。
ファッション業界でも、そうでなくても、どちらでも大丈夫です。
私たちはより多くの人が熱狂を形にできる社会がいい社会であると考えています。

あなたの熱狂を私たちに教えてください。そして一緒に実行しましょう。
反対の場合もあるかもしれません。
ビジネスのバックグラウンドがあるあなたであれば、そこでどんな熱狂を起こせるのか、私たちにも一緒に考えさせてください。

ご興味をお持ちいただけたら、Twitterのフォロー、DMやメールでのご連絡もお気軽にお願いします。

Twitter: @Iwashitayusuke

Mail: iwashita@deedfashion.com

第1回:たった一人を熱狂させる
第2回:たった一人を熱狂させる/R for Dの場合
第3回:たった一人を熱狂させる/R for Dの仕組み(前編)
第4回:たった一人を熱狂させる/R for Dの仕組み(後編)






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