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第9回:たった一人を熱狂させる/服を買うまで

こんにちは、株式会社TO YOUの岩下です。

第1回から第4回で「たった一人を熱狂させる」という弊社コンセプトと渋谷・神泉で営業しているセレクトショップR for Dにどう落とし込んでいったのか、という全体像をお話してきました。

第1回:たった一人を熱狂させる
第2回:たった一人を熱狂させる/R for Dの場合
第3回:たった一人を熱狂させる/R for Dの仕組み(前編)
第4回:たった一人を熱狂させる/R for Dの仕組み(後編)

第5回目では私の自己紹介もしましたので、第6回以降はもう少しディテールに注目してミクロに切り分けたテーマを取り扱っていきたいと思います。
テーマ設定は気まぐれです。

せっかくなので続けたいなと思っていますが、どこまで持つのか。
毎日1つ文章を書くことを続けるというのは結構大変なことなのだと毎日感じます。でもやっぱり反応をいただけると頑張れる気がするので、ぜひスキやフォローなどお願いします。

第9回のテーマは「服を買うまで」です。

今日話したいことは、洋服をお気に入りのお店で買っているか、夜中にオンラインストアで買っているかということや現金主義かキャッシュレス主義かということではありません。

どちらかと言えば、無意識的かもしれないけれどそれぞれ持っているはずの服を買うに至る意思決定プロセスのことを考えてみたいと思っています。

意思決定プロセスを大まかに考えてみると、ポイントはだいたいこんな感じの3つでしょうか。

◼️どんなきっかけで服を買おうと思うのか(タイミング)
◼️どんな基準で気になる服を探すのか(選択肢の洗い出し)
◼️どんな基準でその服に決めるのか(最終的な選択)

洋服が大好きでたまらないひとやアパレル業界関係者だと虎視眈々とInstagramの物欲アカウントを確認して常時接続している方も多いかもしれませんが、服が好きでも24時間365日服のことばかり考えているわけではないひとも多いと思います。

あなたは普段どんな思考プロセスで服を買っているのか、ここから先を読み進める前に1分くらいでざっと振り返っておくとよりおもしろいかもしれません。
ちょっと空白行を多めにとっておきますね。






さて、用意はいいでしょうか。
それでは一つずつ考えてみましょう。
流れとしては思いついただけ列挙からの私の場合で進めていきます。

◼️どんなきっかけで服を買おうと思うのか(タイミング)
季節の変わり目、臨時収入があった、Instagramで気になる服を見かけた、よく行く服屋さんに新商品があった、好きなブランドが限定商品を発売した、靴下そろそろ買い替えどき、嫌なことがあって気分を変えたい、なんとなく流行に合わせたい、お気に入りの服が破けてしまった、最近買った靴に似合うスカートが欲しい、親友の結婚式に出席する、初めてキャンプにいく、雨の日にもお洒落したい、学校や職場の雰囲気に合わせて、あのバンドのツアーで着たい、海外旅行の予定がある、急に寒い、転職した職場が私服OK、自分へのご褒美、出会ってしまったなど。

着る目的が明確な場合、偶然興味をもつ場合、自分発信の場合、外部環境に合わせる場合、服単体に注目する場合、コーディネートに注目する場合などあらためて考えてみると色々なパターンがありますね。

私自身に当てはめてこの中から3つ選ぶとしたら、季節の変わり目(今まさに明日から着たいよって秋の洋服が欲しい)、最近買った靴に似合うスカートが欲しい(持っている服とのコーディネート視点)、よく行く服屋さんに新商品があった(好きな古着屋さんでの偶然に期待をかける)が多いような気がします。

◼️どんな基準で気になる服を探すのか(選択肢の洗い出し)
いつも行くお店に行ってみる、Instagramで探す、ファッションスナップを見る、道行く人々を観察する、デニムパンツが欲しい、ブラウンのアウターが欲しい、髪色に似合う色の服が欲しい、クールな感じ、リラックスした感じ、オーバーサイズがいい、久しぶりに革靴はきたい、とにかく個性的、あまり目立ちたくない、とりあえず清潔感、場所を選ばない、3シーズン着られそう、下北っぽい感じ、銀座っぽい感じ、信頼できる有名ブランド、人と被りそうにないなど。

この中から3つ選ぶとしたら、いつも行くお店に行ってみる(ちょうど今みたいな時期に下北や高円寺の古着屋はしごするのとか楽しいです)、ブラウンのアウターが欲しい(昔から黄色い靴が欲しいって探して買ったりしてます)、久しぶりに革靴はきたい(最近スニーカーばっかりだと恋しくなったり)、でしょうか。私の場合は「なんかこういう色のちょっとワイドなパンツないかな」とか「そろそろ革靴いってみるか」といったイメージ先行で探すことが多いかもしれません。特に古着はたくさんありすぎてなんらかイメージがないと選ぶのが難しかったりします。

◼️どんな基準でその服に決めるのか(最終的な選択)
色が好き、パターンが好き、持っているパンツと合わせやすい、とにかくテンションが上がる、予算におさまる、流行色取り入れよう、モノクロ縛り、個性的、毎日着られる、オンオフ問わない、とにかくこのブランドが好き、ちゃんとして見える、TPOに合わせて、季節感を演出したい、着心地がいい、洗濯しやすい、ポケットがたくさんある、動きやすい、丈夫で長く着られる、学校で流行っている、信頼できる店員さんのおすすめ、友だちも着ているブランド、モテそうなど。

自分で書いていて思いましたが、私自身は人がどうこうということをあまり気にしていないようです。最後に慌てて追加しました。社会性が低い。
だからきっと先に思いつくのが服の特徴やコーディネートのことばかりなんでしょうね。

この中から3つ選ぶとしたら、色が好き(同じ緑でもそのときに好きな緑とそうでない緑がある、サイズはなんとかしようじゃないか)、持っているパンツと合わせやすい(そのものだけ見る人もいて割とわかれるところです)、予算におさまる、でしょうか。現実的なところも重要です。と言いたいところですが、試着したら最後、欲しいものは欲しいのだ!ということもあります。

ちなみに余談ですが、R for Dで女性の接客をすると、ポケットは付いているのかと洗濯はできるのかを聞かれることがとても多くて最初驚きました。これなぜかというと、例えばメンズのパンツでポケットが付いてないなんてほぼありませんが、レディースのスカートだとよくあることだからです。自分で着ている服はスーツとコート以外はほとんど洗えるもんだと思っていたところ、レディースだと素材も幅広く、形も複雑だったりして洗濯機で何にも考えずに洗ってしまうと台無しという服も少なくありません。
そういうところは自分で買い物をするときにそこを気にしたことがなかったので新鮮でおもしろいなと感じます。

私もなるべくいろんなパターンを想像するようにしていますが、お店をやっていると人が服を買うという時、予想よりもいろんな理由で、いろんなきっかけで、いろんなことを考えて、服を買ったり買わなかったりするのだなと思い知らされます。

そういうことも含めて情報の伝え方やおすすめの仕方をどう調整できるかがセレクトショップとしては勝負どころとなりそうで、工夫しがいのあるところのように感じます。

またこうやって考えると、服のことを考えているのに自分の興味関心や行動パターンも浮き彫りになってくるのはとても興味深い。

「選択肢の洗い出し」と「最終的な選択」は要因がかぶっていたり、人によっては入れ子になっていたりするかもしれませんが、意思決定プロセスとしては分けて考える方が良いと思えたので分けたままにしています。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

株式会社TO YOUでは、それぞれの「たった一人を熱狂させる」を実現したいビジネスパートナーを募集しています。
ファッション業界でも、そうでなくても、どちらでも大丈夫です。
私たちはより多くの人が熱狂を形にできる社会がいい社会であると考えています。

あなたの熱狂を私たちに教えてください。そして一緒に実行しましょう。
反対の場合もあるかもしれません。
ビジネスのバックグラウンドがあるあなたであれば、そこでどんな熱狂を起こせるのか、私たちにも一緒に考えさせてください。

ご興味をお持ちいただけたら、Twitterのフォロー、DMやメールでのご連絡もお気軽にお願いします。

Twitter: @Iwashitayusuke

Mail: iwashita@deedfashion.com

第1回:たった一人を熱狂させる
第2回:たった一人を熱狂させる/R for Dの場合
第3回:たった一人を熱狂させる/R for Dの仕組み(前編)
第4回:たった一人を熱狂させる/R for Dの仕組み(後編)






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