モイモイ!フィンランド紀行(六)

今回僕らが最初に訪れた街レヴィに限らず、フィンランドの北のほうは雪しかない。道路も見えない。道らしきものがあることはあるが、要するに、雪の多いところが道ではないとみなされていて、雪の少ないところが道として使われている、というだけである。前後・上下・左右、どこを見ても雪しかない。どこを見ても白い。しかも雲のようにフカフカだ。フィンランドは森と湖の国だというのは嘘だ。まずもって雪の国である。国旗はきちんとそれを表している。雪を意味する白がベースのブルークロスだ。そんな雪の中を進んで行く。今日はレヴィからロヴァニエミという街に移動。そこからサンタクロース村へと向かう。

サンタクロース村には世界中の子どもたちからサンタクロースに宛てた手紙が届いている。それは国別にまとめられていて、きちんとサンタクロース村の郵便局に保管されている。その量といったらすごいのである。世界中で一番多く手紙をもらう人間のひとりなのではあるまいか。サンタクロースという物語は本当に強いんだなと思う。フィクションとして強度がある。世界中の大人たちが我が子の笑顔のために、この物語を守ろうとしている。

写真は相変わらず嫁さんより拝借。

サンタクロースに会ったとき、不覚にも僕は感動してしまった。子どもの頃あんなにも信じて疑わず、そして物心ついてからは疑いが確信になった存在。それでも実物を前にしたときに思うのは、サンタクロースは本当にいる、ということだけでした。もちろん、そこにいるのは職業サンタだし、きっと日替わりだし、ヒゲだってフェイクだし、彼が日本までプレゼントを届けに来てくれるわけでもない。そんなこと全部わかってるんだけど、感動しちゃったなぁ、なんでだろう。すごいよサンタクロース。

そこから急に現実的な話になるけれど、もしロヴァニエミに行く機会があったら、「ROKA」というレストランに行ってみてほしい。ここの料理は本当に美味しい。ロヴァニエミ滞在は1泊2日だったのだけれど、気に入って2日連続で通ってしまった。ぜひ食べてほしいのがサーモンスープ、トマトとチーズのリゾット、そしてトナカイ肉を使ったサンドイッチ。サーモンスープはとてもさっぱりとしている。トマトとチーズのリゾットは、濃厚な味わい。そこに焼きミニトマトがゴロッとたくさん入っていて、これがいいアクセントになっている。トナカイ肉のサンドイッチはバターが効いたバンズが良かった。肝心のトナカイ肉はソテーされていて、ジビエが苦手な人でもこれならいけると思う。ぜひオススメです。

ロヴァニエミでもオーロラハントにトライしました。次回はその話。

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