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会社員辞めました。

福井で生まれて、福井で育ち、福井の大学に進み、福井の会社に就職。

特に自分の人生をどうしたいとかはあまり考えることもなく、日々をそれなりに楽しく暮らしていけば良いかなと過ごしていたのが、ちょっと前までの自分。

そんな毎日を送っていたのが自分ですが、まず最初の転機になったのは、東京に転勤することになったこと。
やはり自分の子供達にも、少なくとも県外へ出ることを勧めたい。(自分の生まれ育った場所を一回離れてみるということでもある。)

東京で暮らしていると、福井だったら後ろ指刺されるような奇抜な服装の人が平然と歩いていて、それを許容(よくいるよね〜こういう人ってと認識している)している周りの人だったりと、多様な価値観を受け入れている環境だということを街に繰り出すと肌で感じることができる。

長男として、福井の実家を継ぐことが当たり前だと思っていた自分としては、この多様な価値観を受け入れている東京で過ごせたのは良い経験だった。

次に転機になった出来事は、XSCHOOLというデザインスクールに参加したこと。

それまで、自分が生まれ育った福井のことはあまり知らず、観光地としてお薦めするなら「東尋坊」「永平寺」くらいで、県外の人の方がむしろ詳しいくらいの知識しかなかった。知ろうともしていなかった。

XSCHOOLに参加したことで、その名の通り「福井が魅えてきて」、こんなに歴史的にも面白かったり、面白い企業があったり、面白い人がいるんだと知ったきっかけになった。

またXSCHOOLに参加したことで、福井で活動していたり、福井と関係性が深く仕事をされているデザイナー、建築士、経営者、会社員、学生などなどいろんなバックグラウンドの人たちと知り合いになることができ、彼らの考え方や価値観に触れ、いろんな意見を聞くことができたことも、自分にとってはかなりの財産だと思っている。

XSCHOOL 2019メンバー 福井県庁敷地内にて

自分の人生はこのままで良いのか。
会社員のままで自己実現ができるのか。
息子達に胸張って自分の仕事を説明できるのか。
福井の実家の家族のことはほっといても良いのか。

XSCHOOLがきっかけで、自分の人生のことを真剣に考えることができた。

講師陣や、関係者との交流の中で「自分がやりたいことをやれば良い。」「他人のことなんて気にするな」ということも教えてもらった。

元々、人とのコミュニケーションが好きだったということもあり、(人との距離感の詰め方は、苦手ではある。)いろんな人にどんどんアプローチしていってネットワークを広げていくXSCHOOLの文化・風土が性に合うということもあり、2019年、2020年と連続で参加。2021年の今回も関わらせて頂くことになった。

就職の時の気持ち

話は戻り、会社に就職する時の話になるが、
大学院では原子力系の専攻だったこともあり、周辺の奴らは関西電力、三菱重工といった原子力関連企業に就職していくパターンが多かった中で、自分は大組織の中の小さい歯車になるより、中小企業でそれなりに権限を持って会社を動かす仕事の方が楽しそうだと思い、福井の中小企業に就職した。

実際には、福井の老舗企業でなかなか保守的な企業風土であったということもあり、自分の思い通りに会社を動かすまでには至らなかった。

実は、東京にいた時に、ベンチャー企業に転職して、就職の時にやりたいと思っていた「会社を自分で動かす」ことを経験したい。と思ったこともあったが、いろいろな理由・義理があって、叶わない夢となった。


かなりサクッとこれまでの自分の背景を紹介させていただいたのだが、
結論としては、

「会社員を辞めました。」

2021年12月20日付で、新卒から10年近くお世話になった会社を退職した。
会社を辞めましたではなく、会社員を辞めましたという理由としては、お察しの通り、会社を作ることにした。

会社は福利厚生も充実してるし、労災もしっかりしてるし、社会保険料も負担してくれているから、副業の方が良いのでは?というお声も色々いただいたのだが、副業ではなく本業としてやってみたい気持ちが勝ってしまった。

収入面での安定、社会的な安定、そういった安定を求める気持ちよりも、
人生一回だけ、楽しい人生を送りたい、自分の裁量で色々チャレンジしてみたい!という気持ちが勝ったということ。

さて、独立しようと思った時には、個人事業主として活動するのか、それとも合同会社なり株式会社なり、一般社団法人なりと法人格で活動するのかといった選択肢に迫られるわけだが、これは結構悩んだ。

税金的な話だったら、個人事業主か、一般社団法人が良かったり。
商売の規模が小さい間は、個人事業主で良かったり。
借金してても個人までの責任を問われないという有限責任的な意味では、会社の方が良かったり。

XSCHOOL2019で生まれたプロジェクトのTONKAN terrace(トンカンテラス)の活動だけだったら、一般社団法人で良いかなとか思ったり。

はたまた、
「自分や家族を養っていくことだけを目的にするの?」
「自分だけのスキルアップ、成長を目的にするの?」
「福井にものづくり好きを増やすことが目的なの?」
「チャレンジ精神を育成するようなことが将来的な目標なの?」

などなど、いろんなことを考えた結果、
「自分だけで事業を進めるような小さい規模で活動することがしたいわけではない」
という理由で、株式会社を作ることにした。
(とはいえ個人事業主で開始して、売り上げが伸びてきたら法人成りした方が良いのでは?という意見はあるとは思いますが、そこは私の怖いもの知らずの性格が起因しているので、選択の自由ということで)

今はやることを絞らない。

会社を作ることは決めたのですが、今の段階(2021年12月22日)では収益の柱が決まっているわけでもなく、会社員の時には安定して振り込まれていた、収入が一気になくなることは確定している状況。

「ものづくり」
「3Dプリンター」
「木工」
「リサイクル」
「循環型社会」
「デジタルファブリケーション」
「暮らしを便利にする」
「TONKAN terrace」
「できるように支援する」
「まちづくり」
「人と人をつなぐ」
・・・
といった、言語化はできてないが、事業の幹となるような関連ワードからブレないように、
まずは1年間、自分の興味のままに手当たり次第で突き進んでみようと思っている。

「生活に関しては、私も働けるから心配せずに思うようにやってみれば。」といってくれた妻には、本当に感謝している。

これから、第二の人生を歩むことになり、前途多難なさまざまな事柄にぶつかることもあるとは思うが、自分が選択した道なので、若くて健康な体の間はがむしゃらに動いてみようと思う。







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