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楽死屋

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連載小説 漫画脚本を小説化して連載 【毎週金曜日更新】 書籍化、漫画化を目標に連載していきます。 応援よろしくお願い致します。 (あらすじ) 死を司る手を持つ少年グリム グリム…
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第8話 『崩壊』

第8話 『崩壊』

サラは白いカーネーションの花束を墓にそっと置いた。

サラは過去を思い出す。

連邦捜査局本部オフィス

サラ 「先輩。そろそろ休んで下さい。もう3日も寝てないですよね。」

クロウ 「あと少しなんだ。あと少しでアドを捕まえられる」

サラ 「エヴァさんとライアン君はどうするんですか?」

クロウ 「今はそれどころじゃない」

サラ 「でも。家族の事も考えて下さいよ。2人共寂しがってます。大事なモ

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第7話 『すれ違い』

第7話 『すれ違い』

体内を振動させるくらいの低音のマフラー音を
鳴らしながら、車高の低いハーレーを走らせるサラ。

サラは街の路肩にバイクを停めて、ヘルメットを脱ぎ、綺麗なロング髪をなびかせる。

路面の小さな花屋に入り、店員に軽く会釈をした。

店内を見渡し、派手な髪色とメイクをしたパンクな店員に話しかける。

サラ 「すみません。白のカーネーションの花束を頂けますか?」

店員は不思議そうな顔をして、近づいてくる

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第6話 『屁理屈』

第6話 『屁理屈』

心地よい風が吹き、辺りに人はいない。

穏やかな静けさの中、時々聞こえる風が葉を揺らす音。

覇気のない丸まった背中のグリムを、クロウはいつでも支えられる距離感で歩く。

マリア・カーペンターと書かれた墓の前にグリムが座り、赤いカーネーションの花束を置いた。

クロウは何も言わずにグリムの近くから離れ、別の墓に向かった。

グリムは墓の名前を眺める。

グリム 「久しぶり。母さん」

膝を抱えて座

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第5話 『トラウマ』

第5話 『トラウマ』

グリム 「母さん。どこに向かってるの?」

マリアは何も言わず、険しい顔をしながら運転を続ける。

グリム 「母さん。なんで僕はみんなと違うの?」

マリア 「グリム。あなたは、、、、」

交差点に差し掛かると、横からトラックが二人の乗る車の運転席側に突っ込んできた。

突き飛ばされた車は、原型がわからないくらいまで大破した。

グリム 「か、母さん」

ぐちゃぐちゃの車内で、必死にマリアの方を見

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第4話 『花言葉』

第4話 『花言葉』

バックミラー越しに後ろの黒のマスタングを確認するクロウ。

黒のマスタングがスピードを上げて、クロウ達の乗る車を追い越す。

車が横並びになった時、黒のマスタングに乗ったサングラスをかけた男がクロウとグリムを確認した。

クロウ 「グリム。今日この街を離れる」

グリム 「どうしたんだ急に」

クロウ 「ちょうど次の仕事の依頼があってな。続けるんだろ?この仕事」

グリム 「、、、、ああ」

クロ

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楽死屋 3話 『死神』

楽死屋 3話 『死神』

ペンシルヴェニア通り、連邦捜査局本部。

アメリカ国旗が並ぶ建物から出てくる捜査官の二人。

ネイサン 「先輩。知ってます?最近巷で噂の楽死屋ってやつ」

起きたままのボサボサ頭に、少しズレた眼鏡をかけたネイサンが噂話を始める。

髪をきつくポニーテールに縛り、目鼻立ちがハッキリとしたサラが深くため息をついた。

サラ 「ねえ。わざわざ外にコーヒーを買いに行くって言ってる女の気持ちがわからな

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楽死屋 2話 『タバコの火』

楽死屋 2話 『タバコの火』

アタッシュケースをトランクにしまうクロウ。
車のドアに寄りかかり、クロウはタバコに火をつける。

ボロボロの折りたたみ式の携帯電話が鳴る。

クロウ 「俺だ」

リンコ 「終わったかしら?」

クロウ 「もうじき終わる。終わったら金は届ける」

リンコ 「もう一件依頼よ。金はそれが片付いてからでいいわ」

クロウ 「俺は構わないが、仕事はあいつ次第だ」

リンコ 「ふっ。あのガキはやる

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第1話 楽死屋グリム

第1話 楽死屋グリム

錆びた鉄格子の隙間から、窓の外の景色を眺める少年グリム。

グリムは綺麗な金髪と朧げな青い目でいつもどこか遠くを見つめている。

古びた木のドアが開き、牢屋の様に何もない部屋にスキンヘッドの中年の大男が入ってくる。

鉄格子にかかる白いカーテンだけが、この牢屋の様な重苦しい部屋の雰囲気を和ませていた。

彼の名はクロウ。
彼もまた朧げな目で、グリムを見つめる。

クロウ 「グリム

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