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気ままな鑑賞エクササイズ#30  ゴッホ「夜のカフェテラス」

1時間でnoteを1記事作る、エクササイズのような鑑賞をやっていこうと思います。記事を読むだけでも、同じように時間を測って擬似体験してみても面白いかも。

<ルール3.0>
・作品を3分鑑賞して気づいたことを話し、文字起こしします。
・その後15分を目安に、書籍やネットで調べます。
・再度作品を3分よく見ます。
・5分て調査の結果や、改めて気づいたことを話し、文字起こしします。
・30分を目標に記事を編集します。
・上記の作業を1時間で完成させ、毎日続けます。
(2021.9.改定)

では、まず作品を3分鑑賞して、発見したことを書き出します。
今回の作品はこちら

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・3分の鑑賞で気づいたこと

ゴッホの「夜のカフェテラス」という作品ですね。黄色と青がすごく綺麗な対比になっていて、空が星空なんですけどめちゃめちゃ星が輝いてますね。もう星がお花みたい・・

多分本来ここまでカフェが明るかったら、星はこんなに明るく見えるって事はなかなかないでしょうけど、多分そこは目一杯補正と言うか、空が明るくなっているような感覚で描いてあるのかなって・・画面全体がすごく明るくて幸福な感じに溢れているような感じがしますね。

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全体的に厚塗りで、特に空に残っている直線的な塗り込め方と言うか、パレットナイフの跡でしょうかね?それが面白いですね、テクスチャーが。本来は吸い込まれるような奥行きがあるような夜空の中に、こういう跡が残ってるってのが印象に残ります。

さっきも言ったように全体的に幸福な感じとか明るい感じがして、カフェもけっこう人が入っているんですけど、ただ・・手前の席には全然人が座っていなくて、中景から遠景にかけて人がいる感じなんですよね・・

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多分これはゴッホがこの位置からこのカフェをスケッチして絵を仕上げていったんでしょうけど、幸福なその状況と描いてる本人との間には差があると言うか、距離があるのかなっていう感じがするかな・・

喧騒と言うか賑やかな声も、これだけ距離があると遠いかなっていう・・疎外感って言うほどじゃないけど、距離も感じるような・・うらやましいのか、自分とは違う世界と思っているのか、分からないですけども・・

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人々とは距離があって、それよりも光って言うか賑やかな色彩みたいなのは結構近くに感じる、自然の部分であったりとか、電球の光・・真ん中の方にあるライトはものすごい明るく描かれてますよね。めちゃくちゃ大きいライトが一個真ん中にあって、その光が画面全体を照らして・・でも人間との距離感は結構あるなぁみたいな感じはしました・・

・作品・作家について
ヴァン・ゴッホ
「夜のカフェテラス」1888

・調べたこと

南フランス・アルルの星空の下、人でにぎわうカフェが描かれている。この絵でゴッホは初めて黒をあまり使わずに夜空を描いた。夜空に描かれている星座は「やぎ座とけんびきょう座の一部」とする説もあるが、みずがめ座と言う説もあり定かではない。いずれにせよ秋の星座である。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%9C%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%86%E3%83%A9%E3%82%B9

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・さらに5分の鑑賞で考えたこと


実際にあったカフェというか、今も残っているカフェテラスがモデルになってる絵だそうで・・現在の様子の写真もあったんですけど、どうも絵の右側の道が実際はもっと狭そうだなっていう風に思ったんですね。

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この絵だと車がすれ違えそうな広さがありますけど、実際の写真は車がすれ違うのが厳しそうなぐらいの・・そんな路地なんですよね。

で、この絵のスケッチがあって、そっちも見てみたんですけども、下絵的な白黒の・・これはインクペンとかで描いたのかな?そういうスケッチがあるんですけれども、そっちも道は狭いんですよ・・

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本番のほうでは右側の道は広く取ってあったりとか、あと夜空もスケッチはもうちょっと狭いんですよね。それが絵では広くなっていて、ここら辺が描いてて楽しい所だったのかな、見せ所と言うか、面白いところで面積が増えていったのかなっていう感じがしました。

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スケッチだと、もうちょっとカフェのテラスの部分が画面の中心に近くて、右に寄っていて、そこが中心なんですけど、今日みた絵だと右の道が広くなっていたりとか、空が広くなったりすることで、星であったりとか、ランプの光、それから手前の石畳が向こうへずっと繋がっていってるようなところがバランス的に大きくなっていて・・

テラスの賑やかな人間自体が放つ何かっていうよりも、この画面と言うか、情景が持っている人間も含めての空気感みたいなものが、夜空だったりとか石畳に反映されていて、そこにゴッホが興味を持ったのかなっていう気がしてきて・・

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もう1回作品を見た時に、人間と言うよりむしろ・・例えば手前の2席空いて揃ってこう斜めを向いている椅子とかが気になったりとかしてきてね・・一番手前にある椅子とテーブルのセットにどんな人が座ってたんだろうなーとかね・・うーんだから奥まった人たちの様子っていうよりは、そういうところがポイントなのかなっていう風に感じました。

人の描写については、レオナルド・ダ・ヴィンチの最後の晩餐がモチーフになっているんじゃないかみたいなそういう説もあるそうなんですけれども、あんまり自分にはピンとは来なかったかなって・・

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何かしらそこからヒントを得たもしれないけれども、それが主題なのかなって・・そういう感じではないんじゃないかなって・・一つのモチーフとして「最後の晩餐」はあるのかもしれないけれども、テーマって言うとそうなのかなーっていうような感じがしました。

それよりはテラスが中心になりつつも、石畳の波線のリズムだったりとか、色の配置であったりとか、奥のすごく暗い路地の感じ、そして上につながるとお花のような星たちであったりとか、それを支えるこの一つのライトの光りみたいな・・テラスの周辺部分がこの絵の比重としては大きいんじゃないのかなーっていうふうに改めて見て思いました。

あなたにはどう見えましたか?
また次回!


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