ヤバい日本をなんとかしたいので、いつかこんな本を出したい。
ということで、今日からコツコツ書き出すことにした。
気づけば脱東京して10年。久住山麓の水がこんこんと湧く小さな村の山中で、鳥の囀りと虫の声しか聞こえない小さな家でこれを書いている。
世田谷生まれのお坊ちゃんだった僕が、こんな場所に移住した理由は、妻の実家がここにあり、息子を大自然で育てたかったことだけではない。
都会の喧騒を逃れ、なんとしてもまとまった時間を作り、自分の人生をかけて実験し、調べたいことがあったからだ。
だからこそ慣れない温泉旅館に勤めたり、自社仏閣を巡ったり、絶版図書を集めてきた。その調べごととは、
自分は何者なのか?
ということである。
(もしあのとき、あの書物、あの人に出会わなければ、きっと今でも僕は東京でしがない宝石商として、御徒町の小さな問屋街で生きていたかと思うと、人生とは本当に不思議である。)
さて、その変わった人生の実験から得られた結論をここで先に言おう。
というものだ。
特に重要なのは、戦いや年号暗記の歴史ではなく、時代の転換に影響を与えた、当時の人々の思想の表れ「文化芸術」に着目すべきだということだ。
今や多くの日本人が会社や政治に絶望し、国外への逃亡をしようという人が増えている。Youtubeを見れば「もう日本は終わった」というような不安を煽る動画が人気なので、僕の意見を意外に感じる方もいるかもしれない。
しかし僕は、これから書いていく波乱万丈な人生経験や、ひたすら全国からメルカリで買い集めた800冊を超える古い書籍、全国の美術館・博物館、歴史的建造物や遺跡など、観光して回ったときの気づきから、日本こそが世界の病を救う鍵を握っており、欧米には決して真似できない先祖からの"有形無形のお宝"を活せる人材の育成に燃えている。
残念ながら絶対に最後まで売ってはいけないものを、外国に安売りしてしまっている。さらに毎月自殺者2,000人、赤ちゃんポストには望まれない小さな命が預けられ、 不幸の連鎖が起きている。
しかし、GDPが中国に追い抜かれようが、スタグフレーション(景気の後退と物価の上昇が同時進行する経済状況)が起きていようが、SNSで知り合いのリア充を目撃しようが、自分の人生に絶望して死ぬことはない。あなたはもう誰にも勝つ必要はない。
ただ、どうしようもなく日本は面白い国であることを、あなたがもう再発見し、そこに生まれたラッキーに気づき、従来の「観光」という概念をアップデートできれば、多くの人がやりがいある新しい仕事に恵まれると僕は信じている。
とにかく商品が似たり寄ったりになった現代では、BetterよりDifferentであることが重要なのだ。そういう意味で日本ほどDifferentな国はなく、紛れもなくあなたも僕と同じくこの国で生きる定めなのです。
そこで僕らはここで遠い過去からの大きな流れとの繋がりを取り戻し、船を漕ぐ前に、船底に空いた穴を塞ぐところから始めなければならない。
だから、
やりたいことが見つからない
どこか自分に自信が持てず好きになれない
仕事ばかりで生活をしていない
といった悩める個人から、
自社の商品がなかなか認知されない
価格競争に巻き込まれ利益が出ない
いくら考えても差別化しきれない
といった経営者まで、どこかの誰かの役に立てるよう、拙いながらも書き続けていきたいと思っている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?