学校現場でできることをやったのか。

昨日、高校時代の友人と会いました。
その友人は工学系の大学に進み、大手機械関係のメーカーに3年半勤務したあと転職し、現在は某ヨーロッパの工場で管理担当として長期赴任しています。今回、2年ぶりに休暇で帰ってきました。

会ったのは3年ぶりで、その間に私は結婚して、離婚して、転職しようとしています。そんな話をたくさんしました。

「学校で働くのも民間企業で働くのも、仕事の内容や相手が違うだけで、そんなに変わらないと思うよ。」
「たしかにビジネス的な感覚は違うのかもしれないけど、会社にもどうしようもない人たくさんいるよ。民間企業で働いている人みんながすごいわけじゃないと思う。」

様々な人と話すことを通して、私は「社会人経験が無いこと」が自分のコンプレックスになっていることに気が付きました。
「社会人」=「民間企業で務める人」
子どもたちの多くは「社会人」になる。
経験が無いのに、子どもたちに伝えて良いのか。
だから、民間企業で働いてみたい。
…今思うと、これくらいの気持ちでは、到底現実に打ちのめされそうな気がします。

もちろん、社会人として何かしたい気持ちはあります。
転職活動を通して、「地域に関わる」という視点が自分の中にあることに気が付きました。
そんな中、東北地方の中小企業支援を行っている会社と出会い、オンライン面談をしました。
代表の方の熱い思いを受け、この企業で働いてみたいという気持ちになりました。東北を応援したい。頑張っている人を応援したい。

しかし、その背景には、そこでできた経験を、子どもに還元したいという気持ちがあるのです。

「社会人として何かしたい気持ち」<「その経験を子どもたちに還元したい」

なんだか、結局自己満足のような気がしてきます。

先日の記事に、コメントしていただきました。
「社会の常識を学校に当てはめれば、それで良いというわけでも無いと思っています。」「学校と社会という狭間で、教師がどうバランスを取るかが仕事の在り方のように感じています。」
そのとおり何だと思います。

自分が置かれた環境に言い訳して、「環境を変える」という安易な方法しか取ろうとしなかった。
「今の現場でできることを最大限やったのか。」
答えはNOです。

「やっぱり、子どもたちに伝えられるのは教師しかいないんじゃないかな。」

私がすべきだったのは、「教員が社会人経験がないこと」を、学校現場でどのように解消できるかを本気で考えることだったのかもしれません。
自分が経験することだけが、解決の手段ではない。

明後日、東北の会社が、直接会って話を聞いてくれることになりました。
こんな自分に、わざわざ向き合ってくれようというのです。感謝しかありません。
今の自分をぶつけてこようと思います。

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