氷も米も一緒でしょ！

小さな頃からカツオ梅が大好きだった。

普通の梅も好きだったけれど、カツオ梅は同じ梅といってもまったくの別物で。梅干しらしい酸っぱさやしょっぱさは緩和され、かわりに鰹のコクと旨みが存分に感じられて。そのまま食べても美味しいし、ごはんやお茶漬けにお粥におむすび…お米とも抜群の相性だ。誕生日プレゼントに「キロ売りのカツオ梅が欲しい！！」とおねだりしたこともあるくらい、最高に美味しい食べ物だと子供時代の自分は考えていた。

だから「カツオ梅をかき氷にかけたら美味しいに違いない！」と閃いたのも当時の自分にとっては、あまりにも当然のことだった。キロ売りの紀州のカツオ梅には、梅干しと一緒にたっぷりの紫蘇とトロリとした梅のつゆが入っていた。「これをシロップ代わりにすれば、最高のかき氷が食べられる…！自分天才じゃん！！」そう思った。

おっちょこちょいで、ネタになりがちなことをよくやっている自分だけれど。この話に特にオチはない。なぜならカツオ梅様を使って間違いのあろうはずがないのだ。想像通りの最高に美味しいかき氷（自分比）ができて、実に満足な気持ちで食べたことを今でも覚えている。側でそれを見ていた母と弟からは「うぇ～」だの「はぁ…？」だの否定的かつ呆れたような空気が流れてきた記憶はあるけれど、米に合うならかき氷にだって合うという見立てには間違いなかった。白くて味を邪魔しない、ほら氷も米も似たようなものだ。得意げな自分に反して、母と弟がますます呆れたような空気になったけれど…まぁこういうのはいつものことであったし。母亡き今となっては、こんなエピソードも楽しい思い出のひとつである。

しかしこれ。かき氷器を持っていないので、いまや思い出の中の味だけれども…きっと今食べても同じように美味しいと感じると思うんだよなぁ。記憶を掘り返していると、なんだかあの味が恋しくなってきてしまった。

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広島で、大人から子供まで人物の出張撮影をしています。自然な情景を、その時間を…切り取って残したスナップ写真は、お客様だけでなく自分にとっても宝物。何かありましたら、ぜひどうぞ！

ユルリラム
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