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【断層と地すべりが集う場所】ゆるく楽しむ月曜地質学:2024年2月12日号

2月も中旬に差しかかり、そろそろ花粉の心配をしはじめています。
1月以降は体調がイマイチで疲れやすく、なかなか記事を更新できませんでしたが、最近は少しずつ良くなってきました。

断層と地すべりが並ぶ地域

1月31日に投稿した「三方ヶ原の戦いを地形・地質的観点で見るpart10」では、中央構造線赤石劣線との合流点付近の地域を紹介しました。

この地域よりやや南西の中央構造線沿いには、断層と地すべりが並ぶ珍しい地域があることに気付きました。

静岡県浜松市北西地域の地形図:スーパー地形画像に筆者一部加筆

上図の青丸で囲った地域が、上リンクの記事で紹介した2条の断層が交差する地域です。
そして赤丸で囲った細長い地域が、中央構造線沿いに地すべりが並ぶ地域。
この地域をもう少し拡大してみましょう。

静岡県浜松市北西地域の地形図②:スーパー地形より抜粋

どうでしょうか?
北北東ー南南西方向に伸びる線状の地形が見えるでしょうか?

静岡県浜松市北西地域の地形図③:スーパー地形画像に筆者一部加筆

上図の赤点線のラインです。
スーパー地形アプリでシームレス地質図V2を表示すると、この線とは少しズレた場所に中央構造線が図示されていますが、シームレス地質図V2は日本全国を1枚マップで表す地質図なので、必ずしも細かいところまでは正確ではありません。
おそらく、地形を手掛かりにした上図の赤線の方が実際の場所に近いのではないか?と思います。

そしてこの赤点線の東側の斜面には、地すべり地形がズラリと並んでいます。

静岡県浜松市北西地域の地すべり地形分布図:スーパー地形より抜粋

スーパー地形アプリで「地すべり地形分布図」を表示しました。
まさに断層に沿うかたちで、地すべりがいくつも並んでいるのが分かると思います。
特に上図の真ん中あたりを良く見ると、断層と地すべりの珍しい関係性が見えてきます。

その詳細については、次回のお楽しみです。

今週の予告

冒頭でお話しした通り、今日は体調が良く、午前中に記事を1本書くことができました。加えて夕方にはこの記事。
この調子が続けばよいのですが・・。

と言うことで、水曜日は確実に投稿できると思います。
金曜日は目標にさせてください。

〇2/14 水曜日:都道府県シリーズ
晩年期の地すべりの特徴とは?【都道府県シリーズ第2周:山形県 小国町編no.1-3】

〇2/16 金曜日:日本の歴史と地形・地質
「三方ヶ原の戦い」を地形・地質的観点で見るpart11【合戦場の地形&地質vol.5-11】
※タイトル変更予定

では、今週もよろしくお願いいたします。

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