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イギリスのコロナ事情:秋冬のプランA・プランBを発表!12~15歳のワクチン接種と高リスク者のブースターも決定💉【全文無料】

イギリスでは現在、16歳以上(※以前は「18歳以上」の接種率データが発表されていましたが、16・17歳も接種可能になったため変更されています)の89.2%が1回目、81.3%が2回目のワクチン接種を終えています

また、昨日(9月14日)に12~15歳へのワクチン接種が決定しました。16歳以上のように2回ではなく1回のみファイザー製ワクチンの接種が行われます。重篤な副反応は2回目で出ることが多いからです。また、接種には保護者の同意が必要ですが、子どもと保護者の意見が分かれた場合には子ども本人の意見が尊重されることになりそう👧👦

なお、アメリカやフランスなどでは12歳以上のワクチン接種を先に認めていましたが、イギリスはこの点には実はかなり慎重でした。というのも、この年代で基礎疾患のない子は新型コロナに感染しても重症化する可能性が極めて低いため、「その意味ではメリットが小さい」というエビデンスが出ていたからです。

一方で、この年代の子どもたちも、重症化はせずとも数日~1週間ほど寝込むケースが多いのです。状況が悪化すれば学級閉鎖などになることも考えられ、つまり学業に支障が出る恐れも。このリスクと上記の重症化率が低いという事実を踏まえて、むずかしい判断を迫られていました。

そして昨日は、すでに2回の接種を終えて6か月が経過した人へのブースター(3回目)の接種にもGOサインが出ました。以下の人などを対象として来週から早速スタート。

・医療従事者や介護関係者
・50歳以上の人全員
・重症化リスクを高める持病のある16歳~49歳の人

そして、このティーンネイジャーの1回目&高リスクグループの3回目のワクチン接種で防御の壁を固めることこそが、イングランドのこの秋冬のプランAであると発表されたのです。

もちろん、ワクチン接種対象者で未接種の人にワクチン接種を促すこともプランAに含まれています。国民がそれぞれに「ワクチン」と言う武器を手にすることで、各個人と社会全体を守るという構想。この戦略は、ギリギリまでデータやエビデンスを集めて決定されました。

また、プランAでは引き続き、国民のこまめな検査(無料の検査キットが誰でも入手可能)や陽性判明者の自己隔離も行われます。

とは言え、上記の層のワクチン接種がどこまで進むかは不明(※イギリスは個人の判断を尊重する国なので、ワクチン接種を受けようが受けまいが社会的プレッシャーはほとんどありません)。また、仮にワクチン接種率が伸びたとしても、寒冷な気候や新たな変異種などが影響して状況が悪化する可能性はもちろんあります⛄

そこで、プランBが用意されています。このプランBは、NHS(国民保健サービス)が逼迫したら発動されます。内容は以下の通りですが、すべてを行うわけではなく状況によって1つまたは複数を採用する予定。

・大規模イベントへのワクチンパスポートの導入(※現状、ワクチンパスポートはフランスやイタリアのように広範囲には使用されていません)
・屋内などでのマスク着用の再義務化
・自宅勤務の再導入

そう、つまり本格的なロックダウンはプランBにも含まれていません。ジョンソン首相率いるイングランド政府としては、再度のロックダウンは可能な限り避けたいですし、国民の多くも同じ思いでしょう。

BBCではこのプランBを「lockdown lite」と呼んでいます。カロリーやアルコール成分の低い飲食物に「lite」という表記を使うことがありますが、そのノリですね(笑)。イングランドが「lockdown lite」ことプランBを避けられるかどうかは、科学的に導き出されたさまざまなシナリオを見ても今のところ読めないようです。

新型コロナだけでなく、昨年の秋冬はロックダウン中だったためにほとんど流行しなかったインフルエンザなども今年は大流行する可能性が(※人々に免疫がないため)。そして「NHSの逼迫」がプランBのトリガーとなる以上、仮にコロナによる患者数がたいして変わらなくても、他の理由でNHSが忙しくなればプランBが発動されるかもしれません。

上の記事も「最悪の結果に備えながら、最善の結果を望む」と締めくくっています。わたし自身、もしも誰も望まないプランC=本格的なロックダウンになっても楽しく生きていけるよう、今からいろいろ準備をしています😁おそらくイギリスに住む方々の多くは同じような気持ちかと。ロックダウン生活がどんなものかはみんな体験済みですし…。パニックにはなりません。

それでも、「今年のクリスマスこそは家族で集まって過ごしたいな~」と願っている人はとても多いはず。イギリスでは夏が終わるころにはクリスマスの計画を立て始める人がいるため、リバティ・ロンドンでも先週からクリスマスコーナーがオープン。過去に何度か覗いたことがありますが、さまざまなオーナメントなどがあってとても楽しいです🎅🎄

わたしは日本人としてお正月も気になるので、いつもお世話になっている日本食材&お惣菜店「WASO」さんでおせち料理を早々と注文しました♪こちらではミシュラン星付きの和食レストランで働いていらした日本人シェフが腕をふるっているので、高級料亭レベルのお料理が自宅でいただけるんですの。うふふ🤭

年末年始にイギリスや日本、そして世界各国の状況がどうなっているのか、今はまだ誰にもわかりませんが…。不安にとらわれすぎずに楽しみもいっぱい用意して状況を見守りたいと思います。さて、お正月の晴れ着はどのお着物にしようかしら~👘✨

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