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イギリスのコロナ事情:6月21日にロックダウンが全面解除?🤔ワクチンと変異株がしのぎを削る数週間【全文無料】

新型コロナによる死者数が1日10人を下回ることがめっきり増えたイギリス。いろいろな場所に外出できるようになり、友人たちのSNSも「1年ぶりのバレエ鑑賞~♪」「レストランで会食中」などの投稿であふれています✨

ワクチンの展開も相変わらず絶好調で、イギリスの総人口約6,800万人の約57%にあたる3,900万人近く(成人の4分の3近く)が少なくとも1回の接種を完了。

イングランドでは現在30~39歳の人への接種が進められており、この世代の約半数がすでに接種済み。昨日(5月28日)にはキャサリン妃も無事にワクチン接種を受け、「大変感謝しています」とコメントしました。

今までイギリスでは米ファイザーと英アストラゼネカ、米モデルナの3社のワクチンが使用されてきましたが、この度、ジョンソン&ジョンソン製も正式に承認。アストラゼネカ製と同じく管理が容易であるため、冬期に高齢者施設でブースターとして使用される見通しです。この際、武器の種類は多ければ多いほど良いでしょうね🗡️

アストラゼネカ製やジョンソン&ジョンソン製のワクチン接種で稀に生じる血栓症についてですが、イギリスでは5月19日までにアストラゼネカ製のワクチンを3,490万回投与、その中で血栓症は332例。大半が1回目の接種時に起こっています。

予期せぬ副反応であったため、当初はこの血栓症を発症した方の50%が死亡しましたが、オックスフォード大学病院などの尽力により治療に関するガイドラインが確立され、死亡率はすぐに19%まで低下。つまり約10万人に1人の割合で発症する可能性があるが、死亡する人は約50万人に1人です。研究と経験が増えれば、死亡率はさらに下がるでしょう。

そんな感じで基本的にすべて順調に進んでいるのですが、近ごろ心配なのがインド変異株。インドの窮状を見ていると素人目にもなかなかヤバいものなのでは…と思わされます💦

イギリスではイギリス変異株がずっと優勢だったものの、「現在の新規感染の最大75%がインド変異株かもしれない」というデータが出てきました。この状況が続けば、イギリス国内で最も一般的な変異株がこれになることに。

日本のメディアでは「イギリスの感染者数が激減したのはワクチン効果」という解釈をよく見かけますが、おそらくそれは誤り。イギリスでは一般的に「ワクチンの影響はまだ限定的であり、この数か月間で感染者が激減したのは主に数か月にわたる厳しいロックダウンの成果」と考えられています。

しかし、イングランドでは先週(5月17日)からかなり大幅なロックダウン緩和を実施。人々の交流が増えることによって感染者数は間違いなく増加すると見られていましたし、実際にじわじわと増えてきています。

ただし、この感染者増は織り込み済みで、イギリスが今注目しているのは感染者数と入院者数の割合の推移。なぜなら、そこにこそワクチンの真価が見られるからです。たとえば今まで1,000人の感染者のうち10人が入院していたのを、ワクチン効果で1,000人のうち1~2人に減らせるか(理論上はそうなのだけれど現実世界として)という点をぜひとも知りたい!

それによってもしも「感染者は増えたが入院者や死亡者は減った」というのであれば、イングランドでは6月21日にロックダウンを全面解除できます。変異株が手ごわくて入院者や死亡者を減らせなかった…ということなら、また次の動き方を考える必要があり。おそらくあと1週間ほどでこの推移がハッキリしてきて、6月14日までに最終決定が行われる予定です。

今の状態でもほぼ「パンデミック前の生活」に戻れているとわたし個人は感じるので、これ以上の緩和については「どっちでも」という感じですが…。ナイトクラブや大規模イベントなど、まだ再開できていない業界の人にはもちろん死活問題。

そしてそろそろ、イギリス人の友人に会うたびに「ユリは夏のホリデーはどうするの?」と聞かれる時期に(笑)。わたし自身はおそらくイギリス国内で過ごすと思いますが、やはり海外旅行を希望する人も。とはいえ、遠方を目指す人はなかなかおらず、行き先はヨーロッパに絞られているよう…。

行き先の国や地域によって必要な検査や隔離状況が異なるため、情報収集や準備が面倒ではあるものの、夏休みを海外のビーチなどで過ごしたい人は多いですよね。夏が終わるころには、日焼けしてニコニコのイギリス人たちが街にあふれるのか?うーん、どうなのでしょうね😄

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