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2022年5月の記事一覧

愛することは怖くて美しい

愛することは怖くて美しい

夫に愛人がいたら
私はどう思うのだろう。

井上荒野さんの
「あちらにいる鬼」を読み終えたのだが
余韻がすごくて
しばらく私の心も遠くへ行っていた。

昔から井上荒野さんの書く物語が好きだ。
きちんとアイロンをかけた洋服に
触れるようなそんな気分になる。

この小説は
荒野さんの父である井上光晴氏と
恋仲になった瀬戸内寂聴さんと
荒野さんの母親をモデルにしている。
フィクションのことや
実話の部分

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バートランド・ラッセル Bertrand Russel "History of Western Philosophy"

バートランド・ラッセル Bertrand Russel "History of Western Philosophy"

予定より2か月弱の前倒しでカントの「判断力批判」を読み終えた。正確に言うと、下巻235ページ以降の「付録 判断力批判『第一序論』」をスキップすることにして、その手前までなので、ちょっとインチキかもしれない。まぁ、でも、付録とか謝辞、注釈などは、すべて読まなくても許されていいのでないか、と思う。

全著作や書簡や切れ端のメモまでを読んで全てを理解しようとしたとしても、本人ではない以上、自ずと理解に限

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