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小川千紗 Chisa Ogawa
2021年11月20日 14:48
日記のようなものです。11月某日最近よく、藪に行く。原っぱとか、草ばかりのところへ、分け入ってゆく。からすうり。ノイバラ。赤い実をさがす鳥さんの気持ち。猪と遭遇しかけ、なかなかサバイバルでした。11月某日枝のすがた。アートみたい。椋の木。書のよう。11月某日水辺で水面のゆらぐかたちとか水鳥の曳行する水紋とかほのあかい川面とか、見ている。11月某日
柳は緑
2021年11月18日 09:40
著作者名:新田次郎 発行所:株式会社新潮社 昭和48年2月27日発行不世出の登山家、加藤文太郎の話である。プロローグにこうある。「加藤は、日本海に面した美方郡浜坂町に生まれ、十五歳のとき神戸に来て、昭和十一年の正月、三十一歳で死ぬまで、神戸にいた。」「加藤は、すばらしく足の速い男であった。そのことと、人間的にも、彼は他の追従を許さぬほど立派な男であった。彼は孤独を愛した。山においても、彼の