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全集中!褒めの呼吸

おっす!オラ元幼稚園の先生。
意外でしたか?どっきり大成功〜

と言っても現場を離れて三年経っとります。
しかも自分子どもいないんで、この空白の三年間で関わった子といえば友達の新生児や年に数回会う超天使な姪っ子くらいなもんで偉そうなことはみじんこたりとも言えないんだけどなんか急に元先生アピしたくなったので付き合っておくれ。

最近モンテッソーリ教育についてのお話を聞く機会があったんすよ。その中で
そういえばこんなん授業で習ったな〜
とか
現役時代これ実践してたけどモンテッソーリ教育やったんかい
(勤めていた園の教育理念がモンテッソーリだったわけではないが共通するものがあったんだと思う。)

とか色々思い出すことが多かったのです。

今回はその中でギュギュぎゅっと1つに絞って「褒め方」について書き記したい…!
そして最後に子どもと接する上で結局一番大切で一番忘れたくないことを書いておきたい…!

ということでゆりもちゃんの備忘録始まりまーす!

※ちなみにモンテッソーリ教育についてはググった方が早いと思うのでここでは深掘りしません。
また書きたいこと思いつけばピックアップはするやも。

褒め方にも種類がある

子どもは「褒めて伸ばす」という言葉を数年前からよく認知されるようになり実践してる人も多いのではないでしょうか。
これ自体はもち納得だし間違いじゃないと思うのだけれど、問題はどんな褒め方をするのかそこが大切。

褒め方にも種類があるのです。

突然ですが皆さんに今すぐ下記のページにとんでいただきたい。

巷で話題の画伯・3児のパパさんのとある日のnoteデス。

なかなかシュールな画力をお持ちのパパさん。
私パパさんの絵めっちゃ好きなんですよ。

いっちょ今からパパさんの記事にとんで絵を褒めてきてください。
差し支えなければコメント欄にて直接褒めるのも良きかと。

そしてその後自分がした褒め方は以下に解説するものの中でどれに当てはまったか
そんなことを考えながら見てみるとより面白いかもしれません。

始める前に念のため言っておきたいのですがどの褒め方をしてようと『悪い』と言って責め立てたいわけではありまけん。

自分、否定するつもりは本当にゼロなんです。
ですがそれぞれの褒め方をするとで生まれる懸念材料は知っておいて損はないと思ったのです。
そしてそれを踏まえた上でじゃあ一番望ましい褒め方ってなんなのってところまでをお話ししたいと思っています。

あとパパさんのことはめっちゃリスペクトしてます。

それじゃあいってみよー

褒め方のトリプルアソート

褒め方は大体ざっくり分けて3つあります。
さっそく一つずつ紹介しながら結果発表。

まずその1
3児のパパさんの絵を見てこう褒めた方。

「わ〜すごい!めっちゃうまい〜!」

これはズバリおざなり褒めという褒め方

名前の通りおざなりになりがちな褒め方。
おざなり、つまり具体性に欠ける

パパさんはこれで喜ぶかもしれないけど、子どもに対しては悪く働く可能性もあります。

最初は普通に嬉しいと思うんですが、おざなり褒めばかり繰り返し行われるとそのおざなり感が子どもにも確実に伝わってしまいます。そして
「あれ?ちゃんと見てくれてるのかな?」という疑問や
的外れなことを言ってしまった場合にゃ
「褒めて欲しいところそこじゃなかったんだけどな…」
という不信感につながってしまいます。

自分も現役時代30人近くの子供を一人で見てたときはこれやっちゃってたかもしれないですね…おそらく死んだ魚の目で褒めてたかもしれん。うぅ、反省。

だって大変なんだもーん!!!一気に先生これ見てあれ見てってこられたら!!!聖徳太子じゃないんだからさー!!!おざなりだろうと何かしら言った方がマシじゃないかー!!言い訳させてよー!!!

って当時の自分の声が聞こえてきそうだけど、もっと丁寧に接する機会もあったんじゃないかなーって今は思ってます。
今だから思えるだけかな。

感情の伴わないおざなり褒めばかりになってしまってはいないでしょうか。

次。その2

「こんな絵が描けるなんてパパさんは21世紀最大の天才だ!」

パパさんの人格に焦点をダイレクトに当てて褒める褒め方。
いわゆる人格褒めです。

パパさんの場合は鼻血を出して喜ぶかもしれないけれど、子どもに対しては大きなプレッシャーを与えることになるのであまり望ましくないです。

これができたら天才=できなかったら凡人
できる自分がすごい=できなくなったら価値が下がってしまう

になってしまうからです。
褒めてる側はもちろんそういう意図は無いと思います。
ですが受け取る側がこのように解釈しプレッシャーを感じてしまうのです。
子どもは親からの期待に頑張って応えようとしちゃうものだからです。

じゃあ何が良い褒め方なの?

ということでその3です。
実は答えは前半にチラッと書いていたのですが、褒め方に具体性を持たせる
具体褒め
が一番おすすめ。

具体褒めを使って先ほどのパパさんの記事の絵を褒めると例えばこうです。

「一見するととんでもなく気持ち悪いおじさんがスカート履いてるおぞましい絵かと思いきや、それをこんなにコミカルかつ愛くるしく描けるなんてすごいですね、驚きました。3枚目の絵に関しては筋肉と骨格のバランスが細部にわたって美しく表現されている。これはなかなか付け焼き刃では書けない絵です。パパさんの長年の努力が表れていますね。」

どうじゃこれが具体褒めダァ!!!!

過程を重視して具体的に褒める

ちょっとパパさんの絵については愛が溢れすぎちゃって周りがどんびくくらい具体的に褒めちゃいました。

本線に戻ります。

例えば子供がキリンの絵を見せてきたとき、

「わ〜すごいね〜うまいね〜」(おざなり褒め)
「こんなにうまい絵が描けるなんて〇〇ちゃんはすごいね!」(人格褒め)この二者の褒め方よりも

具体的にどこがいいのか
、そして絵のうまさというよりはどちらかというと絵が完成するに至るまでの過程を褒めることに焦点を置いてみます。

絵について具体的に褒めるとしたら

・首が長いなどのキリンの特徴がよく捉えられている
・クレヨンの色がはっきり力強く出ている
・いろんな色を使い分けることができている(キリンは黄色、草木は緑、など)
・画用紙いっぱいに自信を持って大きく描けている

過程を褒めるとするならば

・絵が苦手だったのに想像しながら表現できるようになった
・以前はピンクばかりに固執していたが、たくさんの色を使うことの楽しさを発見できている
(これについては一色だけ使うこと=悪 というイメージにならない言葉遣いをしたい)
・そもそも自分が描いた絵を恥ずかしがらず人に発表できているということそのものについて触れる

などなど

私の妄想上の子どもとの会話でもざっとこのくらいは浮かぶので、きっと現実でも丁寧にその1枚・その子に向き合えば沢山出てくると思います。

もちろんこれは絵に限ったことではありません。

運動会で一等賞を取ったら、一等賞という事実よりはもむしろ練習過程を褒めたい。
毎日一生懸命練習してたもんね。って
一等賞についてばかり褒めると、あるとき2位だったときにめっちゃ気まずくないですか?

お手伝いをしてくれたならそのクオリティよりも自発性を褒めてあげたい。
さらに欲を言うならお手伝いしてえらいね、ではなくありがとうを伝えたい。

そして先ほどの絵の例のように何かしらのクオリティについて褒める場面であればより具体的にどこがどういいのかを分析して伝えてあげたい

もちろん、何も反応しないのは論外でそうしてしまうくらいなら時にはおざなり褒めや人格褒めを使ってしまうシーンもあってもいいと思うんです。
毎回毎回この具体褒めをするのは現実的には厳しいですよね。
でも子どもとより丁寧に向き合いたいと思った時、ぜひ過程と具体を褒めることをやってみて欲しいです。

褒められなきゃ やってられないわよ

子育てって結局対人関係

絶賛子育て世代の人、毎日お疲れ様です。

子育てについてのノウハウ本っておそらくたくさんあっていろんなことが書いてあるでしょう。
やり方が自分に合う合わないっていうのも存在する。

でも全てのことに共通して言える大切なことって

子育ては対人関係である
子どもを一人の人間として尊重する

ということだと思うのです。

結局のところ子どもを大人と変わらない一人の人間として認め決して見下さず尊重すること、大人同士が接するのと同じように人間関係を築くことが何より一番大切だと思っています。

見下す、ということに関していえばそもそも「褒める」行為は突き詰めるとそれだけで上下関係を生み出す要因になる。
(褒める側が上で褒められる側が下というように)
なのでするべきではないという考え方もあります。
私みたいにめんどくさい大人に仕上がった人物にとっては尚更褒めることを不快に思う人もいるかも。笑

でも褒められたら嬉しいっていうのが人間の本質であるというのも事実。

理想と現実をすり合わせたところに一番コミットしているのがこの「具体褒め」だと思いました。

時には間違った行動をしてしまうかもしれないけど、そんな時こそ肩の力を抜いて一緒に成長していけばいいんじゃないか。
ゆとりを持つことは決して無責任ではないと私は思います。

褒めて遣わす。

ということで今日の話はおっしまい。

もし3児のパパさんからクレームが来た際は心して受けるつもりです。
アーメン。

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