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インターナショナル編 オンラインで、コラージュ・ワークショップVol.03

コロナ禍の今、自宅にいながら何かできないかなということで、お知り合いやお友達を対象にオンラインのワークショップを実験的に始めてみています。
初回の大人編(2名)、2回目の親子編(4名※途中から3名)に続いて、5月17日(日)に実施したオンライン・コラージュ・ワークショップは、3回目にしてまさかのインターナショナル編(一気に飛躍しました!)。
しかも、日本語と英語の二ヶ国語での挑戦でした。

参加者は、東京(2名)、神戸(1名)、台北(1名)、メルボルン(1名)の合計5名で全員大人。長崎発信で、まさか海外を含む4つの都市と繋がれるなんて、純粋に感動。
オンライン上とは言え、感覚としては、ワークショップ会場で大きなテーブルをみんなで囲みながら制作するというのに極めて近いものを感じました。

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今日の私/ ME TODAY

今回は、全員が大人だったこともあり、抽象度のレベルを上げて「今日の私/ ME TODAY」をテーマに制作に挑んでいただきました。
今日の私ってどんな色?どんな模様?どんな質感?
そんな質問をしながら、まずは雑誌から素材を切り抜いていきます。

次に、その素材をさらに切ったりアレンジして、ポストカードサイズ〜A5サイズの台紙にレイアウトしていきます。
その際にも、今日の私ってどんな形?丸い?尖っている?安定?不安定?ダイナミック?直線的?など…形や構図、動きについて考えながら、作業をしてもらいました。


色や形が先に来て、次に言葉

作品ができたら、シェアする時間。
出来上がった作品はこの記事の最後に紹介していますが、それぞれの参加者に言葉で説明をしてもらいました。
個人的なことも含むので、ここでは細かくは紹介しませんが、ある参加者からは「色や形が先に来て、それに引っ張られて言葉が出てくるのが新鮮で楽しかった」「できたカードを見て言語化するというプロセスだった」という感想がありました。
私は臨床美術士でも臨床心理士でもないので、詳しいことは言えないですが、私自身も同じような内容でコラージュをするプロセスの中で、自分の中の無意識の部分が表れているような気がしたり、後から「私って今こういう心理状態なんじゃないかな」と気づいたり、意味づけや発見があったりすることが多々あります。

例えば仕事をするときには、リサーチをしてコンセプトを考え、論理的に系統立てて物事を進めていくことが多い。そして、そこからイメージやビジュアルを作っていく。しかも段取りよく、きっちりと。
…というような流れが、私の場合はあるのですが、今回のような抽象的なコラージュ作品を作る作業は、いつもと違う方向からのアプローチなのかなと思うのです。
「今日の私、今日の気持ち」という、いわゆる「見えないもの」を、色や形に置き換えていくという、ぼんやりとして極めて抽象度の高い作業を経て、その成果物を眺めて、観察して、「あ、こういうことかも」と、言葉に置き換えていくとでもいいましょうか。だから何?と言ってしまえばそれまでなのですが、なんというか、普段使わない脳の部分がプチプチと音を立てて刺激されているというか、喜んでいるような感覚があるのです。

自分のことって、案外分かっていないなという気づき。そして、そんな私自身とつながっていくようなプロセス。んーこれはまだまだ考えを深めていく余地がありそうです。


アートは第二言語

さて、今回の参加者構成は、メルボルンの参加者以外は日本人でした。
しかし、海外に住んだことがあったり、大学で語学を勉強していたり、海外旅行をよくしたりするというインターナショナルな感覚を持つメンバーでした。メルボルンの参加者も、仕事でよく日本(日本だけでなく世界各国)を訪れるという人。
もちろん、みんな「言葉」を使って説明したりコミュニケーションをとるのですが、言葉で全てを言えなくても、コラージュの作品が代わりに語ってくれるというものも、今回感じられました。
私がその人たちをよく知っているからというのもあるけれど、先品を通して「その人らしさ」が伝わってきたような気がして、いいなぁと思ったのでした。
ドローイングは第二言語だとか、音楽は第二言語だとか、既に言い尽くされてはいますが、やはりアートというものは第二言語だなと思った次第です。

まだまだ書きたいことはあるのですが、今日はこの辺で。最後に、皆さんの作品を紹介して終わりにします。
素敵な目と感覚を持った人たちだということが、ひしひしと伝わって来て、何だか胸が熱くなります。

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