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コミュニケーション = 量 × 質

クライアントとテレビ会議が始まる前、クライアントの担当者が、「テレワークになって、雑談するタイミングがなくなってしまって。隣に座っていたら、すぐに解決することなのに。どうしてますか?」と私の上司に聞いてきた。「そうですねー、雑談、しないですねー」と答えた。「テレワークでなくてもしないって意味でしょ!」っとツッコミたかったが、黙っていた。

仕事において、何かしても、何かしなくても”報告”をし、何か状況が変わっても、何か状況が変わらなくても”連絡”をし、何かわからないことがあれば”相談”しろと、昔は言われた。仕事の仕方に、昔も今もないと思うが、これは、あくまでも上司から部下への一方的な命令だと思う。上司は、報告や連絡をしても内容を聞いていなかったり、部下が困っていてと相談しているのに、「たいしたことない」と流したり。こういうことが続けば、部下だって、「この人に何を言っても手ごたえがない、無駄だ」と、業務のことはおろか、雑談だって応じる気になれなくなる。

報告、連絡、相談、それは大事だが、アクションをたくさん起こせばいいわけではない。「何を話すか」は、もっと大事なことだ。上司も部下も、仕事に対する目的意識が合っていれば、特に報告、連絡をしなくてもいい場合もある。業務は滞りなくやっていても、一人の人間として悩みをある時、何気ない会話から、はっと気がつき、気分や考え方が変わり、生産性が上がることもある。要するに、

相手、状況に合わせて、コミュニケーションの質と量を調整する努力

が大事だと思う。それは、上司も人間、部下も人間だ。組み合わせによって、コミュニケーションの質と量の掛け算は全く違うし、同じ人間だって、日によって、時間によってに、質と量を変える必要もある。上司だけ、部下だけ、どちらか一方ではなく、そこは対等に、調整努力は必要ではないだろうか。「俺についてこい」「俺の背中を見て学べ」それが通用する部下もいるかもしれないが、通用しない人もいる。それを通り一辺倒なコミュニケーションをすれば、まずますすれ違いは置き、「あいつは何を考えているかわからない」というジレンマに陥る。

私の上司は、コミュニケーションの量は少なく、質は薄め。私のコミュニケーションの量は多く、質は濃い。このギャップがあることは仕方ないが、ギャップを埋めようとする姿勢が上司にみられない。もうこんな上司は捨ててしまおうか。

追記:macurocuoさんのイラストを使わせていただきました。ありがとうございました。

「人生経験の引き出し」がいっぱいあります。何か悩み解決のヒントになる話が提供できるかもしれません。