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ニュージーランドの年金事情

ニュージーランドに30年住んでいます。
私の国籍は日本で、NZの永住権所持。58歳
夫はキウイ(NZ人)で62歳。若い頃日本に6年ほど仕事で住んでいました。
子供は三人で皆、成人し家を出て独立しています。
家は持ち家でローンはありません。

ニュージーランドでは、会社が年齢によって差別をすることが法律で禁じられていて、会社の定めた定年というものがありません。

年金は政府から65歳以上の全国民及び永住者に、一定額が2週に1度支給されます。
政府からの年金の金額は一人1週間400ドル弱(2週間で788.18ドル/2024年現在)
夫婦二人で週800ドル弱、月に3200ドルなら日本円にすると30万程度。かなり余裕の生活ができると思われるかもしれません。

が、現状は、NZで夫婦二人持ち家で家賃なし(住民税あり)の最低生活費は月に4~5000ドルかかります。外食したり旅行に行ったりというゆとりのある暮らしをしたければ月に6000ドルは欲しいところ。
とすれば日本円にすると月50万円程度は、老後の生活費にかかることになり、当然ですが政府の年金だけでは足りません。

なので、日本と同じで老後の年金生活をサポートするために個人で年金に加入したり、貯金や投資をして老後資金をためる必要があります。

NZでゆとりのある年金生活するために必要といわれている資産(預金など)は80万ドル、日本円にして約8000万円。
なかなか難しい金額だとは思いませんか。
この老後資金8000万円には、持ち家の値段は入っていません。
そして現在NZの家の値段は大変高くなっており、田舎のほうでも3~4000万円、都市部では5~8000万円くらいが、普通の家の値段です。新築ではなく中古でも同じです。

我が家も、勤め人の夫が65歳に近づくにつれ、リタイア後の暮らしを模索するようになりました。

老後資金の主なものは、給料天引きで貯められて65歳までは引き出せない個人年金(Kiwisaver) です。夫はずっとフルタイムに勤め人でしたのでそれなりの個人年金はありますが、兼業主婦で自営業の私は夫の10分の1ぐらいしかありません。

現在この国の生活費が高くなりすぎて、この先25年(平均寿命で死ぬとして)ただ政府の年金をもらって普通に地味に暮らすためだけに、NZにずっと居続けるのがいいのかと疑問がわいてきます。
それって、後は年取って死ぬのをただ待ってるみたいで嫌じゃないですか。

そんな折、日本に6年ぶりに帰国して4週間ほど旅しました、そして物価や生活費の安さに驚きました。
贅沢をすれば高いものはいくらでもあるけれど、少ないお金で楽しめるものも十二分にある。
考えてみれば、NZで年金をもらって年のうち数か月を日本で過ごせば、その方が楽しいし生活費が沢山浮くのではなかろうか、と。

NZの年金受給の条件は、永住者の場合、10年以上永住者としてNZに在住し、そのうち5年間は50歳をすぎてからの5年をNZで暮らしていること。
そして年金受給者は、1年のうち6か月以上をNZで暮らしていれば、あとは海外を旅していても、年金が支給され続けます。

私はこの30年、日本の国民年金を払ってきていないので、年金をもらう国としての選択はNZ一択。
だから日本に逆移住という選択はないのですが、年金をもらえるようになったら6か月間は、日本を始めとして、物価の安い国で長期滞在しながら旅をする生活をしようと心に決めました。

リタイア後は、趣味の鉄道と自転車をテーマに、世界を徘徊する老人になりたいと思います。

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