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初めての新卒採用のためにやったこと②

はじめに

こんにちは!
ダイレクトソーシングで採用責任者をやっていた大出です。
(なぜ過去形なのかは次回執筆の機会があればお話します笑)
今回は、はじめて新卒採用をすることになった際に何を考え、行ったのかを書いていきます。連載になるので前回の記事が気になる方はこちらから確認ができます。が、特に話は繋がっていないので今回分だけでも読んでいただくことが可能です。

第二回の今回は新卒採用にあたって、新卒の条件面をどのように決定したのかを書いていきます。
新卒採用立ち上げに奮闘している採用担当者や、新規ポジションを募集する前の給与決定の方法について迷っている方はぜひ読んでください。


1.新卒条件面の決定

新卒採用のご経験がある方ならご存知かもしれませんが、新卒は中途求人と異なり他社との比較で決定するケースが多いです。例えば中途求人の場合、年収を「400万円〜800万円※スキルや経験により異なる」と記載するケースが多いですが、新卒の場合は「初任給〇〇万円」のように記載するケースが多いです。
決まりは特にないのですが、新卒は完全ポテンシャル採用のため個人で差をつけないという企業が多いのではないでしょうか。
ではこの月給はどのように決めていくのがよいのか、、、、新卒一期採用の弊社が、どんなことをして、どんな順番で決めていったのかを記載します!

1-1.新卒初任給調査

新卒の条件面を決めていく際に、行ったのが①世の中の新卒社員給与平均を調べる②ベンチマーク企業の新卒給与を調べる③業界最大手の新卒給与を調べる、です。この3つを踏まえた上でどのように優位性を持ち学生にアピールしていくかを設定していきます。
こちらの3つを調べると下記のような情報となりました。
※ここでは初任給を見込み残業等の手当を含めた額と定義します。

①世の中の新卒社員初任給を調べる
世の中の新卒(大卒)平均給与:225,400円(出典:厚生労働省 令和3年 賃金構造基本統計調査 (9) 新規学卒者の学歴別にみた賃金)

②ベンチマーク企業の新卒初任給を調べる
同規模の人材系ベンチャー企業の初任給A社:約230,000円(40時間分の固定残業含)
従業員数1000名程度のメガベンチャーB社:約250,000円(45時間分の固定残業含)

③業界最大手の新卒初任給を調べる
業界最大大手C社:約330,000円(35時間分の固定残業代含)
業界準大手D社:約222,000円(残業代別途支給)
これを見ていくと大手は比較的給与が高い傾向に加え、額面にプラスして福利厚生も充実しています。さらに採用ページも綺麗で、ありとあらゆる媒体にも露出しています。
大手と同水準の給与は可能だとしても、大手企業のように福利厚生を充実させることは難しいです。
ここで出た結論は、「大手と同じことをする必要はない(そもそも無理)けれど、メガベンチャーと同等以上を目指そう」というものでした。
狙いとして、学生から「業界最大手の二社は受けるけど、待遇条件が割と良いダイレクトソーシングも同じ業界だし一応受けておくか」と意識してもらうためです。
もちろん、就職は給与が全てではないですし、学生にもそこで決めてほしくないのですが、受ける段階から学生の選択肢にも入らないということを避けるようにしました。

1-2.現場へのヒアリングとポジション別の給与決定

上記を整理し、だいたいの給与イメージがついたところで、現場に再度「どんな人材が欲しいのか」ヒアリングを行うことにしました。
弊社新卒採用は大きく分けて2職種募集していました。一つ目がビジネス職(いわゆる総合職)、二つ目がエンジニア職です。

・ビジネス職のヒアリング
→新卒はポテンシャルなので教育前提で採用する
→ベンチャーといえど、ある程度サービス内容が固まってきたポジションもあり、充分教育できる余裕がある
→とはいえ、サービスを新しく作っていく際にフレッシュな意見も取り入れたいので新卒採用したい
→新卒を教育することで現メンバーの成長にもつながるのではないか

・エンジニア職のヒアリング
→エンジニアはまだまだ少人数チームのため、開発スキルや知識のない完全なる未経験者のための教育リソースを確保できない
→そのため、新卒といえどもWEBアプリケーション開発経験・スキルを持った人材を採用したい
ヒアリングをしてみた結果、ポテンシャル採用前提のビジネス系総合職に比べ、エンジニアポジションは経験者を強く求めていることがわかりました。
つまり、同じ新卒でもポテンシャル採用のビジネス職とスキル採用のエンジニア職では給与に差をつけるべきだと考えました。エンジニア採用を深掘りすると「自分でアプリケーションを0から作りリリースした経験」を持つ人材がベストだったため、給与設定は未経験の中途よりも高く設定をしました。

1-3人事評価制度の設定

弊社は人事評価制度でグレード制を導入していますが、新卒一期生採用ということもあり、新卒のグレードというものが設定されていませんでした。
グレードは年収ともリンクするため、新たに新卒のグレードをどこに設定するのか、何を求めるかを再確認しました。
教育が0から必要な完全ポテンシャルのビジネス職は一番下のグレードに、エンジニアに至っては同じ新卒ですが経験者採用のためもう一段階上のグレードに設定をしました。
同じ新卒で給与が違う、というともしかしたら入社後に新卒同士で違和感を覚えるかもしれませんが、入社時に評価制度と期待していることの説明をしっかり行うことを前提にこのような設計を行いました。

2.まとめ

新卒一期生採用の条件面を決定する場合は、業界最大手をはじめとした同業他社の調査や、新卒就活に対する現状を調査する必要があります。そこから、何をしていけば学生の目に止まるか(選考を検討してもらえるか)を考えて行くと良いでしょう。
説明会などの選考フローを通じて自社の魅力を伝えることはできますが、応募がなければそれを伝えることはできません。まずは応募してもらえるように条件を整えることが必要です。

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