【夢日記】老婦人。祖母と母親。

大雨が降って、大きな被害が出ているようだ。
私の家はとても広いようで、たくさんの人が避難してきている。
どうやら、みんな家には帰れないようで、口々に不安を漏らしている。
白髪姿の老婦人が引き戸になっている玄関のドアを開けて出て行こうとしていたので、私は「まだ雨が降っていますよ」と声をかけた。
老婦人は「私は大丈夫。そろそろ家に戻らないと」と言う。
私が「家は壊れてしまったのでは?」と聞くと、老婦人は「よくあることだから」と言って、傘をさして出ていった。
心配になって、後を追うと、老婦人は小さな家の前で立ち止まった。
家の壁を構成していた板は剥がれていて、木の枠と断熱材のようなものがむき出しになっていた。
雨水をいっぱいに含んだ断熱材のようなものが、壁枠からはみ出していて、今にも破裂しそうだった。
老婦人は持っていた傘の先で断熱材のようなものを突きながら、笑って言った。
「これはまた大変だ。また直さないと」
次の瞬間、家がぐわんとたわんで、思わず私は後退りしたのだけれど、老婦人は笑顔のままだった。

母親のような人が、祖母のような人のことを話しているようだ。
「あの人は、あんな田舎に住んでいて、車がなくても平気なのね。あなたもそうでしょう」
どうやら祖母のような人は、少し離れた島のようなところに住んでいるらしい。
そこから、母親のような人と私が住んでいる都会までは、車でなければ来られないようだ。
母親のような人は続けて言う。
「私だったら、耐えられないわね。あなたやおばあさんは問題ないんだろうけど。あなたもおばあさんも車に乗れないんだったわね。私は違うわ。車のない生活なんて考えられない」

母親のような人とお風呂に入るようだ。
髪を洗っているのか、母親のような人は、洗い場で頭を下げてしゃがんでいた。
私は「シャワーのお湯を出してから入れば、寒くないのに」と言いながら、蛇口を開いた。
こんなことを2回、繰り返した。

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