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ジブリパークがインバウンド向けとしてイマイチかもしれない、と思った理由

こんにちは。Yuriです。

企業から業務委託を受けて、コンテンツ制作などをしています。

少し前になりますが、家族で愛知県長久手市のジブリパークへ行ってきましたので、その感想をお伝えします。

ジブリパーク (ghibli-park.jp)

ジブリ映画が好きな海外の友人を連れてそのうちジブリパーク行こうか、と思い、下見も兼ねていったのですが、結論から言うと40点かな、、、(※あくまでも主観です)

海外からの来客を受け入れるという視点で、どの点がよくて、どの点がイマイチだと感じたかについて、記事に書いていきます。

良かった点①「オリヲン座」で上映されている短編アニメーション

これは素晴らしかった!10分~15分程度のスタジオジブリオリジナル作品を見ることができます。三鷹の森ジブリ美術館の短編アニメーション全10作品を、順番に上映しているようです。

言葉は少なめ、かつ、10~15分のストーリーでテンポよく展開していくので、日本語がわからなくても楽しめそうなコンテンツ。そして、何よりジブリ独特のタッチで描かれるアニメーションの世界にどっぷり浸れます。

これはジブリファンにはたまらない体験かと思います。

私たちが訪れたときは『パン種とタマゴ姫』という作品を上映していました。

「大倉庫」エリアへ入場するときに配布されるチケットで1度だけ短編映画を鑑賞できるというシステムでした。



良かった点②企画展示室「食べるを描く。」

ジブリに出てくる食事をテーマにした展示を開催中だった企画展示室もとても良かったです。

特に、映画『トトロ』でサツキがみんなのために朝作ったお弁当の展示は、子どもたちも大喜び。

私が一番好きだったのは、『ポニョ』に出てくるハムをトッピングしたラーメンの原画たちです。普段ラーメンもハムも食べないのに、すごい魅力的な絵でした。

そして、もうひとつ魅力を感じたのが、魔女の宅急便のパン屋さんの原画です。映画として作りこむ前に、部屋のイメージを詳細に描くというプロセスを踏んでいるのですが、その部屋の設計図、イメージ図が生き生きとしていて情熱的なんですよね。

そして、魔女の宅急便上映当初は日本ではめずらしかったであろう、パンを塊のままショーケースで売るパン屋さん。これは宮崎監督たちがこだわったであろうヨーロッパの風景なんですよね。(今となってはたまに日本でもみかけますが)

私はパンが大好きなのですが、もしかしたら魔女の宅急便のパン屋さんのシーンを見て、知らず知らずのうちにパン屋さんへの憧れを抱いていたかもしれません。

食事って、濃淡あれど万国共通の行為ですし、「あ、あの映画の!」とジブリ好きな外国人も楽しめそうな展示でした。

良かった点③ネコバスに乗れる

ジブリパークにはネコバスが2つありまして、ひとつは「大倉庫」内のネコバス(乗るとふわふわ!)、もうひとつが、別のエリアで野外を走るネコバスです。

「大倉庫」のネコバスは、トトロ好きは盛り上がりますね。記念撮影スポットです。

そして、もうひとつの野外を走るネコバスがトヨタ自動車が提供しているEVバスです。別途チケットを購入しないと乗れませんし、運転手を除くと5人しか乗れないのかな?休日に行ったのですが、お昼過ぎの時点で最終くらいの時間帯のチケットしか残っていませんでした。(私たちはネコバスには乗らず、バスを見に行きました)


なお、このネコバスはジブリパークに入場しなくとも乗れます。現地の券売機で、時間帯ごとにチケットを購入して乗ります。

トヨタが「ネコバス!?」 気になるデザインの裏側までを徹底解説! (toyotatimes.jp)

トトロを見て育った世代にとっては、楽しい体験ですね。

イマイチだと思った点①全体的にわかりにくい

色々ジブリパークの良い点を書いたのですが、私が海外の友人を連れていくかどうかという点で40点としたのは、トータルでいまいちだと感じたことが結構多かったからなんですよね。友人から行きたい!と言われたら連れていきますが、おすすめかどうか聞かれたら40点と答えます。

イマイチだと感じたことを3つお伝えします。

まず、パークが全体的にわかりにくい。

ジブリパークは「愛・地球博記念公園(モリコロパーク)」内に設置されたいくつかのエリアに分かれたパークなんですが、各エリアが離れている、かつわかりにくいので、はじめて来る人にとっては迷いやすいのではと思います。案内板もないわけじゃないけど少ない。

そもそも「パーク」の中に「パーク」がある、というのがややこしい。

構造がわかりにくいのは結構私たちにもストレスで、海外から来る人のうち日本語ができない人にとっては結構苦痛なのではと思います。

イマイチだと思った点②監視されている雰囲気

これは本当に日本っぽいというか、愛知県っぽいというか、、、

監視スタッフが多すぎる、しかも、本当に監視しているんですよね。30代~40代の女性と、大学生くらいの恐らくアルバイトの人たちがびっくりするくらいたくさん配置されています。写真撮っていいとかいけないとか、ルートの進行方向はこちらだ、あちらは違う、だとか。。。こちらか質問する前に話しかけてくるので正直とても煩わしいし、気を使います。

安全第一、ルール第一、っといった窮屈さと、お客さんを信頼していないという前提を終始感じてしまいます。

もちろん、こうした秩序を保つのが悪いことだとは思いませんが、この窮屈感って、自由と自律が重んじられる文化の外国人観光客にとってはネガティブに映るんじゃないだろうかと思います。

ちょうど今日、ネコバスについて、盲導犬の乗車を断ったというニュースが流れていましたが、まあ、このパークのスタッフは残念だけど断るだろうなぁと思いますね。。。安全重視というのはわからなくはないけど、お客さんの主体性を尊重する考えを導入しない限り、みんなが楽しめるパークになるのは難しいのではないでしょうか。。。

愛・地球博記念公園の“ネコバス” 盲導犬断った対応 改善へ|NHK 東海のニュース

イマイチだと思った点③音がうるさい

これも愛知県、そしてトヨタっぽいんですがw
とにかく安全第一なんですよ。

で、園内に無料バスが走ってるんですが、変な音をずっと出して走っていてその音が正直うるさいです。

折角緑豊かないい雰囲気の公園が広がっているのに、折角ジブリっぽいいい感じなのに、音のせいで雰囲気が台無しです。

雰囲気より安全第一ってことは理解していますが、ジブリの空気に浸りたい人にとってはネガティブに感じてしまうのではと思います。


以上、ジブリパークの感想でした。

最後ネガティブな話で締めてしまいましたが、最初にお伝えしたとおり良い点もたくさんあります。今後ジブリパークに行ってみたい方、海外からの知人をジブリパークに連れて行こうと思っている方の参考になる情報がありましたら幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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