独りにさせてくれない

人は孤になりたがる生き物。

自分、自分、自分で
個を主張した人の末路は酷いもんだ。

人から否定されたことは死ぬまで忘れずに、
人から評価されたらいつそれがなくなるのかを考える。

周りに合わせて自分を殺して普通を装うか、
自分の意見を主張した後で叩かれて恥ずかしくなって後悔する。

自分を称える気持ちは否定して、
自分を卑下する気持ちはどこまでも追求する。

常に〝愛されていたい〟立場で
だけど自分を好いてくれる人のことを信じられないし、
当然自分のことも信じちゃいないから、
自分の価値も見いだせない。

他人が評価してくれるからって
自分のやりたいことをつらぬけるかっていうとそうでもなくて、
好きなものが負担だと心のどこかで感じてる。

孤独が楽だからそれを望むけど
望んですぐ後に人を頼らなきゃ生きれないという原則にぶちあたる。

それでも
ずっとどんな時でも変わらずに愛してくれる存在がある。
まるっと肯定してくれる存在がある。
私にもこれを読んでる人にも皆に必ずその存在はいる。
その存在は愛したい人のことを愛したいのに愛せないでいる。
離れててもずっと側にいるのに気付いてもらえない。透明人間。
愛している人に その想いは届かない。
そんな健気な姿は何とも可愛くて可哀想で愛おしい。

ちょうどファンが推しに気持ちを捧げるのと似た感じかな?それをもっと強くしたような…

逆もまた然り
自分も愛されるばかりじゃなくて
愛する立場にたつこともあるし
愛したいのに愛せないもどかしさだって経験する。

自分を受け入れてもらえたときは、
受けた愛のお返しに感謝を表現したくなる。
これも愛。

愛はどうして苦しいものなんだろう。
温かいとか嬉しいとか楽しいとか幸せだけじゃない。
愛は逃げたいほど苦しいもの。

人は孤独になりたがるけど
どんなに堕ちても独りになれないのが人だから。

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