アーティストの制作風景ライブストリーミングイベントにnew normalのリテラシーを見た
2010年頃にTwitterが一般利用されるようになり、不特定多数の人に対して個人が自分の意見を発信できるようになりました。SNSの利用が一般化する中で、発信者でもあり受け手でもある個人に求められるリテラシーが変わってきています。今回は、クリエイティブツールを使い倒すオンラインのデザイナーイベントに参加して得た情報を紹介し、new normal時代のリテラシーについてまとめます。
つぶやきが世界中に伝わってしまう時代
これまでは、メディアを介してしか得られなかった情報。今では、大統領が公式Twitterアカウントで政治的メセージを発信する、災害発生時には被災者が投稿した動画をメディアが利用許可を得て報道する等、発信した瞬間にほぼ世界中に意見や情報が届くことが当たり前の世界になりました。
生の情報がタイムラグや恣意的改ざん無く届く利点がある一方、炎上による社会的信頼の喪失や災害時のデマ拡散による混乱発生(インフォデミック)といったSNSならではの問題も発生するようになりました。
STAY AT HOMEが日常となった今は更に、世界の中でいまわたしがここに生きていることを発信できることが重要になっているように感じます。情報との関わり方を学び、自らの主張や価値や存在を正しく効果的に伝えるためのリテラシーを定義し身につける必要がこれまで以上に高まっています。
アーティストの手の動きを見られるワークショップ
視覚に働きかける情報発信に必要な技術を知るべく、ADOBE主催の「バーチャル背景画像デザインワークショップ」New Normalのコミュニケーションにも自分らしさを!【Design Jimoto オンライン ワークアウトvol.3】に潜入しました。
今回のイベントは、STAY AT HOMEの中で自宅を含むJimotoを背負いながら(Zoom等Web会議システムでのバーチャル背景の意味も掛けている)、デザインでおうち時間を盛り上げていくことをテーマとした連続イベントの第3回目です。デザインで地元を盛り上げていくことについてのトーク、ADOBEの最新ツールのハンズオン解説、アーティストによる作品制作風景ライブストリーム、参加者がイベント時間内に作成したWeb会議システム背景用作品のレビュー・表彰、と盛りだくさんの内容でした。オンラインハッカソンのような形式で、ファシリテータの進行に沿って参加者同士が作品の制作時の情報をシェアしていたのが新鮮でした。
プロのアーティストの制作風景をリアルタイムで見られる機会はなかなかありませんが、各種ツールの使い方や技術がみられるのでおすすめです。手書きをスキャンしてデジタルで色やテクスチャを載せるとはこういうことか…。クリエイティブとは全く関わりのないキャリアですが、フォトショやイラレだけでなく、インデザイン、XD(あらゆるサイズのデザインの編集・共有、プロトタイプ作り)、フレスコ(画材そのものの質感を楽しめる)、ライトルーム、スパーク(ブラウザでテンプレ利用でき初心者でも入りやすい)などのADOBE社ツールの利用シーンを知り、iPadを購入したくなりました。
new normalのリテラシー
かつて日本で言われていたリテラシーである「読み・書き・そろばん」をベースに2015年に整理したリテラシーがこちらです。
マイナスをゼロにするリテラシー(間違った情報を発信しない、等)とゼロをプラスにするリテラシー(より効果的に自分の主張を伝える、等)があります。
今回改めて見返してみて、何か足りないと感じました。STAY AT HOMEを経験し自らの主張や価値や存在を正しく効果的に伝えるためのリテラシーの習得が必要となった今、人間を本能的に引きつける視覚を意識した情報発信の技術が欠かせなくなっています。WEB会議でのやりとりが社会人の基礎教養となり、YouTubeでの動画投稿で自分の考えやスキルを世界に発信して価値と存在を示して行くことでキャリアを切り開けるようになったことは、画像や動画の編集スキルが一般教養になったことを意味します。
まとめ
自らの主張や価値や存在を正しく効果的に伝えるためのリテラシーは、①複数言語の安定運用(論理的な主張の組み立て含む)、②効果的な裏付けデータの収集、③データや考えをプログラミング言語やクリエイティブツールを使ってより相手の納得感を引き出せる形に加工する力ではないでしょうか。
iPadほしい。
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