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ヨガとフリーランスの共通点_トーキョー奮闘自営生活

2019年はフリーランスとしての生き方を始めた年でした。4月に帰国し、どう生きていくか呻吟を極めた挙句選んだ生き方でしたが、年末には日経ビジネスでも掲載していただき、少しずつこの生き方を選んで良かったと実感し始めました。そこで今回は、「お金」と「自由」という切り口で、一体何が「良かった」のかを振り返ってみたいと思います。

フリーランスといえば青色申告

フリーランスといえば自営業、自営業といえば青色申告、ということで、2020年明けると早速人生初の確定申告に望みます。諸先輩方のブログを見ながらその壮絶さに恐れ慄き、個人事業主開業届を出すと同時に、鳥ではなく玉が飛んでいる方のクラウド会計ソフトを使い始めました。

会社員時代は(仕事を一歩離れた瞬間に)お金に無頓着で、自分の毎月の収支も全く把握していないような自堕落な生活を送っていた私に収支管理なんて、確定申告なんてできるわけがない…と思っていたのですが、初めてみると学ぶことや気づきの連続で意外と楽しく、ほぼ毎日クラウド会計ソフトを開いて収支を確認していました。

例えば給与所得控除。13年間もサラリーマン(給与所得者)だったのに、想いを馳せたことは一度もありませんでした。会社員からフリーランスになった人は誰しもが実感する事ですが、給与所得控除はとても良い塩梅で、フリーランスで同額達成しようとするとなかなか結構難しかったりします。改めて日本はサラリーマンという生き方がお得な国だなぁと実感するのですが、自分がサラリーマンの間は源泉徴収表見て文句を言った記憶しかないので、雇用システムの外に出て初めて気付ける恩恵なのかもしれません。

簿記の知識があることと、自分の収支を管理することは全然違います。前者が机上の処理なのに対し、後者は自分の「生きた」お金なので、ストックの自分事感、フローの躍動感が全然違います。会社員時代は管理を手放して頓着しなかったお金ですが、フリーランスになってから一つ一つ自分事として学び直し、生きたお金の感覚を少しずつ身に付けています。そしてそれは退屈だったり辛かったりする事ではなく、発見に満ちた創造的な活動だと実感しています。

フリーランスといえば自由

もう一つ、自営業といえば「自由でいいよねぇ」と良く言われるのですが、フリーランスという「働き方」の上で自由という言葉には違和感を感じていました。

仕事は全て契約ベース、プロジェクト毎や3ヶ月更新などの期間毎など案件に応じて様々ですが、QCDの担保は自分にかかっています。会社員は得られる有給の休暇がないため休めば収入が減るだけ、手当てや福利厚生もないので営業収入の中で全て賄う必要があります。「フリーランスは会社員の2〜3倍稼いではじめてトントン」という話を聞いた事がありますが、評価・収支・時間の全てを自分で管理する必要があり、働き方という意味では自由というより「自己管理」に近いと思います。

ではフリーランスは何が自由なのか。日経ビジネスの取材の際に自分で話していて再認識したのは、フリーランスは「可能性を諦めなくて良い」という意味において自由な生き方なのだということ。
自己成長につながらない仕事、効率的でない職場環境、ワクワクしない上司や同僚、それらに我慢して自分の可能性を狭めなくて良い自由。本質的な意味での「職業選択の自由」。生涯働き続けるLIFE SHIFTの時代だからこそ、この自由は重要な意味があると思いますし、改めてフリーランスという生き方を選んでよかったと実感します。

自分の大切なことをもう一度自分に

帰国後、フリーランスという生き方と並行してもう一つ続けているのがヨガです。と言っても趣味程度ですが、平日の仕事と週末のヨガは、私の生活のバランスを整えてくれる良いルーティンとなっています。

ヨガをしていて改めて気づくのは「自分の身体のことなのに全然知らない」事が沢山あるということ。立った状態で足を上げるとき、体はどの筋肉に指令を出して骨がどう連結して動くのか、スクワットの体勢の時にどの筋肉とどの筋が伸びて体の重点は何処にあるか、自分の体のことなのに、普段の生活では驚くほど意識せずに使っている事に気づかされます。

そして、このヨガをしているときの「普段手放してしまっている、でも本当は大切な自分の感覚や意識を一つずつ取り戻していく」という感じが、フリーランスとしての生き方にも共通しているなぁと感じています。会社員時代は意識すらせずに管理を他者に手放していた、でも本当は大切な自分のお金。なんとなく諦めて手放していた自分らしい働き方や可能性。それらを一つ一つ取り戻し、見つめなおして、自分の手元で温められる感じ。まだうまく言葉にできていないのですが、とても似ているなと思います。

評価も、お金も、時間も、本来は自分にとってとても大切なものです。でも、会社員として働いている時はなぜかそれを手放して、誰かに預けて考えないようにして、上手くいかないことは人のせいにして、ただただ忙しく生きていたように思います。自分の大切なものをもう一度自分に取り戻す、そんな生き方を選択できた事は2019年は私にとってとても革新的な一年でしたし、2020年も引き続き自分らしく生きていきたいと思います。









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