学会参加は贅沢品…子育て中の研究者も学会参加できる未来が来ますように。
5月、6月と続けて学会に発表の機会をいただき、学会参加してきました。学術分野によって学会のスタイルも全く異なると思いますが、私が所属している経営・マーケティング分野の学会は土日2日間開催というのが普通です。私の場合、学会参加している間、子ども達は旦那様が面倒見てくれました。しかし長時間の参加は難しく、2つの学会共、自分の発表が終了次第いそいそと会場を抜け出しました。やはり小さい子どもがいると学会に参加するハードルが高く、参加すること自体が贅沢品だなーと感じます。そんな子育て中研究者の学会参加へのハードルと、こうだったらいいなという未来をまとめてみました。
尚、写真は学会会場であり名律大学のモデルになった大学の至る所に貼ってあった寅子ちゃんポスター。100年先も憶えてるかな?しらねえけれど、さよーならまたいつか!
ハードル①週末開催
最初にして最大のハードルが週末開催です。保育園や学校はお休みなので誰かに預ける必要があります。もちろん一時保育やベビーシッターなどのサービスを利用すればいいし、企業や自治体によってはベビーシッター補助金も活用できます。でもやっぱりお金はかかるわけで、1時間2,000円のベビーシッター代と比較して、学会に参加する意味をどうしても考えてしまいます。理系の学会は平日開催のものもあると聞いたことがありますが、平日だったらもっとじっくり他の方の研究発表も拝聴し、インプットの機会が増えるのになぁと寂しく思います。
ハードル②2日間開催
2つめのハードルが2日間開催なこと。遠方であれば宿泊が必要になります。それだけ沢山の方が研究発表されるということで、学会が賑わう事自体はいい事だと思います。でも、やっぱり自分が発表する日は何とかやりくりして参加できても、発表のない日まで参加するのはハードルが高いです。本当は聴きたい発表あるんですけどね…
ハードル③東京開催
開催地の大学は毎年変更になりますが、大学の数が一番多いのが東京なので、当たり前に東京開催が一番多くなります。東京だけでなく遠方で開催される学会は全て宿泊必要ですし、ベビーシッターさんに預けるとしても移動時間も費用が発生するので、自分自身の発表は30分でも、前泊or後泊含めて1.5日稼働になります。子どもの負担を考えても、金銭的な面でも、さすがにそんなに長時間預けられないので、パートナーや親に頼ることになります。
子育て中の研究者も学会参加できる未来
もちろん女性研究者だけが大変というつもりは毛頭無く、男性でもパートナーが週末仕事だったり用事があれば学会に参加し辛いわけです。なので、男女関係なく子育て世代の研究者みんなの課題なわけです。というか、そうであるべきなのです。
最近では託児を用意する学会もあるそうですが、少なくとも私が参加している経営者・マーケティング分野ではまだ聞いたことがないのが現状です。もし学会開催中に、学会会場近くに託児サービスがあれば、子どもを一緒に東京に連れて行き、学会参加中は預かってもらって2日間参加することも難しくないと思います。学会会場である大学内に臨時で託児施設を作るのはめちゃくちゃハードル高いと思いますが、近くの一時託児施設と連携することはできるのではないでしょうか。もちろん託児費用は利用者負担で構わないと思います。全く仕組みがない状況から比べれば、学会会場近くに利用できる託児があるだけで大進歩です。
学会を週末に開催する以上は、子育て中の研究者に対する配慮もある世界が、100年先には実現しているといいなと思います。