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小説「いただきます」を執筆する記事ー物☆語☆王オフィシャルカードバトルを使ってー

みなさん、こんにちは。今日はバケツズさんの「物☆語☆王オフィシャルカードバトル」を使って小説を書こうと思う。


「物☆語☆王オフィシャルカードバトル」について

「物☆語☆王オフィシャルカードバトル」とは、バケツズさん考案の小説を作るゲームである。
詳細は以下に動画などがあるので、それを見て欲しいと思う。

今回の使い方

「物☆語☆王オフィシャルカードバトル」は、ルール上ではふたりで交互にやるかたちになっているが、今回はわたしひとりでやることにした。

先ずはデッキを切って作る。

それぞれの種類のカードはこんな感じ。そして、これが完成したデッキとフィールドである。

今回のお題

こうして、完成したデッキをパートナーに混ぜてもらって各フィールドに置いてもらった。それを見て、小説を書くこととする。それが、こちら。

ジャンル「ミステリー」
いつ「○休みに」(物語の時間設定を○休みにする)
どこで 「怪我や病気を治す場所で」
だれが「ねりものが」
何をした「ハッピーエンドをむかえた」

ということで、以上の5つが今回の執筆するカード内容となる。これらを元に以下に小説を書いていく。正直、もう無理な気がする。がんばる。

小説「いただきます」

 窓の外から騒がしい声が聞こえる。白い光が眩しい。白いベッド、風が頬を撫でる。ぼんやりとしていると、カーテンが開いた。
 「起きたんだね、大丈夫?」
 何が大丈夫なのか、よくわからない。
 「覚えてないのかな、暑さで倒れたんだよ」
 そうなんだ、倒れたのか。全然、覚えていないが、そう言うのならそうだろう。
 体を起こして、窓からグランドを眺める。知らない子たちが遊んでいる。
 「保健室はまだ開けているし、もう少し横になってから戻ろうか」
 そう言われたので、また横になった。蝉の鳴き声が頭の中に響いてくる。

 「起きて!起きて!」
 ハッとして目を覚ますと、そこにはクラスメイトたちがいた。後ろにいる先生もなんだか焦っている。
 「お前、保健室の先生がどこに行ったか知らないか?」
 わからない。クラスメイトたちは、ひそひそと何かを喋っているが、よく聞こえない。先生はそれだけ聞いてわからないのだと判断すると、保健室を出ていった。
 どうしたのか。
 「保健室の先生いなくなっちゃったんだよ」
 「先生と最後に会ったの、お前だろ」
 「車も鞄もあるのに、先生いなくなったんだよ」
 「もしかして、お前のせいだったりして…」
 え、どうして。何もしていない。ただ、寝てただけなのに。
 クラスメイトはひそひそ喋りながら、保健室を出ていった。
 夏休み、3日目の出来事。

 翌日、学校に呼ばれて、ひとりで登校した。なんだか嫌な予感がする。「保健室に来るように」と言われていたので、保健室へ。そこには知らない大人と校長先生がいた。
 「こんにちは、わたしたちは警察。保健室の先生がいなくなったから探してる。きみが最後に先生に会ったんだね」
 大柄だけど、口調は優しい。
 「ベッドがふたつだけの、これくらいの保健室で気づかないんだから、先生が出て行ったんですかね」
 別の警察はベッドに座りながらそう言う。あんまり働きたくないのかもしれない、と思った。
 「とりあえず、寝てて何も知らないみたいだし、帰りましょ」
 「ちょっと待ってください」
 そう言ったのは、校長先生だった。警察に耳打ちする。
 「はぁ、そういうのやめたほうがいいですよ」
 とだけ言って、警察は出て行ってしまった。校長先生と取り残されて、どうすればいいのかわからず、ぼんやりしていると、校長先生が舌打ちをして出て行った。
 「はぁ」
 ため息を吐いて、家に帰ることにした。
 あんまり学校には良い思い出がない。なんとなく、周りと合わなくて、いつも浮いている感じがする。よくため息が出る。だけど、保健室の先生は違った。
 よく保健室に来てしまうのに、先生は優しい。いつでも「ゆっくりして行ったらいいからね」と言い、ベッドを用意してくれた。穏やかで、怒っているところは見たことがない。誰が来ても優しく対応しているのだろう。でも、誰よりも自分に優しかった気がする。
 家へ着くと、心配してくれた両親が出迎えてくれた。家族は優しい。当たり前だけど。
 リビングに入ると、今日の献立はお刺身だった。珍しい。わかんないけど、スーパーで安かったのだろうか。
 いただきます。
 ぱくっ。もぐもぐもぐ。
 お刺身は美味しいな。

 次の週になっても、保健室の先生は見つからなかった。もう見つからないのかもしれないと思うと、寂しくなって涙が出る。家でそのことについて触れると、両親は肩を撫でたりして、穏やかに慰めてくれる。
 更に次の週になっても、見つからない。なんだかもう悲しさでいっぱいになってしまって、どうしようもなくなり、保健室にひとりで行くことにした。
 ガラガラ。
 扉を開く。誰もいない。窓も閉まっているし、カーテンも開いていない。前に先生がいたときとは、全然、違う場所に思えた。
 なんとなく、ひきだしを開けてみる。そこには、先生の写真があった。いつ撮ったのかわからないけど、最近のような気がする。しばらく眺めて、鞄にしまった。背徳感のような、いけないことをしている気持ちになる。
 速足で帰りながら、先生が帰ってきたら写真のことについて、なんて言い訳すればいいのかと考える。上手い言い訳が出てこない。そもそも、なぜそんなことをしたのか、なんで言い訳なんて考えているのか。何も悪いことはしていないのに。
 家へ帰ると、もう晩ご飯ができていた。今日は炊き込みご飯。魚がたくさん入っていて、美味しい。

 ごちそうさま。
 食器を片付けて、自分の部屋に行こうと鞄を持ち上げたとき、ヒラリとあの写真が舞った。「やってしまった」という顔をしてしまう、と同時に両親に写真の存在がバレてしまった。
 急いで掴もうとした寸前に、母が写真をスッと奪った。
 「!?」
 母はその写真を見て固まった。父が不思議に思って、覗き込む。
 「!?」
 父も固まる。そして、写真を掴むと自室に行ってしまった。母は「なんでもない、ごめんね」とだけ言って、その後を追った。
 自分の部屋へ駆け込む。
 あの写真を見て、両親はきっと保健室の先生であることがわかったんだ。学校に持っていくのだろうか、もしかしたら警察へ持っていくかもしれない。どうしよう。
 考えるだけで本当にしんどくて、でも、ぐるぐると考えてしまう。

 トントン。

 部屋がノックされる。どうしよう。
 「話があるの。怒ったりしてないから、とりあえず出ておいで」
 母が言う。怒ったりしてない、という言葉を信じて、ドアを少し開けた。父の姿はない。
 「良かった。リビングで話しましょうね」

 次の日、また保健室へ行った。たくさんの思い出がここにはあると感じる。先生といろんな話をしたし、先生のいろんな表情を見た。声も顔もちゃんと覚えている。もう会えないのは寂しい気もするけど、今は大丈夫になった。僕は知らなかったんだ。みんなのこと、自分のこと、先生のこと。僕はみんなとは違うってことを。 
 
 「わたしたちは、魚を食べて生きているのよ。そういう魚を食べて生きている、わたしたちみたいなのを『ねりもの』って言うのよ」

 僕はもう、クラスメイトや校長先生の魚が恐くないし、保健室の先生と会えないことが寂しくもない。

 「普段はちゃんと加工したお魚を食べているんだけど、大好きなお魚を食べさせてあげたくって。最後まで全部、いただきましょうね」

 父と母にも愛されていて、僕は幸せ者だと思う。

「いただきます、先生」

やってみた感想

「ホラーじゃね?」って思いました、自分でやったのに。ミステリーって何なのかと考えると、難しいのですが、わたしが作るとこうなるみたいです。

とりあえず「ねりもの」を登場させると考えたときに、主人公をねりものにしたくて、それに「夏休み」「保健室」「ハッピーエンド」をくっつけた感じです。

やってみると、慣れていないので難しいなと思いました。いろいろと小説を読んでいないとやるの難しくなりそうです。

どんな小説を書こうかなーと思っているときに、物語王オフィシャルカードバトルがあるといいのかもとも思うし、やっていくとひきだしが増えていきそうで、練習するのにもいいかもしれないと思います。

バケツズさんが無料で配布されているものなので、機会があれば、ぜひ貰ってやってみてください。

バケツズさんのリンクいろいろ載せておきます。


最後まで読んでくださってありがとうございました。もう、しばらく小説は書きません。おやすみ!


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