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エビチリ風?ピザ餃子!

ピザと呼ぶか、餃子と呼ぶか迷いました。
中身の具の味は中華です。
目指したのが「揚げ海老餃子」だったので、餃子という名前を最後につけることにしました!
しかし、見た目は餃子か?
やっぱりヒダがないと餃子に見えませんね。
端に切り込みを数カ所入れたらもう少し見た目が餃子に近づいたと思います。

餃子はお手軽か?

餃子を最初に考えた人や餃子を好んで頻繁に作る人は料理が大好きな人です。

私の中で餃子はお手軽な料理ではありません。
創意工夫の施された料理好きのための料理」と先日餃子を皮から作ってみて感じたのです。

餃子って既製品を買っても大抵はフライパンでこんがり蒸し焼きにしなければいけません。
普通の焼き方ではなく、餃子は油に水を入れて油撥ねが怖い蒸し焼きをするのです。
ここ、ポイントですよね。
今はレンジでチンして作る冷凍餃子も豊富に売られています。
しかし、フライパンに油を入れて皮の周りについた片栗粉が水と油に溶けてパリパリになる羽付き餃子が大好きという人も多いのではないでしょうか。
それはフライパンで焼かないとなかなか作れません。

皮を買ってきても、餃子の中味の餡にはそれぞれの好みや家庭の味があります。

野菜は韮を入れるか、白菜を入れるか、我が家では母がにんじんを必ず刻んで入れてくれていた覚えがあります。韮とニンニクと干し椎茸も必ず入っていました。とにかく野菜がたっぷりで、肉は鶏肉のこともあれば、豚肉のこともあり、ハンバーグにする予定で気が変わり餃子の餡になった合い挽き肉の事もちらほらありました。

母は料理も手芸もおよそ家庭的な人と思われるような習い事全般は20代のうちに教室に通った人です。今は70歳。節操なしだったのか、そういう事が女性に求められる時代だったのか。
中でも好きなことが、料理です。
咽頭癌で経口摂取が難しくなった今でもたまに料理をしています。

そんな母が特に好きだったのが餃子。
大体野菜が好きで、生野菜は嫌いでも炒め物は毎日のように作っていました。

さすがに皮から作ることはほとんどなくても、お取り寄せもしていた時期もあり、毎月餃子が食卓に並ぶ家庭でした。
だから外食で焼き餃子を頼む事は私はほとんどなくて、中華屋さんに行った時に珍しい点心などがあれば、家では作られないそれらを注文していました。
九州は知られているようにラーメン屋など中華店が多いです。だから熊本県人の我が家の外食も中華が多く、小籠包やエビ餃子が子どもの頃特別感があって特に好きでした。

「そうだ。エビ餃子(パン)を作ろう!」

母が作っていた野菜たっぷりの餃子を皮から作って再現しようとしたものの、撃沈してしまった前回。
皮が分厚くて中の餡も水っぽく、不味くはなくても私が目指していた味ではありませんでした。代わりに牛乳スープを作って牛乳スープ餃子にしたら、まずまずの味になりました。

今回の餃子は成功したのか?
うーん。大成功とは行きませんでした。
ただし、味は悪くないです。
むしろ、この「エビチリ風ピザ餃子」には更に美味しくなる可能性を感じただけに最高の出来にならなくて残念という気がしました。

エビチリ餡作り

我が家の庭で育てている青梗菜の花が咲きかけており、こちらを餡の中味に使いました。九州には「高菜饅頭」なる郷土料理があります。小麦粉生地の料理に青菜はよく合うと個人的に考えています。
辛味は豆板醤とハウスのプロブレンドスパイスに唐辛子粉末が入っており、その二種です。他にクミン、ウコン、シナモン、花椒、少量の国産甜菜糖も使いました。
炒めながらとろみが必要だ!と思い出してこちらの葛粉を使いました。最近九州産の「粉」を料理に使う事を好んでいます。
途中入れでも美味しくダマにならず、葛粉で香ばしさが増した気がしました。

包んで揚げよう

二週間前に餃子の皮から作って料理工程の大変さを痛感した私は生地作りを我が家のホームベーカリー様に代行してもらうことにしました。
ピザ生地にして大きく作れば前回の餃子のように皮をたくさん作って何回も餡を包む工程を繰り返さなくていいだろうという前提で、エビ餡の海老もすり潰しませんでした。
餃子などの点心は、皮を作って、伸ばして、包んで、火を通して立ちっぱなしで料理しなければなりません。考えた人は一日中料理したい人だったに違いありません。或いは薬方を包むみたいに漢方として出来上がったのでしょうか。
中国医学発祥なのであれば、それだけ手間を惜しまないのも納得です。ただの料理好きの発想なら脱帽です。

しかし、実際に巨大餃子作りに取り掛かると自分の非力さに気がつきました。ホームベーカリーは生地を捏ねて発酵もある程度やってくれますが、生地を伸ばしてはくれないんですね。
思ったように生地が薄くならず、結果棒でなく手で引っ張ってみたりもしました。
ピザ生地作りは初めてでもないのに、喉元過ぎれば熱さ忘れて、毎回四苦八苦です。

なんとか伸ばした生地に庭野菜エビチリを乗せました。
チーズをトッピング。
マヨネーズで閉じてみました。しかし、これはあまり引っ付かずマヨネーズの味もいらないと感じました。辛いもの好きの人が多い昨今だと、コチュジャンや甜麺醤を入れたらより美味しそうです。私は辛いのが苦手なのでパンチは必要なくマヨネーズなしなら餡完璧だったと感じました。
片面には溶き卵を塗っており、パン粉をくっつけて、縁をギュッと閉じました。
揚げあがり。お茶は大棗をお湯で煮出したお茶です。とろみと甘みがあり、気分が落ち着くので好きなお茶です。生地が少し開いてしまいました。餡が飛び出さなかったのでよしとします。
食べかけすみません。他の揚げ物をした油で揚げたので表面が少し汚れてしまいました。しかし、揚げ加減は割とよく、表面ザクザクのふわもち生地。餡の量もちょうどよく、一口目で餡に当たりました。

小麦粉の生地で包めばなんでも餃子?

今回noteのお題に「餃子」が上がっているのは農林水産省の企画によるもの。
農林水産省は、食と農とのつながりの深化に着目した国民運動「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」を展開しており、今年度から身近な食である「餃子」がテーマ。Z世代の若者を主なターゲットに日本の食事について理解を深めてもらおうと「餃子会議」を展開しています。調べたら、去年のテーマはカレーでした。

「餃子会議」の全てのページを読みきれていませんが、餃子をテーマにしたのは「国産野菜の消費が期待出来る料理」だからのようです。
小麦粉の皮を伸ばして野菜などを包む料理は世界中にあります。しかし、国や個人の好みによって具材は変わります。
餃子の餡は宇宙の深淵であり、一方で個人の深層世界を表現します。
私の母のように韮(にら)を餃子に入れる人は多いと思いますが、ニラは傷みやすく保存が効きません。玉ねぎは輸入も多く、一方ネギは長期保存が難しいのでやはり国産が多いのではないでしょうか。白菜などの葉物や魚介類も足が早いものが多いです。
長々と餃子作りはお手軽には出来ないと書いて来ましたが、好みで味を変えやすく、日持ちがしない食材に火を通せば食中毒も防げるので効率的な料理という気がします。
今は冷凍庫があるので、私はピザスタイルにしたので余った生地を冷凍しましたが、餃子に作ってから冷凍する方法もありますね。

私が住む九州は農業が盛んなので、調べればきっといろんな餃子の餡があるのでしょう。
子どもの頃に包む工程を手伝っていて、餃子は家で作るという習い性でなかなか食べに行きませんでしたが、それなら調べていろんな九州の餃子を家で作って食べてみるのも良いですね。

今回は冷凍エビを使って料理しました。
エビは輸入が多い食材ですが、九州では海辺の地域では特産品です。
九州産のエビを使っていつか餃子作りをしてみたいです。

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