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教会とテキスタイル
ヨーロッパの街を訪ねると、いつもふと どこからか聞こえてくる教会の鐘の音。
デンマークも例にもれず、行く先々で大小さまざまな教会が、街や人々の生活に溶け込んでいます。
首都コペンハーゲンにはそれはたくさん、お城の向かいの豪華な教会から はたまた繁華街のビルとビルの間にすっとたたずんでいたり。
中でも、ひときわ素敵かつ有名な教会建築がひっそりとコペンハーゲン郊外の住宅地に建っています。
バウスベア教会 Bagsværd kirke
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デンマーク好きでここまでたどり着いてる方ならもうご存知かもですが...
オーストラリア、シドニーのオペラハウスを設計した建築家ヨーン・ウツソン氏により手掛けられた建築。
外観からみても教会らしからぬ、整然としたスタイリッシュな雰囲気が漂います。
中へ入ると少し印象が変わります。白を基調としたつくりに、広いガラス面から程よく差し込む日光が心地よく、思わず深呼吸したくなるほど。
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什器は白木がつかわれていたり、照明はスチールパイプに裸電球がならんでいたりと、意外におもしろい組み合わせ。誰にも馴染みのある素材だからか、どこか落ち着く素朴さも。
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なんとピアノまで白木仕立て...!バウスベア教会の美意識たるや。
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礼拝室で目をうばわれるのが、うつくしいウェーブを描く天井。柔らかな雲のイメージからデザインされた曲面は天に向かって、高く昇り光に消えていくような神秘さと造形の美を感じずにはいられない。
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頭上から視線をもどすと、祭壇とそこへ向かって伸びる通路には鮮やかなテキスタイル。
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洗練された白の空間に映える北欧らしい色合わせと、のびのびとしたタッチで描かれたパターンは、礼拝室独特の緊張感を和らげるようなあたたかさがあります。
厳かで文化的なイメージをもつ教会にとって、このテキスタイルは 場所(建築)と訪れる人をつなぐ役割を果たしているように感じました。
先に触れた建築やテキスタイルのほか、バウスベア教会ではアートが展示されたり、音楽イベントがあったりと地域のコミュニティーセンターのような役割も兼ねていそう。
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高田ケラー有子さんの作品
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たまたまコンサートのリハーサル中だったもよう。
規模や雰囲気に違いはあれど、ここ以外の教会でもこういった取り組みをしているところもしばしばあり。
ふと、日本でもこのところお寺や建築文化財の場を借りて、文化イベントや体験を行ったりする共通点が浮かびました。
わたしの知る限り デンマークの教会では、頻繁にではないと思われますが 祭壇布などが新調される際、現役のテキスタイル作家さんに依頼したりすることも珍しくないそう。日本にももっとアーティストに対してそういう機会が増えることを願うばかり。(襖絵とか?他にもあれば教えてください〜)
そんなわけで現地のテキスタイルの図録なんかを見ていると、家具の次くらいにアーティストが制作した独創的な教会用のテキスタイルを見ることが多くあったように記憶しています。
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その中でも高い技術とうつくしい色合いから、多くの教会のテキスタイルを手掛けたことで有名な weaver(織る人)、Hanne Vedel さん(ハンネ・ヴェデル)。
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知り合いをつたって2018年の秋、彼女のアトリエがあるオーベンローを訪ねました。
そこでのお話はまたあらためて!
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