ブログ「ゆうらり Happy Smile」5周年に寄せて
※全文公開。投げ銭スタイルです。
ブログ「ゆうらり Happy Smile」が、2018年7月8日に5周年を迎えました(2013年7月8日スタート)。これもひとえに読んで下さる読者の皆様あってこそです。
発覚時、「通常の治療では助からない」と胃がんの宣告を受けつつも死の淵からはい上がり、先に術後から5年を迎えておりました。やっとブログのほうも書き続けることができた5年に感謝します。
今回は、これまでの5年をざっくりと振り返ることにしました。
ボクが「ブログ」をはじめたキッカケとは?
もともとインターネットとの関わりは皆無に等しい人生を歩んできたボクは、当然ながらブログという存在すら関心をもったことはありませんでした。
そんなボクがブログをはじめたのは、「胃がん」を患ったことがキッカケでした。
苦しみながら胃がんの根治手術までたどり着いたものの、術後の自分はボロボロになって別人のように変わり果てていました。激やせと体力の低下、さまざまな後遺症に苦しむ日々がはじまりました。
ボクはひとり身。独身なうえ、まわりには、身内を含めボクの病気を理解してくれる人が誰一人おりませんでした。身内には唯一の兄がおりますが、過去に重大な事件を起こした元・犯罪者。何かをお願いすれば金品の要求がされる始末でした。
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今回は「ブログ」がテーマですのでこれ以上は書きませんが、人間関係というものは、人生の窮地に立たされたときになってはじめて色々と見えてくるものがあるのだな、と改めて痛感しました。
悩みや苦しみは一人で何とか解決するしかありません。そんな最中、「他のがんサバイバーの皆さんはどのような生活を過ごしているのだろう?」と疑問を持つに至りました。
スマホ片手に、慣れないインターネットではじめてネットサーフィンというものをやりました。すると、「がん」についてのさまざまな情報が出てくるばかりか、「ブログ」というものがたくさん存在することを知りました。
ブログの内容を見ると、多くのがんサバイバーたちが自身の闘病体験を「日記」という形でつづっていました。
同じく「がん」で苦しむ人々の闘病生活を知ることが出来たのはボクにとっては大変ありがたいことです。術後の後遺症のことではとても参考にさせてもらい、励みにもなりました。
ボクはもともと、SNSのFacebookで日記みたいなものを書いていました。がんのブログを知り、読みはじめたことが次第に、自分でもブログで日記を書いてみたり出来ないものかな?と興味を持ちはじめ、これがボクのブログをはじめるキッカケともなったのです。
ブログ初期の失敗
ブログをどのように始めれば良いのか。何もわからないボクでしたが、唯一、ブログをやってる知り合いがいました。
その方とはFacebookでもつながっていますが、その方のブログのことは、記事が更新されるたびに更新情報がFacebookに投稿されることで知りました。
さっそく、知り合いにブログの始め方を尋ねました。すると、「アメブロがいいよ。」と教えてもらいました。その方はアメブロでブログを書いていました。
ボクは最初、教えてもらったアメブロでブログを始めようと思い初めてアメブロを覗いてみました。すると、多くの芸能人がアメブロでブログを書いているのを知りました。
しかし、色々とアメブロを見ているうちに、何となく馴染めない感が湧いてきて結局、アメブロは断念しました。アメーバとか、アメーバピグなど、どうも自分の思い描く世界とは違う印象を受けたのです。
そこで、今度は書店へ足を運び、ブログ関係の本を探してみました。書店に並んでいたのは、ブログの基本書というよりも、ほとんどがアフィリエイトの始め方といった内容でした。
「アフィリエイト」という言葉はこの時にはじめて知りました。どうやら、ブログで収益を得ることのようです。
お金のためにブログをはじめるつもりではないため、まったく興味を持ちませんでしたが、とりあえずブログの始め方は詳しく書いてあったので一冊購入して読みあさりました。
本には、さまざまなブログサービスがあることが書いてありました。なかでも、FC2ブログのことが詳しく解説されていたので、ボクもFC2ブログからはじめることにしました。
この頃はまだ、ワードプレスなどが話題になっていなかったと記憶しています。今のボクなら、間違いなくワードプレスを選んでいたに違いありません。
Webの知識がゼロのボクにとって、ブログをはじめるまでにはだいぶ苦労しました。やっとブログを書くための準備が整ったところで、今度はどのように記事を書いていけば良いのか、どの位のペースで更新するべきなのかも何一つわからないのです。
そこで、まずはいろんなブログを読んで参考にしようと考えました。アメブロの芸能人の記事を読んでいると、市川海老蔵さんのブログを知りました。
海老蔵さんは1日の間に短い記事を10も20も更新しているのですが、これを見てボクはびっくり。「ブログって、こんなに書かなきゃいけないものなのか?」
とりあえずボクは海老蔵さんを見習い、短くこまめに何度も日記を書くことにしました。しかし、これがブログ初期の失敗であることを後になって後悔したのです。
結果的に、一記事あたり2~3行ほどのお粗末な記事を量産してしまいました。この頃は、SEOなどという言葉も知らず、SNSの延長みたいなつもりで書いていたのです。
当然ながら、読者は一定の知り合いのみ。いつまで経ってもブログのアクセスは増えませんでした。
今もその頃の記事は残っていますが、薄っぺらな内容の記事はSEO的にも良くないそうです。読み返すのも恥ずかしいくらいで、いっそのこと全部削除してしまおうかとも思ったほどです。
その後、何とかアクセスを増やすために色々と苦心を続けます。今ではまったくの放置状態ですが、数ヶ所のランキングサイトに登録してみたら、がん患者さんをはじめ、やっといろんな人の目に留まるようになり、アクセス数も飛躍的に伸びていきました。
しかし、ランキングサイトはこまめに記事を更新しないと注目されないというデメリットがありました。結果として、薄っぺらな記事はさらに増えていきました。
ブログ初期におけるそもそもの失敗は、海老蔵さんのブログを参考にしたことでした。芸能人のブログというものは、一般人が書くそれとはまったく性質が違うことに気付かなかったのです。
芸能人の場合は、記事の内容がどうであれ、芸能人というブランド力でブログを見てもらえるんですよね…。だいぶ後になり、SEOというものを気にし出してから気付きましたが、後の祭りでした(汗)
ブログは昔の記事をリライトすべし、と言われますが、あまりに内容が薄いとリライトしようがありません。おまけに、それが何千記事もある訳ですから…。これにはホトホト困り果てました(汗)
一応、このまま昔の記事は触らずにおくつもりです。いくら内容が薄くても、術後何日目の自分はこんな生活をしていたというのが同じ境遇のがん患者さんの参考になるかも分かりませんから…。
しかしながら、ブログ初期の記事はボクにとって負の遺産となって残ってしまった感があります。もっと良く考えてブログをはじめるべきだったなぁ、と。
まあ、あくまで結果論ではありますが…。とりあえず、その時の自分は、ブログを書くことが楽しくて仕方なかったのは確かです。
5年間ブログを継続できたワケ
もともと表現することが好きだったということが、ブログを継続できた最大の要因だったのではないかと思います。
2013年7月8日より本格的に開始したブログ「ゆうらり Happy Smile」ですが、好きなタイミングで好きなように更新できるブログというものは本当に楽しかったです。
最初はマニュアル通りに無料ではじめたブログでしたが、だんだんと操作にも慣れてきたところで元来の凝り性が顔を出し、色々と手を加えてみたくなりました。
ブログテンプレートをカスタマイズしてみたり、無料から有料プランに変更して独自ドメインを取得してみたり…。
有料プランにしたことで、ブログ会社の広告がなくなりましたが、採算をとるために今度は自分でマネタイズする必要が生じました。そこで、アメリカで「現金製造機」と呼ばれたGoogle AdSenseに登録。自分で広告を貼り付けることを始めました。
当然、読者のなかには「ブログに広告を入れるなんて!」という人もありました。さらに、徐々にアフィリエイトやアマゾンアソシエイトなどを入れる実験もはじめました。本格的にアフィリエイトをする目的ではなく、すべては有料ブログを維持するためです。
おかげさまで、しばらくするとブログからの収入でサーバー代などの維持費用を賄えるようになりました。
そんなわけで5年もの間、記事をひたすら書き、ブログを継続してきました。
ブログ日記はネガティブがつきもの
日記を書いてきて感じたことは、「ブログというものは属人性が強い」ということです。ブログを書き始める前の仕事の経験であったり、その人なりの表現力であったりなど、個人の経験、キャラクターに依存するところが非常に大きいようです。
属人性の強いブログは、ブロガー自身がタレント化する場合も少なくありません。実名、顔出し。実名でないにしてもセルフィーで顔出しをして表に出てくるというケースも多々あります。
5年間、ブログを続けてきた経験からすると、自身をタレント化することやブランディングする戦略というのはかなりタフではないと継続できないのではないかと思います。
ブロガーはつねに新しいことをインプットし続け、かつ読者がメリットを感じられる情報を発信し続けないとすぐに陳腐化する世界だと思いますし、特に顔出しをしている場合は印象が強い分だけ「あの人は今」になりやすいのではないでしょうか。
現在、ブログをはじめる人は多くなりましたが、最初は界隈で話題になっても今でも話題になり続けているブログがいくつあるでしょうか。1年、2年、3年と読み続けているブログがいくつあるでしょうか?
属人性が高いブログゆえ、自分が年を取れば書く話題も必然的に年を取ります。若い人は積極的に情報摂取しますが、年を取れば受け身になる人も増えてきます。読者は減りますし、なかなか若い時のブログの勢いを維持していくのは難しくなっていくのだと思います。
さらにこの5年間で、ブログ日記はネガティブがつきものだということを痛感しています。SNSで日記を書いた頃とは違い、ブログ日記は検索流入などによって多くの人の目に留まります。気の知れた者どうしでつながった中での情報発信とは事情が異なってくるのです。
ブログは書いた記事の内容によって世界中の不特定多数人に向けて情報発信する場所です。しかし、すべての万人受けする記事を書くことは不可能です。
当然、読者のなかには書いた記事を良く思わなかったり、過剰にネガティブな反応を示す人も現れたりします。ボクの場合、匿名でブログを始めましたが、ボクがブログを始めたことを知った知り合いや身内の中には記事を更新するたびに一喜一憂する非常に主観的な人間もいて、時には非難を浴びせてくるケースも多々ありました。
こちらは匿名で書いてることでも、まわりには理解出来ずにネガティブな反応をしてくる者は必ず出てきます。匿名でもこんな状況ですから、特に実名顔出しでブログを書くなら、絶対にネガティブなことは書かないほうが良いと思います。
この先、新しい人と出会うと名前を検索するという人も増えるでしょうし、画像検索も進化すれば顔写真で一発で分かるようになる世の中です。心無い人からのネガティブな反応でも、炎上は一生ついてまわります。
ブログ日記で私生活のことを書いていくつもりなら、ネガティブなことを書くのは百害あって一利なしだと思った方が良いと思います。「デジタルタトゥー」という言い回しも一般的になってきましたが、インターネットでは炎上も全て記録されるのです。
やむを得ず炎上ということはあるかもしれませんが、自分から燃やす必要は一切ありません。あることに信念があってあえて書くのなら別ですが、放火はやめましょう。もっと良いことで注目を集めましょう。
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長くブログを続けるための戦略
長くブログを続けるために心がけたり気をつけていることがあります。
まずは、「楽しんで書く」ということです。逆に、自分の好きでないことは書いてもしっくりとしませんし、読者も離れていきます。自分が楽しいことは読んでいる人にも伝わりますし、楽しいことはいくらでも長続きするものです。
次に、なるべく「数年後の自分が読みたい記事」を書くように心がけています。どんな人に向けて情報発信すべきかはブログの重要な戦略のひとつですが、少なくとも自分が読みたくない記事は他の人も読みたくないはずです。
過去の記事を振り返りながらリライトするうえでも、楽しく自分の読みたい記事を書くのは大切なことだと思っています。
さらに、「ルールをつくる」ことも長くブログを続けるためのひとつだと思っています。
ルールに関しては何でも良いと思います。「がんの記事を1週間に1 本は書く」とか「決まった時間に必ず記事をひとつ毎日更新する」とか。できるだけ毎日あるルールの方が習慣化はしやすいと思っています。
基本的には、以上に述べたことを色々と気をつけ、試行錯誤を繰り返してきた5年でした。ブログは属人的です。どんな経験もブログのネタになりますが、決してブログの奴隷にはならないよう気をつけたいものです。
これから先に向けて
40歳でブログを書きはじめて、気づいたら45歳です。胃がんという大病をしたことがキッカケで始めたブログですが、さすがにきつく、肉体的にも精神的にも急速な衰えを感じるようになりました。「まだ45歳なんだから」とも言われますが、実際に感じるんだから仕方ありません。がんという病がいかに恐ろしいかを今もって痛感しています。
ブログを書いていても集中力が続かなくなったと自分でも分かりますし、数記事書いただけでヘトヘトです。もともとブログを書くということはけっこうな体力勝負なんですよね。
でも、せっかくブログを書き続けてくることができた5年なので、生きていられる間はこれからも同じようにブログを書き続けられたら良いな、と思っています。
あ、ちなみにただいま自分で書いた記事数は7,437記事(7月5日時点)です。今年の3月ですでに8,000記事は到達していましたが、リライトや削除によって記事数を減らしていました。この記事を8,000記事目にしたくてラストスパートを頑張っていたのですが、全然たどり着けませんでした(汗)
それでは最後まで読んで下さったみなさま、引き続き「ゆうらり Happy Smile」をよろしくお願いします!!!
love.
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