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オリーブオイルの味を楽しもう

11月から販売したオリーブオイルの注文が、ひと段落つきそうな1月の半ば。
ようやく一息つける時間が取れるようになってきた。
3年目となる今期は、ちょっと駆け足で進んだ感じがしている。
搾油の最終日が11月の2日で、フィルターにかけたのが、その1ヶ月後。

搾油してみないと分からない、その味を表現するのは、実は、難しい。
3年目にして、少しずつ、自分の手がけている畑から出来るオリーブの特徴を掴みつつあるのだけど、その年によって、やっぱり微妙に違うらしく、お客様の反応が、なかなか興味深い。
人の好みというのは千差万別であるから、極力、個人的なイメージをつけない方が、その味自体を楽しんでいただけるのではないかと、個人的には思っている。
そして、私自身も、その味を楽しむ。

これにかけたらどうだろう。
トスカーナらしい濃厚さだから、やっぱりお肉に合うのかな。
試しに、魚介のスープに使ってみよう。

味を楽しむのに、ルールなんかない。
使ってみて美味しいと思えば、それでいい。
オリーブオイルは、搾りたての時の方がその味を堪能出来るから、ガンガン使う。
美味しい時にめいいっぱい味わうのが、一番良いと、最近は強く思う。
沢山使ったらもったいないかなぁ…と躊躇してしまうところを、あえて、たっぷりと。

「フィルター済みとノンフィルターの違いって何ですか?」

たまに聞かれる。
単純に言えば、同じオリーブオイルをフィルターで濾過しているか、していないか、なんだけど、パンにたらしてみると、微妙にだけど、色も違えば風味も違う。
濾過したら、雑味がなくなるのかな…という考えとは全く違う結果になっていたりして、それもまた面白い。

「品質を保持するんだったら、フィルターにかけた方がいいわよね。」
「いやいや、あの、ノンフィルターの青臭さがいいんじゃない。俺はずっと濾過しない!」
「ウチはね、冬の間は無濾過なんだけど、春先になって暖かくなった頃にフィルターにかけるわ。」

イタリア人でも、こだわりが全然違って、面白い。
最終的には、「自分のところのが一番上手い!」と言いたいらしい。
要は、自分が食べて美味しいと思うのが一番ってことなのかと思う。

人によって、いろいろ。
さあ今日は、何に使ってみようかな。
そう考えると、毎日の食卓も、より楽しくなるような気がする。

オリーブオイルの味を楽しもう。

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