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フィルターは、いつかける…

11月の最終日、ノンフィルターの注文受付を終了した。日本であまり手にできないとあって、ノンフィルターの需要は非常に大きい。物価が上がり続ける中、ユーロ高も手伝って、お客さんの反応も両極端に分かれたけれど、収穫数が少なくて充分に提供できなかった昨年の事もあって、今年も多くの方が注文してくれた。ありがたいことである。IGPには登録しているけれど、その保証をつけていないし、BIOの登録もしていないから提供できるノンフィルターのオリーブオイル。イタリアの規定は、案外、厳しい。昨年、味の判定をしてくれたオリーブオイルのソムリエさんが、「これだけの味なら、早いところフィルターにかけた方が良いよ。」と教えてくれた。いつ、フィルターにかけるのか?というのも、一つの考えどころである。ピティリアーノで知り合ったオリーブオイルの作り手の姉さんは、3ヶ月くらい待ってからフィルターにかけるのだと教えてくれた。ちなみに、品質保証の取れていることを売りにしているオリーブオイルは、その規定によって、搾油してすぐにフィルターにかけられる。フィルターにかけるのが良いのか、かけないのが良いのかは、人によって意見が分かれるところで、お隣さんや、その知り合いの人と話していたら、「ノンフィルターこそ、オリーブオイル本来の味が分かるんじゃない。」と言うし、「いやいや、劣化を防ぐには、すぐにフィルターにかけた方が良い。」と専門家は言うし、何が正しいというよりは、きっと、それぞれの好みなのだと思う。トスカーナのオリーブオイルは特に、その濃厚さがひとつの魅力。個人的には、ノンフィルターの味は、やっぱりトスカーナだなぁと思うし、好みでもあるけれど、ひとまず、その味を楽しんだら、品質を保たせるためにフィルターにはかけておきたい。ということで、今年は、搾り取って1ヶ月後にフィルターにかける事に決めた。どんな感じが良いのかは、毎回、本当に手探り状態なのである。

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