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【Vol.3】インスパイヤ⑨:「あなたらしくていいの」も程度次第

時はさかのぼって、1999年。
私がアメリカ留学を始めた頃の話です。

当時、大学の寮に住んでいた私は、部屋にキッチンがなく自炊ができないため、ほぼすべての食事を大学のカフェテリアで食べていました。

そこで選べるメニューが、

ハンバーガー
フライドポテト
フライドチキン
ソーセージ
ペパロニとサラミのピザ
チキンナゲット
グリルチキン
ベーコン
ミートソースのパスタ

そう、茶色・茶色・茶色…。


そして野菜と言えば、

フライドポテト(そもそも野菜とカウントしていいのか)
クッタクタの蒸し野菜(カリフラワー・ズッキーニなど、原型とどめず)
茹でインゲン(いかにも缶詰から出したばかり。もはや緑色でもない)
レタスとニンジンのサラダ(切っただけ)

など。

唯一の心のオアシスだったのが、忘れた頃にふとランダムに現れる中華(と思わしき)料理。それでもメニューといえば、

オレンジチキン
牛肉とインゲンの炒め物
炒めたオイリーな麺料理
チャーハン

などでした。

自分で好きな分量を取るバイキング形式ではなく、カフェテリアのおばちゃんが「はいよ」という感じで、ドーンとお皿に乗っけてくれるスタイル。

大盤振舞いなのは嬉しいのですが、さすがアメリカ、量がハンパない!そして、出された料理は残さず食べようとしてしまう日本人魂。

半年後、私の体重がどうなったか…。想像に難くないですよね。
そう、たった半年で8kgも太ってしまったのです(涙)。

ここで女性を惑わせるのが、あの魔のメッセージ

「大丈夫。あなたはあなたらしくあればいいの」

そうだよね、太っても私は私!個性は大事!
何も考えずにモリモリ食べて、着々と肥えていきました(笑)

ある日、あれ?留学の時に日本から持ってきた服が入らない。そこでようやく目が覚めて、急きょダイエットに励みました…。

あのまま食べ続けていたら、一体どうなっていたことやら。あー、恐ろしい。



「太っているのも個性よ」に要注意

前章で何度も「世界で活躍するグロ女になるため、常に自分磨きを忘れないようにしましょう」とお伝えしていましたね。

自分磨きと言えば、内面はもちろんのこと、外見も大事です。

日本に住んでいると、バスや電車などの公共機関を使ったり、自転車に乗ったりするなどして、何かしら身体を動かす機会がありますよね。でも海外に行くと、地域によってはほぼ車社会なため、1日全く歩かないという日もあるのです。

私は今、テレワークと出社のハイブリッドで会社に勤務していますが、テレワークの日は、まー、歩かない。左腕のApple Watchを見ると、1日の歩数が1,000歩にも満たないという恐ろしい日も。

私が住んでいるテキサス州ダラスでは、移動手段は基本的に全て車なので、意識的に身体を動かしていないと、あっという間に運動不足になってしまいます。

運動不足になると体調に悪影響がでるのはもちろんのこと、メンタルにもよくありません。適度な運動を習慣化して、健康管理に気を付けましょう。

体を動かすことで脳内に幸せホルモンと呼ばれるセロトニンなどの物質が増え、ストレスや疲労解消に効果を発揮しますよ。

世界の肥満事情

残念なことに、今世界では、着々と肥満率が深刻化しています。

WHOが発表した、1975年~2016年の世界の肥満率推移データを見てみましょう。(BMI指数をもとにランキング)。

諸外国と比較すると日本は低めではありますが、それでも世界全体的に右肩上がりのトレンドとなっています。それだけ世界で肥満が増えているということなのです。

そして、さすがはアメリカ。1975年から2016年に至るまで、肥満ランキング1位の地位を安定して確立しています。

まあ、あれだけ茶色い食べ物ばっかり食べてたら、そうなるよね。

図表③-9:成人の肥満率推移の国際比較
(出典:PEN with new attitude 2023-2-10)


「太っている人は仕事ができない」ってホント?

肥満が不健康なのは言わずもがなですが、実は他人から受ける印象も大いに関係します。

アメリカでは、「太っている人は仕事ができない」という先入観が、まことしやかに囁かれています。この真偽のほどがいかがなものかは興味深いところですが、確かに企業の幹部やリーダー職の人達を見ると、極度の肥満の人はほとんど見受けられません

「肥満=自己管理ができていない=仕事ができない」というレッテルを貼られてしまうからです。

●ある高級ステーキ屋さんでの出来事

以前、とある会社のお偉いさん方々のディナーにお呼ばれする機会がありました。しかも場所は、アメリカでも指折りの超有名なステーキ屋さん、Bob's Steak and Chop House。「America's top 10 Steakhouse List (全米トップ10のステーキ屋さんランキング)」にも掲載されているようなお店です!これはまたとないチャンス!おいしいお肉を食べまくるぞ~と、全身全霊、意気揚々と会食に参戦(?)しました。

ここにいるお偉いさん達は、一体どんなステーキを注文するのだろうと思って見ていると、どうやら様子がおかしい。てっきり皆さん、超高級なTボーンステーキやWAGYUビーフのサーロイン(そう、「WAGYU = 和牛」はアメリカではハイブランドなんです)などを注文するのかと思いきや、こじんまりとしたフィレ肉のステーキなど。ある人に至っては、前菜にレタスサラダ、そしてメインディッシュもシーザーサラダという始末。

あれ、皆さん、お肉食べないの???
超高級ステーキハウスだよ???

困惑して、そこにいたエグゼクティブに聞いてみると
「おいしい巨大ステーキを食べたいのは山々だけど、体重管理しないとね」とのこと。

えー???アメリカ人はてっきり皆モリモリと肉を食べるのかと思いきや、エグゼクティブ・クラスの人は、健康と体重に気を使っているよう。ちょっと目からウロコでした。(もちろん私は高級ステーキを注文し、心ゆくまで堪能しましたが)

●エリートは健康に気を使っている

私の勤務する会社では、社内にジムが併設されているのですが、社長や副社長がランチタイムにエクササイズをしているのを時折り見かけます。出張先のホテルを選ぶ際に、「そのホテルにはスポーツジムがあるのか」と必ず確認する社員もいます。

また、街にあるスポーツジムでも、この人はビジネスマン・ビジネスウーマンなんだろうなと推測される方々が、汗を流しながらせっせとトレッドミルで走っているのをよく見かけます。

でもその一方で、ハンバーガーやピザが大好き、野菜といえばフライドポテト、普段の飲み物はダイエットコーラ(ダイエットという名がつくから大丈夫だよね、的発想)という人もいるんですよねー。興味深いものです。

肥満と学歴の関係は?

以下のデータを見てみましょう。こちらは米国保健社会福祉省が2010年に発表した、1988年~1994年と2005年~2008年の成人肥満者と学歴の相関図です。

大卒以下と大卒以上を比較すると、全体的に大卒以下のグループの方が、男女ともに成人肥満者の比率が高いことが見受けられます。明らかに学歴と肥満率には、相関性があるようですね。

図表③-10:成人肥満者と学歴の相関図(男女比較)
(出典:NCHS Data Brief ■ No. 50 ■ December 2010


アメリカの女子達の間ではよく、

「太っているのも個性よ」
「あなたはあなたらしくあればいいの」


などと言った、ポジティブなメッセージを聞くことがあります。

私もそれに同意しますが、かといって健康に支障が出るほどの太った外見になってしまうのも考えものです。

やはり内も外も磨いてこそ、周りをインスパイヤできるグロ女です。自己管理はきちんとしていきましょう。

オマケ☆服のサイズに騙されるな

余談になりますが、アメリカの服のサイズに騙されてはいけません。

下記の記事を見ると一目瞭然。そう、アメリカのSサイズは、もはや日本のLサイズなのです!

海外で「私はまだSサイズだから大丈夫」と思っていても、いつの間にか巨大化しているかもしれませんよ。

嘘をつかないのは、服のサイズではなく体重計。
どの国でも、自分の体調管理・体型管理ができるグローバル女子(グロ女)になりたいですね。




世界で活躍するグロ女は、心身の健康が大事。ではどうやって? ↓↓


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