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陰で繰り広げられる言葉の戦場は、もう見たくない

2007年、高校2年生の夏、2チャンネルに書かれていた友達の陰口の塊。

あの子って実は○○らしいよ
最低だよね
キモくない?

怖かった。普段は笑っている教室の裏側では、陰口のいじめが繰り広げられていた。

言葉の暴力
言葉のナイフ
武器であり凶器である言葉たち


2011年の12月、就職活動を始めた彼女は、情報収拾の一つとしてTwitterを始めた。そこに広がる世界の一つが、2チャンネルの世界と重なった。

匿名で殴り合っている言葉たち。アカウントの先の顔が思い浮かぶ。

本当はこの人、こんなこと思っていたんだ…

直接教えてもらえない衝撃から、申し訳なさと、自分への虚無感と、人間の怖さと、虚しさと、切なさを感じた。

2018年10月、彼女は転職活動をしていた。面接で受けたベンチャー企業の社員さんがTwitterアカウントをオープンにしていた。そこに広がっていたのは、新しい世界。どこかmixiの雰囲気にも似ていた。実名・顔出しで、言葉を伝え合っていた。殴り合うのではなく、伝え合っていた。

2020年1月、彼女にとって大切な人のつぶやきが、彼女なりに思うところがあり反省し、つぶやいていた。

猪突猛進がちになっているときに、一歩立ち止まって冷静になれるスキルを身につけないと、また誰かを傷つけてしまう、押し殺してしまう。
関わってる人の顔を思い浮かべて、想いを汲み取り丁寧に紡ぐことを忘れたくない。気をつけよう..

彼女は、人の想いを考えすぎて、汲み取りすぎて、妄想しすぎる。良い風に妄想できることもあれば、悪い方に妄想しすぎることもある。

「考えすぎだよ」と、彼女はよく言われる。それはもしかしたら、高校生の時、2チャンネルで見た、【言葉の戦場】が今でも脳裏にうっすらと焦げ付いているからかもしれない。

あのとき、気づいてあげられたなら。
直接伝え合うことで、何か変えられることがあったのかもしれない。

彼女は気になって、大切な人にDMを送った。

お、全然全然大丈夫ですよ〜

やっぱり考えすぎだったのだ。

気になったら直接言いますw


一つの理由が、見つかった気がした。


勝手に汲み取って想像して妄想して、思考の癖に苦しめられて、認知が歪みまくり、適応障害になった彼女。思考の癖の背景には、直接伝えてもらえなかった経験からくる「恐怖」があったのかもしれない。

何かあったら直接言ってくれる安心感ってありますね。(何かあっても影で言われてる噂話が多い会社だと、より周りの表情や言動が怖くて怯えちゃいます。。

そんな言葉を送っていた。

心理的安全性

最近よく聞かれる言葉だ。
彼女はよくわかっていなかった。

本当の意味での心理的安全性を。
けれども、最近大切な人たちと接する中で、本当の意味での心理的安全性に少しずつ触れることができてきた気がする。

「チームの心理的安全性」という概念を最初に提唱したのは、ハーバード大学で組織行動学を研究するエイミー エドモンソン氏です。同氏は、この概念を「対人関係においてリスクのある行動をしてもこのチームでは安全であるという、チームメンバーによって共有された考え」と定義しています。

チームメンバーに対してリスクのある行動を取ることは、特別難しいことではないと思われるかもしれません。しかし、「このプロジェクトの目標は何ですか?」などのように、ごく基本的な質問をするときのことを想像してみてください。「そんなこともわかっていないのか」とあきれられることへの不安を覚えるのではないでしょうか。無知だと思われないように、質問をせずにやり過ごそうとする人も少なくないはずです

「効果的なチームとは何か」を知る | Google re:Work ガイド


2012年6月の3週目、母校で教育実習をしていた彼女は、男子生徒と話していた。

せんせい〜、今日、オレ、
友達の命日だから、掃除おわったらすぐ帰ります〜。

自殺しちゃった友達がいて。
先生、そのニュース知ってますか?



いつも笑っているキミも
教室で何気なく授業を受けている生徒も
過去にどんな辛い経験があったか
私は何にも知らなかった


だから、想像したい
汲み取りたい
想いを紡ぎたい
傷つけたくない
命を落として欲しくない

自分がなぜ、汲み取り力がすごくて、妄想力がすごいのか
その理由のカケラが、今、一つ見つかった。

TOPの画像は、大学時代に彼女が所属していたフォークソング愛好会の部室の壁。毎年幹部が変わると塗り替えられる壁だ。

2020.1.5.23:22

なぜこのタイミングで勝手にキーボードが動いたのか...
それは今日が冬休みで、明日から会社の人が多いからかもしれない。


読んでいただき、ありがとうございます。
辛いことも、生きていればたくさんあります。
楽しいことも、生きていればたくさんあります。

私も、抑鬱状態・適応障害で1ヶ月休職してきた経験があります。
その時、お医者さんに「死ななくてよかったですよ、本当に」と声をかけてもらえました。

だから、生きていて欲しいと今は切に願うのです。

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