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#ファンタジー小説
小説『衝撃の片想い』シンプル版【第五話】①
【帰ってきた夢、涼子】
◆
友哉は、セックスの余韻で深く眠ってしまって起きない利恵を見て、スパの時間にアラームをセットして部屋から出た。
『先に帰る。イベントは間に合わないと思うけど、会場の方の六本木に行く。もし起きたらここに電話をして。スパの時間にアラームをセットしてある。それから部屋は二泊にしておいた。好きな時間に帰りなさい』
電話番号のメモを残し、五万円を置いていった。
【利恵がホテル
小説『衝撃の片想い』シンプル版【第四話】④
【利恵の利は利用の利。本当の恋人、利恵】
◆
立ち上がった友哉の手にはいつのまにか拳銃が握られていて、彼らはそれにまた驚いた。銃口はまっすぐ桜井の胸に向かっていて、その距離も一メートルほどだ。
「だ、誰なんだ、あんた。こんなことをして、ただで済むと思っているのか」
思わず後退りをした桜井の声は震えていた。部下たちは硬直し、動けなかった。
ゆう子が、
「う、撃たないよね」
と言う。声が震えていた
小説『衝撃の片想い』シンプル版【第四話】①
【すばる銀行の花、利恵】
◆
日本最大手のすばる銀行本店の駐車場に、佐々木友哉がポルシェ718ボクスターを停めた。
――高い買い物をしたもんだ。
友哉はポルシェを買った直後に、公園で娘と遊んでいて、暴走する車に跳ねられた。
車の運転手は運転中に心不全で死んでいて、友哉は、公園から道に飛び出した娘の晴香を助けたのだった。
それ以来、一年以上、新作は書いていないから、生活が心配になっていた。
――