3.11 9年前の出来事を振り返る 〜震災「半当事者」としての葛藤と希望〜
あれは思春期の終わりを告げる色だったのだろうか。それとも地元が破壊された悲しみの色だったのだろうか。2011年3月11日。限りなく黒に近い灰色の世界が始まった。
2011年3月11日、当時中学3年生だった私は卒業式を次の日に控えていた。午前2時46分、教室で掃除をしていた時間だったろうか。最初は弱い揺れの地震だった。しかし次第に揺れが大きくなり立ってはいられないほどだった。私は教室の床にしゃがみこんだ。避難訓練では机に下に潜り込むのが鉄則だが、これは訓練なんかじゃない。とに