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本を閉じたら聖地に行きたくなるような、、読書記録 成瀬は天下を取りに行く〜

読書記録
「成瀬は天下を取りに行く」

新潮社




私は本屋さんはよく行くのですが、

しかし、あまり流行りものが好きではなく、私の好みは流行りとは違うところにありそうな気がしていました。


が、ここ数年やっぱり気になります。

『本屋大賞』

今回、買い物ついでに通っている本屋さんの、ランキングで、ちらっと見て、

このタイトルに引き寄せられたかのように、まず1冊、購入してしまいました。


作者の宮島未奈さんは、1983年生まれの41歳。静岡県生まれで現在は大津市在住。

この『成瀬は天下を取りに行く』の一章「ありがとう西武大津店」で「女による女のためのR-18文学賞」大賞、読者賞、友近賞を受賞したようです。

この『成瀬は天下を取りに行く』
がデビュー作とのこと。


◎あらすじ
主人公の成瀬あかりは、中学2年。滋賀県大津市在住。

やると決めたら、一つのことに集中して極める性格。

そしてあまり、周囲の人が見たらどう思うかとか、気にしない。

こうと決めたら、一直線。

そんな成瀬があちこちで行動する。

この物語は成瀬が出会う人たちの目線で描かれた、成瀬への思いが綴られた物語だ。







◎気になったところ
✳︎38ページ
私は、額に手を当てた。こういうのを異例の大抜擢というのだろう。私のような凡人に、成瀬が頂点をめざすための相方が務まるとは、思えない。
 だいたい私は成瀬あかり史を見届けたいだけで、成瀬あかり史に歴史を刻みたいわけではないのだ。

最前列で見ている客をステージにあげようとするのは、やめてほしいのだ。


✳︎✳︎ 57ページ
成瀬は学年でも知られる変わり者である。成瀬に付き合って仕方なくでている風を装えば、みんなもやむを得ないと思ってくれるのでは、ないだろうか。

✳︎✳︎✳︎ 74ページ
口では嫌がってみせたが、私も文化祭の方が楽しかった。二人でユニフォームを着られたのもいい思い出だ。

成瀬はまたルーズリーフを出して何やら書き始めた。次はどんな漫才ができるのだろう。こんな感じでおばあちゃんになってもゼゼカラをやっていられたら最高だと思った。


◎感想
✳︎自分より明るくて行動力がある人がいると、つい見てしまう。
自分にはそんな風にできないから、羨ましいとも思うし。
でも、そんなふうに、自分もなりたいと思ったら、まず私はじっと観察してしまいそうだ。

その人だけのものがある、個性的、人と違う、変わってる!と、いうのは昭和では褒め言葉だったような気がするんですが、、、。



でも、今は、普通目立つことを避けるし、目立つ人と一緒にいるのが嫌なら、成瀬は近寄らない方が無難な人物だ。

思春期の中学生は、周囲から浮くことを最も避けるだろうから。


✳︎✳︎
この成瀬の幼馴染の島崎も周囲に変わり者の成瀬とつるんでることを、ひた隠しに隠したい思いは、なんだか切ない。

本当は成瀬にノーと言いたい気持ちもありつつ、長年のよしみで断りきれない。

でも、一緒に同じものを目指して時間を共有して、成瀬の足りないところに突っ込んだり、感情を共にしていくと、島崎の心が動いていく。

私もある。
最初は「なんだか苦手だ」と思っていた人でも同じ時間を共有していき、笑いあったり、助けてもらったりすると「結構いい人かも」と思うことが、、、。

✳︎✳︎✳︎
実は成瀬と島崎は、漫才のペアを組んで猛練習していく。
初めは傍観者のままでいたがった島崎もいつのまにか、なくてはならない関係を成瀬と築いていく。

そう周りからどう思われようと、自分がやりたいと思うことをまずやってみよう。

気がつけば、そんなあなたを応援してくれる人が周りに現れるよ。

いやふとした思いつきに巻き込まれながら楽しんでくれる人がいるかもしれない。

そして

「人生は何になるかより、何をするかが大事」

というメッセージを受け取りました。


そしてこの本に触発され、滋賀県に行って琵琶湖でクルーズ船に乗ってみたいし、『ちはやふる』の映画をまた観たくなりました。


そして、なんと大津では、成瀬スタンプラリーもあるということで、、、。


高校の修学旅行で行ったきり琵琶湖。

ちょっと気になる私かな。




◎今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました😊

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