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152. プロチームのトライアウトキャンプのリアル

アメリカに戻ってきました!


みなさんこんにちは!三浦優希です。皆さんお元気にされていますでしょうか?

私は、夏のオフシーズンを終え、9月末にアメリカに再び戻ってきました。相も変わらず、最初の数日間は時差ボケに悩まされていた私ですが、ようやく体も適応し、こちらの文章を書けるようになりました。そう、noteの更新が一定期間止まっているのは全て時差ボケのせいです。僕が悪いわけじゃないです。

ちなみに、日本で過ごした5月から9月までの期間も、色んな出来事のオンパレードでしたので、そちらについてはまたの機会に皆さんにお伝えできればと思います。

さて、今回のnoteのテーマはズバリ、「トライアウトキャンプのリアル」についてです!待ちに待ったアメリカでのチーム活動がようやく始まった中で、いったい僕はどのような日々を送っていたのかをこちらに記したいと思います。

アメリカのプロアイスホッケー界を目指す方々に限らず、海外やスポーツに興味のある方など、幅広く読んでいただけるように書けたらと思います。

それでは始めましょう。よろしくお願いいたします!

今回のトライアウトキャンプについて

そもそも、「トライアウトキャンプ」とは一体何でしょうか。これは、簡単に言ってしまえば、「今シーズンのチームメンバーを決めるためのチーム活動期間」を指します。

実際には「トレーニングキャンプ」や「メインキャンプ」と言ったりするのですが、ここではわかりやすく「トライアウトキャンプ」という言葉を使うことにします。

こちらのトライアウトキャンプには、
・既に契約済みの選手
・トライアウト契約を結んだ選手(仮契約)

の2パターンのプレイヤーが集まります。去年の僕は仮契約の選手でしたが、今年は契約済みの選手として今回のキャンプを迎えました。

今回のトライアウトキャンプの大まかな日程はこんな感じ。

・10月8日(土)ウェルカムミーティング、健康診断
・10月9日 (日)グループ練習、紅白戦
・10月10日 (月)チーム全体練習、練習内で紅白戦
・10月11日(火) チーム全体練習、観客有で公式の紅白戦
・10月12日(水)カット・合否発表

去年の僕の第一のゴールは「このキャンプで生き残り、本契約を勝ち取ること」でしたが、今年は少し立場が違います。もしかしたら、「もう契約済みなんだから自分のポジションは保証されているんじゃないの?去年より楽なんじゃない?」と考える方々もいるかもしれませんが、実はそんなことはありません。

そもそも僕らのリーグは週契約制なので、すでに契約済みの選手でも、いつでもカットされる(チームメンバーから外される)可能性があります。

それに加えて、今年はチームに集まっているプレイヤーの層がかなり厚いです。昨年はほとんどの選手がルーキーでしたが、今年はプロ経験がすでにある選手も多く、また一つ上のリーグであるAHLチームと契約をしている選手などもいるため、競争率がかなり高いです。

今回のキャンプには、総勢27名(フォワード16名、ディフェンス8名、ゴールキーパー3名)が参加しました。ここから、キャンプ終了日となる10月13日には、人数は21名まで絞られます。

キャンプにおける自身のパフォーマンス

今回、4日間にわたって行われたトライアウトキャンプでしたが、僕自身のパフォーマンスとしては、まずまずだったかと思います。

悪くはなかったものの、もっとやれる部分もあったというのが率直な感想です。

初日は、チーム初練習ということもあり、足が重たく感じたり心肺機能的にきつく感じるときがありましたが、2日目以降は練習強度に適応することが出来ていたかと思います。

僕自身、トライアウトキャンプに関しては「初日の印象が大事」という想いもあるので、自分自身のできる限りの準備をしてきましたが、やはり個人で出来る準備と、チーム練習で求められる強度は別です。

今回のキャンプでは、陸上での体力テストは全くありませんでした。これはキャンプ初日に監督から伝えられたことで「陸上ではなく氷上でのパフォーマンスに全力を出してほしい」というメッセージでした。

また、このキャンプ中は毎日練習の最後に30分近くの紅白戦がありました。ここでは、僕は数ゴールを挙げることが出来ましたが、一方でプレイ中のミスなどもあり、決して満足のいく動きではありませんでした。

最終日の紅白戦に関しては、実際の試合形式で行われ、ファンの方々も観戦に来れるものでした。ここは、キャンプ参加者にとって最後の、そして最大のアピールの場です。

僕のチームは、4-3で勝利をすることが出来ました。しかし、僕自身は0ポイントでした。

内容としては、キーパーとの1対1の場面が2回あったり(絶対決めるべき場面だった)、シュートブロックを数回出来たり、パワープレイで味方にいいパスを出せたり、反対に自分のパスミスで相手にパックを取られたり、バトルで負けてしまったりと、良い面も悪い面も出た形となりました。

キャンプを終えて

ということで、昨日トライアウトキャンプの全ての日程が終了しました。本日13日は、チームから配られた予定表にも"Cut"とだけしか書かれていませんでした。結果宣告の日です。

この日は事前に、「伝えるべきことがある選手にだけ連絡をする」ということがコーチ陣から伝えられていました。つまり、連絡が来ることは、自分がカットされることを意味します。

結果からお伝えすると、僕のところに連絡は来ず、とりあえず開幕までのチームメンバー入りは確定しました。

予定通り、27人いた選手は21人に減らされ、17名いたフォワードについては、14名になりました。少しリアルな話になりますが、チームの連絡用グループチャットからも、6名がチームスタッフにより退会していました。

トライアウト契約から本契約に至ったのは、7名中2名でした。オフシーズンにチームと本契約していたにもかかわらず、今回のキャンプでカット(契約解除)された選手もいました。

さて、チームに残ることが出来たこのフォワード14名も、あくまで”開幕の段階でチームに残ること”が決まっただけです。全員が試合に出れるわけでも、シーズン終わりまで自分の居場所が確保されるわけでもありません。

そして、僕らのリーグでは、基本的に試合でベンチに入れるのは10-11名がマックスです。

つまり、トライアウトキャンプはあくまでスタートライン、もっと言えば、レースにおける出場登録のようなものです。これが本当に大変な部分で、試合に出続けるにはそれまでにたくさん越えなければいけない壁があります。

ここからは、熾烈なレギュラー争いがスタートします。正直、今のチームにいるメンバーを考えると、誰が試合に出てもおかしくないし、絶対に試合に出れないことが決まっているメンバーもいません。本当に、保証はどこにもありません。

果たして今の自分の評価がコーチ陣の中でどれくらいのものなのかはわかりませんが、昨年残した結果はもはや自分には関係ありません。初心に帰り、今できることに集中するべきのみです。

そして僕は、この状況にとてもワクワクしています。もちろん不安もありますが、結局、自分の居場所を掴み取ることが出来るのは自分自身のみです。いつもよく言う、"Not given, but earned”(与えられるのではない、つかみ取るものだ)ってやつです。

開幕戦は、10月21日(金)です。つまり、あと一週間後にはチームの一発目のロースターが発表されます。それまでにあるチーム練習はおそらく5-6回です。

この、たった数回の練習が、開幕戦に出れるかどうかを分けます。1回のチーム練習が1時間弱だとして、約5時間ほど。そのうち自分の出番で動いている時間はおそらく半分以下です。そこにすべてをかけなければいけません。

トライアウトキャンプを終え、チーム新体制での一回目の練習が明日から始まります。

もちろん自分は今、開幕戦で自分自身がどのようなプレイをするかをイメージしていますが、その前に、今週の練習が何よりも大切です。しかるべき舞台に立つために、しかるべきパフォーマンスを練習から発揮しなければなりません。

このドキドキ感は、どうしたってオフシーズンの間は感じることが出来ないものです。「またこの時が来たか」という心境です。

スポーツの世界では、お客さんの前でプレーできるのは、その権利をチーム内で勝ち取った選手だけです。

外から見ていてはなかなかわかりづらい、生々しい本気のバトルがそこにはあります。

皆さんに良いところを見せられるように、僕はこの勝負に喜んで挑んできたいと思います。

目指すところはもっともっと上です。今シーズンの目的は、一つ上のリーグAHLチームからのコールアップを受けることです。そのためには、こんなことで悩んでいたり立ち止まっていたりするわけには行けません。でも、焦ってもダメです。

目的を達成するためには、目の前にあるタスクをを一歩一歩クリアすることが必要です。今の僕にとってそれは、練習の中でアピールし、チーム内で絶対的ポジションを確保することです。

明日からの練習も、気合を入れてやってきます!!

それではみなさん、またのnoteで!
最後まで読んで頂きありがとうございました。

三浦優希

P.S
トライアウトについて詳しく知りたい方は、こちらもどうぞ!


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