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自分で読み返したい日記

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2023年2月の記事一覧

らーめん

らーめん

 基本的に無精な人間なものだから、外出をしない。この土地に戻ってきてしまってから、近場への外出体験に不愉快なものが多くあったからかもしれない。訳の分からない喧噪に巻き込まれながら、人の滅亡を望みたくないのでひとり静かに佇んでいたいほうである。

 その点、ラーメン屋はよい。目の前のどんぶりに真剣になる人々が脇目もふらずに麺をすすっている。運ばれてきたラーメンを前に、曇った眼鏡を外す姿は、まさに臨戦

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雪の信号待ちにて

雪の信号待ちにて

 さっぱりと目覚めることがない朝。それでも通勤時間はやってくる。テレワークが可能な身分になりたかったと思いつつ、降雪によって難易度があがる早朝ドライブに挑む。

 交差点の信号待ち。突然天候が変わったらしい。ビーズクッションが空中で破れたのではないかと思えるような白い粒がカラカラと音を立てながら、車のフロントガラスを真っ白に変える。数秒の間に、ガラスの向こうにあるはずのものが何も見えなくなった。大

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異色の思い出

異色の思い出

 新刊が出るたびに「この事件の真犯人は誰なのだろう」と何年も心を躍らせて待っていた、そんな作品が中学生時代にあった。その犯人がまさか自分の考えた動機、人物だったといった経験はおありだろうか。思い出話としてそんな謎体験を書いておこうと思う。

 中学生時代に、同級生が持ち込んだTRPGというジャンルに夢中になって、ルールブック(特にお気に入りはGURPS)を開いては、お得意の妄想でキャラクターを練り

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月に望むは時の綾

月に望むは時の綾

 ※死についての話が主です。それらについての描写があります。

 某ジュブナイルRPGの「3」を劇場版とコミックで体験をしてきた。ゲーム自体は「5」をやりこみ過ぎたため、少々システムに飽きが来たのか集中力が続かなく、途中で止まっている。ただ時間があればコツコツ進めたい。

 「3」についてはメガテン系御用達ダークネスモードの「死」がテーマらしい。このファンである友人らは「つきかぜさんは絶対こっちが

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せめて、雑魚らしく。

せめて、雑魚らしく。

 先日も書いたことに繋がるが、表面的な結果が強烈に評価をされるようになってくると「過程などは誰も見ていないのだ、結果を出せばそれで良い」を地で行い過ぎた結果、ゲーマーの間でもそれが問題になることがあって、名前をあげるつもりは無いが某覇権MMO(あげているようなもの)では絶賛炎上中である。

 書く意味すらないが、当然一定の競技においてレギュレーションを遵守しない場合は競技とは言えない。この話自体は

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「それありき」もバランス問題

「それありき」もバランス問題

 結果を出さねば意味が無い。全く異論はないのだが、このことが重視され過ぎたために過程を軽視されることで問題が生じたり、様々な議論なども時々みかけるようになった。

 AIによるイラスト作成や文章作成の是非や、問題点、商業的な損失などを主張するような話もあるが、脅威は特に感じることもなく個人的には「まぁいいんじゃね」というスタンスだ。他人からみたら細かすぎる屁理屈を錬成することに定評のある私だが、実

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「それが好きだから」モニュるんだ

「それが好きだから」モニュるんだ

 なかなか、自分の損には敏感だが他の損については鈍感である。そのような自己中心的な行動をみかけること自体珍しいものではないが、興味深いことにその人たちはあたかも「公共性に欠ける」行為として糾弾しているようにも見受けられた。某サービスのAPI有料化についてである。

 まず簡単に考えれば、他人が開発したシステムを無料で利用し、唯一の収入源である広告を非表示にするようなサービス/ソフトウェアを、提供側

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