マガジンのカバー画像

「グラジオラスの花束」一気読み用

69
※全話繋がってるので一気見がオススメです。 「登場メンバー全員主人公」 櫻坂46の楽曲を基に物語が構成され、 全ての物語が複雑に絡み合う シングルバースドラマストーリー。 あ…
運営しているクリエイター

#小説

【グラジオラスの花束 〜真夏になにか起きるのかしら〜「小島凪紗」】10話

【グラジオラスの花束 〜真夏になにか起きるのかしら〜「小島凪紗」】10話

結冬と美羽を探しながら演劇部の舞台を観ることにした凪紗&唯衣&友哉。
しかし上演後、凪紗が見つけた光景は結冬と美羽がキスしているところだった。

「はぁ......はぁ......」

私は逃げ出すように講堂を後にした。
もしかしたらそうなんじゃないかって心のどこかで思ってて、でもそれを目の当たりにするなんて思ってなくて。

「凪紗ちゃん!」
「店長!?」
「....なんかあった?」

私は店長に

もっとみる
【グラジオラスの花束 〜何度LOVE SONGの歌詞を読み返しただろう〜「村山美羽」】9話

【グラジオラスの花束 〜何度LOVE SONGの歌詞を読み返しただろう〜「村山美羽」】9話

凪紗と連絡が取れない美羽と結冬は仕方なく2人で文化祭を回ることに。
一緒に演劇部の舞台を観ていたが美羽が寝不足により、結冬の膝で眠る。

「村山.....」
「......ん」
「起きて.....そろそろ出番の時間だよ。アップとかあるんじゃない?」
「......ありがとう」
「待って僕も一緒に行くよ」
「......あ、そっか私たちの次か」

講堂のステージ裏に移動する。

「なぎから連絡あった

もっとみる
【グラジオラスの花束 〜油を注せ!〜「武元唯衣」】9話

【グラジオラスの花束 〜油を注せ!〜「武元唯衣」】9話

それから友哉は櫻彗高校を卒業し、私と同じ櫻丘大学へ進学した。

「コンビニ行くけど来る?」
「行こうかな」
「んふふ笑」
「なに?」
「友哉ってさ笑 唯衣の事好きすぎじゃない?笑」
「なに急に笑」
「いや毎回ちゃんと着いてくるなぁって笑」
「悪い?笑」
「ううん?嬉しいよ?」
「ならいいじゃん笑」
「友哉....お手」
「わん」
「笑笑」
「いや唯衣の方が犬だから....お手」
「わん」
『笑笑

もっとみる
【グラジオラスの花束 〜油を注せ!〜「武元唯衣」】8話

【グラジオラスの花束 〜油を注せ!〜「武元唯衣」】8話

「....武元さん涙拭いてください」
「あれ....?」
「さっきのハンカチは明石さんが持っていきました....これは俺のです」
「....ありがとう....ごめんね」
「何がですか」
「顔ぐっちゃぐちゃだよね....」
「そんなことないです可愛いです」
「....うそだよ」
「ほんとです」
「........うそだよ」
「どうしたら信じてくれますか?」
「何やっても信じない」
「....はぁ」

もっとみる
【グラジオラスの花束 〜油を注せ!〜「武元唯衣」】7話

【グラジオラスの花束 〜油を注せ!〜「武元唯衣」】7話

武元唯衣は遠距離恋愛中の明石響介とすれ違っていた。
そんな中、自分に真っ直ぐ感情をぶつけてくれる後輩・橋本友哉に次第に惹かれている自分がいることに気が付き、ついにはデートの約束をしてしまう。
しかし、そこに響介が現れる。

「やっぱり.......」
「なんでここに......」
「なんでって.....前に週末帰ることは伝えたでしょ」

思い出した。ちょうど橋本くんに文化祭誘われた日のことだ。

もっとみる
【グラジオラスの花束 〜無言の宇宙〜「上村莉菜」】11話

【グラジオラスの花束 〜無言の宇宙〜「上村莉菜」】11話

私と亮くんとの間にできた少しの隙間。
それは何があるわけでもなく、時間が全て解決してくれた。

「亮く〜ん準備出来た〜?」
「早いよ!まだ準備出来てない!」
「えぇ!?まだ着替えてすらないじゃん!」
「起こしてよ〜」
「起こしたのに3度寝したの亮くんでしょ〜」
「しょうがないじゃん卒論仕上げてたんだから〜」
「早めに終わらせない亮くんが悪い」
「はい....すみません.....」
「今日は絶対遅れ

もっとみる
【グラジオラスの花束〜無言の宇宙〜「上村莉菜」】10話

【グラジオラスの花束〜無言の宇宙〜「上村莉菜」】10話

講堂に戻るとそこには誰が見ても仕事が出来そうと判る出で立ちの女性が居た。

「あぁ!貴方が上村さんね?」
「はい.....?」
「失礼したわ。私はFind recordの鈴木です」
「Find record!?なんで.....」
「貴方と永田くんをスカウトしに来たのよ」
「スカウト......」
「たまたま息子の文化祭に来てみたらまさかこんな所に原石が居たなんてね」
「ちょちょっと待ってください.

もっとみる
【グラジオラスの花束 〜無言の宇宙〜「上村莉菜」】9話

【グラジオラスの花束 〜無言の宇宙〜「上村莉菜」】9話

「永田くん!?どうして!」
「.....上村さんの事.....好きになってしまった」
「........」
「自分勝手なのは重々承知だけど行かないでほしい.....」
「...........ごめん!!」
「上村さん!!」

急いで亮くんを追いかけるもそこには私としかしないと誓ったキスを他の女の子とする亮くんだった。

「亮.....くん......」
「莉菜!!?」
『.......きゃっ!』

もっとみる
【グラジオラスの花束 〜油を注せ!〜「武元唯衣」】6話

【グラジオラスの花束 〜油を注せ!〜「武元唯衣」】6話

なぎと合流した私たちは舞台を観ていた。

『何言ってんの早くご飯食べなよ。私はおチビちゃんたち起こすから』
『今行くよ〜』

パチパチパチパチ👏

「まさかの主人公たちの名前が『なぎさ』と『ゆうと』だなんてね」
「........結冬」
「........あ、もしかしてそういう」
「違うからぁ!」
「私は結冬だったら歓迎よ?笑」
「違うからぁ......」
「橋本くんこの後は?」
「そっ

もっとみる
【グラジオラスの花束 〜無言の宇宙〜「上村莉菜」】8話

【グラジオラスの花束 〜無言の宇宙〜「上村莉菜」】8話

文化祭当日。

『今日は文化祭当日!よく俺の脚本に着いてきてくれたな.....特に永田と上村!最後の最後まで表現に悩んだと思うが今のお前たちからは強いオーラを感じる。大いに表現を爆発させてこい!』
「はい!」「はい.....!」

先輩達にとって今日が最後の部活動。
特に監督の部長はこのまま演劇の世界に入っていくため今後、今日が重要な日になってくる。

「はぁ....」
「上村さん大丈夫?」
「緊

もっとみる
【グラジオラスの花束 〜無念〜「松田里奈」】3話

【グラジオラスの花束 〜無念〜「松田里奈」】3話

「里奈〜」
「湊音〜!」
「懐かしいな櫻彗高校.....」
「言うて3年前やろ笑」
「で?その面白いってやつは何時から?」
「午後からやね...どうする?普通に楽しむ?」
「そうしようぜ」
「あ!カブ先!」
「うーわ....最悪.....」
「えぇ!?愛しの生徒にそんなこと言う?」
「誰かも覚えてないわ」
「嘘つけ!ライブ来てたくせに!」
「たまたまな.....佐藤も元気だったか?」
「うっす」

もっとみる
【グラジオラスの花束 〜心の影絵〜「山下瞳月」】7話

【グラジオラスの花束 〜心の影絵〜「山下瞳月」】7話

「陽〜.....あれ取って!」

文化祭も後半、陽と射的で遊んでるところ。

「どれ?あれ?」
「違う!その1個横のラムネ!」
「よし!任せろ!」
「......🙏」
「........あ」
「あ」
「.........いやまぁそのさ笑」
「😠」
「怖いよ瞳月......笑」
「もう1回!次で行けるよ!」
「待って瞳月、時間やばいよ」
「うわ!ほんとだ!行ってくる!」
「待って瞳月!」
「なに

もっとみる
【グラジオラスの花束 〜何度LOVE SONGの歌詞を読み返しただろう〜「村山美羽」】8話

【グラジオラスの花束 〜何度LOVE SONGの歌詞を読み返しただろう〜「村山美羽」】8話

「1番奥の席行こう」

なぎが休憩に入るまで2人で文化祭回ることにした私たち。

「ちょうど空いてる」
「なんで急に演劇部の舞台?」
「ふふ......教えてあげない」
「なんだそれ」

『Ladies & Gentleman!今宵は我が王国へようk』
『いやいややめてください。今日の公演は普通の恋愛ストーリーですから』

「沢村くんは好きな人とか居る?」
「.....居ないけどなんで?」
「別に

もっとみる
【グラジオラスの花束 〜真夏に何か起きるのかしら〜「小島凪紗」】9話

【グラジオラスの花束 〜真夏に何か起きるのかしら〜「小島凪紗」】9話

「結冬から連絡あった?」

結冬と美羽と連絡がつかない為、唯衣姉と唯衣姉のバイト先の後輩橋本さんと一緒に回ることに。

「ううん.....」
「結冬って凪紗ちゃんの幼なじみでしたっけ?」
「そうですね」
「へ〜....あ、いいっすよ別にタメ口でも。片方タメ口、片方敬語ってしんどくないすか?」
「一応先輩なので....笑」
「そうっすけど」
「いいよいいよタメ口で!尊敬するとこないし!」
「ひどっ」

もっとみる