見出し画像

男女の境界が曖昧な国、ノルウェー

男女平等の究極体?

ノルウェーに住んでいて感じるのは、みな男女というものをあまり意識していないなあということです。学校やショッピングモールのトイレが男女に分かれていることはとても少ないですし、サウナも男女一緒だったりします。
ジムやプールなどの更衣室は男女分かれていますがこれも自己申告制なので各個人の気持ち次第という感じです。人によってはハンディキャップ更衣室などを利用することもありますがそれを利用するかしないかも個人に委ねられています。
ノルウェー語で恋人はいるの?と聞くとき"Har du kjæreste?" というのですがkjæresteは彼女にも彼氏にも使えるので彼氏がいるのだと思っていたら彼女だったりします。
ちなみに履歴書にも性別は書きませんし写真も使わないので面接で初めて雇用主は男女どっちなのか知ります。

みんなハダカの温泉!

オスロにあるスパ施設は水着着用もオッケーの混浴スパだったのですが水着で入ってみるとみんなスッポンポン!若い人もお年寄りも男の人も女の人もほとんどみんな裸でびっくりしました。慣れるとそう変な感じでもなくて日本の温泉もみんな裸で入るしなあ、って思って私も裸になりました。お風呂に入るときやサウナは水着を着ているよりも脱いだほうがリラックスできていい感じです。
なんで嫌な感じがしないのか考えたのですが多分みんなあまり他の人をジロジロ見たりしないのと別にあまり他の人が男の人か女の人か気にしていないのだと思います。あと、ノルウェー人は人との距離が遠いので自然とソーシャルディスタンスがとれます。

フィンランドでは戸籍上の性別を自己申告で変えられるようになった

最近のニュースでフィンランドでは医師の診断書や性転換手術など無しで性別が変更できるようになったと見ました。ノルウェーでも16歳以上の国民は誰でも申請するだけで戸籍上の性別を変えられます。
これができたのは多分、男女の境目が曖昧だからだと思います。性転換手術やホルモン治療は身体への負担が大きいですし、必ずしも性自認が女性だったとしてその人が女性の身体に性転換したいと考えているとは限りません。もっと色々な形の性を日本でも受け入れていく必要があると思います。必ずしもすべてを男女で分ける必要はないのかなと思いますし、あまり分けすぎないほうがみんな楽に生きられるのではないでしょうか。

こわくないよ

ノルウェーに住んでもうすぐ5年近くになりますが女性だからという理由で怖い思いをしたことがほとんどありません。たまに酔っ払いとかが怖かったりしますが日本のようにナンパや痴漢にはあったことがありませんし、交際に至るまでも至極あっさりしています。両者の同意が最重要視されているので私はこうしたいこれはしたくないということをきちんと明示していればそれを無視されることはありません。
戸籍上の性別を自己申告で変えられるようになると性被害が増えるのではという心配があるようですが今のところノルウェーでそれを感じたことはありません。犯罪は犯罪ですしそれを悪用する人がいるのであればその人に問題があります。しかしそういった性犯罪は男女別のトイレでも温泉でも起こりうることです。個人の尊厳を一人ひとりが尊重していく必要があります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?